大きなはめ殺し窓とカウンター

ユーザー 株式会社ヨシダデザインワークショップ 吉田明弘 の写真

開口部の大きな役割は採光と換気ですが、室内のインテリアとして重要な役割を果たしていることはご存知のことと思います。でも、ただそれだけでは生活が楽しくなりません。

ここでは幅2M程の大きなはめ殺し窓(開閉できない1枚ガラスの窓)に木のカウンターを支柱無しで渡しています。左右のカウンター下の白い箱の中は収納やエアコンが入っています。
ご覧のように、外部の緑を背景にカウンターの上下にはクライアントの趣味の良い小物や植物が置かれています。居住者の趣味の良さが外からでも目にすることができます。
この開口部が北向きで、直射日光が入ることもないことから床から天井まで大きな開口を開くことができました。また、北向きであるメリットとして、日本庭園が北向きで計画される事例があることからもわかるように、景色は逆に美しい日が当った状態が見える事になります。

こういった北側窓の工夫は依頼者からはなかなか出にくいものですので、建築家からアイデアとして提案することで、依頼者が思いもよらないインテリアを実現することができます。
ちなみに、この事例でカウンター下に腰壁をつけてしまった場合、この窓の魅力が無くなってしまうとを付け加えておきます。