円形ガラスブロックが廃番に

ユーザー 三浦尚人建築設計工房 三浦尚人 の写真

昨年竣工した「高松のコートハウス」では、建て主様の要望で

玄関に正方形のガラスブロックを使いました。

二世帯住宅なので、各玄関にそれぞれ1個のガラスブロック

を配置しましたが、想像していた以上に光が差し込み、

アクセントとしても効果的でした。

今回は、一般的によく見かける正方形のガラスブロック

でしたが、「オプト」という円形タイプも以前はありました。

実は先日、ガラスブロックについて調べたいことがあって

ガラスブロックを扱っている「電気硝子建材」というメーカー

のウェブサイトにアクセスしてみたら、円形タイプが見当たら

ないので、電話で問い合わせをして聞いてみました。

すると、140φの円形ガラスブロック「オプト」は1年以上前

に廃番となっていました。

小さいサイズの80φタイプも在庫限りだと言われ、理由を

聞いてみると、需要が少なく生産コストも正方形のものより

高いということでした。

円形のガラスブロックは、私が独立してはじめてに設計した

住宅「いわきのコートハウス」で使用した建材で、とても思い

入れがありました。

この住宅がちょうど21世紀最初の年である2001年の完成

だったので、円形ガラスブロックを21個配列しました。

夜になるとガラスブロックから漏れる明かりが綺麗で、建て主

さんにも喜んでいただけました。

積み上げることで壁面全体をガラスブロックにすることが可能

な正方形タイプと異なり、円形タイプでは積み上げることが出来

ないことで、需要が少なく廃番となった大きな理由だったと思い

ます。

しかし、自分自身が気に入って採用した建材が廃番となるのは、

さびしい限りです。

せめて受注生産でもいいから残してもらいたかったですね。