書籍『古民家 空き家活用 再生プロジェクトデザイン』に掲載されました。記憶と暮らしを継ぐ住まいへ──壊すか住み継ぐか、その選択肢に「設計という答え」を。

【メディア掲載のお知らせ】
『古民家 空き家活用 再生プロジェクトデザイン』に、
やまぐち建築設計室の設計事例が
掲載されました。
古民家の趣と現代の暮らしを両立させた
再生設計の工夫が紹介されています。
古きものを守りながら、
今を生きる暮らしへとつなぐ。
古民家再生設計に込めた想い
やまぐち建築設計室が
奈良県地内で手がけた
古民家再生・リノベーションの事例が、
alpha booksより発刊された
建築専門書籍
『古民家 空き家活用 再生プロジェクトデザイン』に
掲載されました。
この書籍は、
全国で増加する古民家や空き家を、
単なる「老朽化した建物」としてではなく、
「地域資源」や「暮らしの原風景」として
再発見し、
建築的な知恵と美意識をもって
活かしていくためのアイデア集です。
再生前後の比較写真も掲載。
「住み継ぐ家」としての再編集プロセスが
誌面から伝わります。
そのなかに
やまぐち建築設計室・建築家 山口哲央の
設計事例が取り上げられたことは、
一設計事務所としての
喜びであると同時に、
現在、
日本中で問われている
「住まいの継承」と「建物の寿命」に、
ささやかながら声を届ける
機会をいただけたことに感謝しています。
■「空き家問題」の奥にある、本質的な問い。
全国の住宅地や集落に点在する空き家。
「使われていない家が増えている」
という現象は、
統計にも明確に表れています。
けれど私たちは、
この現象をただの「物件の余剰」として
片づけてはいけないと感じています。
それは、
地域の人口構造の変化や、
都市部への人口流出、
あるいは家族の形や
価値観の変化がもたらした、
暮らし方そのものの変化の
結果でもあるからです。
「この家、どうしようか」
そう語られるとき、
多くはそこに「迷い」が存在します。
単純に壊して更地にすれば
済む話でもなければ、
思い出や情緒を盾にして、
住みにくさを我慢すること
でもありません。
どちらでもない、
程よい中間の選択肢が、
もっと社会に求められている。
そしてその中間の選択肢こそ、
暮らしや生活の場を考える
建築設計者が
提供できるものだと考えています。
■「Iさんの家」に込めた、
住まいと人の新しい関係性
今回出版社より
掲載のオファーをいただいた
暮らしの環境と味わいの時間を丁寧に感じる古民家リノベーション
築約80年の木造2階建古民家住宅は、
奈良県内に建つ木造の旧家。
長年にわたり家族の記憶が
重ねられてきた住まいでありながら、
現代の生活には適さない部分が多く、
空き家になる可能性がありました。
しかしご家族は
「壊すのではなく、活かしたい」という
想いをもって相談に来られました。
建物の骨格や意匠の美しさ、
周囲との調和を読み取りながら、
ただ古いものを残すだけではなく、
これからの暮らしの質や
快適性を高めるための
再編集の設計に取り組みました。
玄関のしつらえ、
水まわりの刷新、
間取りの再構築、
断熱改修、耐震改修、収納計画・・・。
一つひとつを丁寧に見直し、
設計し直すことで、
家は「懐かしさ」と「新しさ」を
併せ持った、
居心地のよい場へと
生まれ変わりました。
この住まいには「ただ戻ってきた」
のではなく、
「これからを見据えて戻ってきた」
ご家族の想いが重ねられています。
■「記憶を再生する」という設計。
やまぐち建築設計室が
古民家再生において大切にしているのは、
素材やかたち以上に「記憶」です。
建物には、
人の営みが刻まれています。
小さな傷や擦れた柱、
庭先に差し込む朝の光・・・・・。
そうした日常の積み重ねが、
住まいを住まいとして
成立させているのです。
だからこそ、
再生設計とは、
単なるリフォームでも、
レトロなデザインの再現でもなく、
記憶と未来を両立させるデザイン
だと考えています。
■ 空き家を「資源」に変える視点を地域に。
いま奈良県でも、そして全国でも、
数多くの空き家が
問題として放置されています。
けれど、
見方を変えればそれは、
まだ誰も気づいていない
資源とも言えるのです。
たとえば、
都市部からの移住を考えている
家族にとって、
地域の空き家は「希望」となり得ます。
また、
高齢の親世帯と暮らす
選択をしたいご家族にとって、
実家の再生は
「新しい家族のかたち」を描く
手段にもなります。
設計とは、
そうした「次の一歩」を支える知恵であり、
技術であり提案です。
やまぐち建築設計室ではこれからも、
奈良の風土に寄り添い、
それぞれのご家族の物語に
耳を傾けながら、
建物と人を丁寧につなぐ
「再生設計」をご提案してまいります。
『古民家 空き家活用 再生プロジェクトデザイン』。
やまぐち建築設計室の奈良県での
再生事例も収録されています。
書籍情報
書籍名:『古民家 空き家活用 再生プロジェクトデザイン』
出版社:alpha books(アルファブックス)
掲載事例:(奈良県)
暮らしの環境と味わいの時間を丁寧に感じる古民家リノベーション
設計・監理:やまぐち建築設計室
建築家 山口哲央
施工:株式会社 南工務店
発売:全国書店・Amazonにて販売中
暮らしの周辺には
様々な考え方や悩みが存在していると思ます。
「実家の空き家を、なんとか活かしたい」
「家族で住み継ぐために、設計から考え直したい」
「和の雰囲気を残しながら、今の暮らしに合う家にしたい」
そんな想いをお持ちの方は、
どうぞご相談ください。
ひとつひとつの住まいと暮らしと
その再生に丁寧に向き合い、
共に考え、
ご提案させていただきます。
やまぐち建築設計室は
その家に暮らす家族の過ごし方を
デザインする設計事務所です。
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/
住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
気軽にご連絡ください
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