●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
水回りは戦前の位置のままであり、暗く冷たい廊下を渡って食事を運ぶなどの不便極まりない動線を解消し、快適な老後を送れるようリビングの横に配した。当初中廊下を部屋に取り込んだ形でのプランを行ったが、大阪市教育委員会より文化財登録のため出来れば中廊下の雰囲気を残してほしいという要望があり、プラン変更を行い中廊下はそのままの形で残しながら活用できる提案とした。建具はほとんど既存建具を補修利用し、中廊下にあった波型のデザインも踏襲した。古い木の色に合わし高級感を持たせるため、床は無垢の杉板に拭きうるしを掛ける提案をして採用していただいた。