渡辺篤史の建もの探訪ー趣味で彩るギャラリーハウス(山﨑健太郎、一級建築士事務所 山﨑健太郎デザインワークショップ)

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建もの探訪ファン
感想: 

私が小さな頃は、ハロウィンなんて外国のお祭りだと思っていたのに、
先週は小さな魔女やらおばけを家の近くでもたくさん目にした。
ちいさな娘も、デビルに扮しておよばれをした。
まあまだ、かーさんたちの楽しみに過ぎないけれども。。
 
            ◇ ◇ ◇
 
さて、今回の建ものは「趣味で彩るギャラリーハウス」。
http://www.tv-asahi.co.jp/tatemono/backnumber/#!/2014/33
ここで暮らしたら何が起こるか。
とにかく、一度、住んでみたい。身を置いてみたい。
 
             ◇ ◇ ◇
 
広々とした吹き抜けの居間・食堂を取り囲むように個室となる4つの箱が配されている。
4つの箱は、シルバニアファミリーのお家みたいに内側の壁がなくて、居間・食堂からすっかり見渡せる。
舞台を見ているよう?
ショーウィンドウをみているよう?
 
愛すべき雑貨やお道具、洋服は、いつでも目に触れるように陳列され、出番を待つ間も目を楽しませてくれる。
そして、何よりここに暮らす家族だって、ディスプレイであり、役者でなのだ。
そのことが、本当に新鮮で楽しい。
 
すべて丸見えが恥ずかしい?
プライバシーだって必要?
そんなこともあるかもしれないけれど、そんなことよりもずっと大きな楽しさがあると思う。
でもそれは、住んでみなくちゃきっと分からない、
身を置いてみなくちゃ分からないと思う。
どんな感覚を建ものから受けるのか、どんな暮らしを作り上げることができるのか。
私は知りたくてたまらなくなった。
 
            ◇ ◇ ◇
 
お家に人を招くのは好きだけれど、書棚にどんな本が並んでいるのかじっくり見られるのが、
以前はひどく恥ずかしかった。
勉強していることの本とか、エクササイズの本とか、お料理の本がやけにいろいろあることとか。
そういうことは、ちょっと隠しておきたいような気がした。
時に、家族にすら。
でも最近は、恥ずかしいと思わないようにしている。
見られて恥ずかしいことなんて、してもしかたないような気がしたから。
自分が選んだものに、もっと自信をもったらいいと思ったから。
隠しておくなんてしなくていいと、なんとなく思えるようになってきた。
どんなに隠したって、自分だもの。
今の私なら、この建ものに楽しんで住めると思う。
 
            ◇ ◇ ◇
 
自分たちが選んだものがどんどん積み重なって、自分達の世界ができていく。
このお家のように、その世界がぱあっと見渡せたら、来る人に見てもらえたら、どんなにか楽しいだろうと思う。
自分たちが選んだ、手に入れたひとつひとつが、すごく意味のあるものに思えるだろう。
どこに、どんなふうに腰掛けて一日を過ごすか、どう過ごすと素敵に見えるか、
そんなことを考えて過ごしたら、すごく豊かな毎日になると思う。
 
この建ものは、なんだか、すごい。