外観近景。黒のガルバリウム鋼板スパンドレルと白の装飾仕上塗材による構成。出来る限り要素を減らし、シンプルなたたずまいとなるよう、サッシの納まり、金物の納まりなどディテールにこだわった。
クライアントは、私たちの過去の設計事例をいくつかご覧になっており、そのイメージからシンプルかつモダンな建物を要望されたため、出来るだけプリミティブな形態と素材の選択により、建物を形作った。
建物全景。北側斜線、外壁後退など規制の厳しい住宅街に建つため、周囲との位置関係や、開口の取り方などにも気を使った。
風除室。手洗いも出来るだけシンプルな意匠にまとめた。右手奥にトイレがある。
待合室。大きな開口からは明石海峡大橋と淡路島を望むことが出来る。
待合室。インテリアは木調のダークブラウンをベースにした高級感のある落ち着いた雰囲気に。
診察室。
処置・検査室。
計画道路の建設により既存の眼科、内科を撤去改修が必要となり、眼科部分は既存医院を撤去の上新築、内科は計画道路に干渉する部分を撤去し、一部増築を行った。それぞれの建物は独立しているが、基調とする外装材の色やルーバーを取付けることで、一体感のある建物としてデザインを検討した。
内科の一部は残るため、そのイメージを残しながらも壊さないように、また新しくなる部分での変化を求められた。自然の風合いを好むクライアントに対し、全体をイメージ付けるルーバーの選定には気を使い、デザイン・耐久性・耐候性・難燃性に優れた人工木材のルーバーを使用した。また外壁のタイルも自然の風合いが残るせっ器質タイルを用いている。また営業しながらの工事となる為、事前の調査、工事手順の打合せを行い、出来るだけ営業に差し支えの無い工事工程を調整している。
眼科側より全体を見る。人口木材のルーバーで全体を覆うことで、外観に統一感を持たせた。全体的に自然の風合いを感じられる建物となっている。
内科棟側より全体を見る。内科棟は手前の部分を新たに増築。増築部分は仕上げを、タイル、人口木材ルーバー、コンクリートの打放しの壁と合わせることで、一体感のあるデザインにまとめた。
眼科待合室。全体的に木調の明るいインテリアとしている。
眼科検査室。どのクリニックにも入れることだが、診療に係わる部屋は、医療器具の種類、設置数により、ある程度将来性を見込みながらより合理的なレイアウトになるよう心掛けている。
眼科診察室。眼科は診察室内で占める医療機器の割合が多く、暗室状態での診察が主になる為、特に効率の良いレイアウトが求められる。
竹小舞下地の土壁、無垢材、古材の梁と自然素材のみで造り上げた和のゲストハウスです。
海外からのゲストも迎えるため、和のゲストハウスをご希望でした。古民家移築再生も視野に入れて検討されていました。趣きのある佇まいの建物、ケミカルフリーの仕上げ材を使用しながらも、設備面や快適性は譲れない、防犯面も考慮して欲しいとのご希望でした。
有名な建築家でなくて構わない、話を良く聞いてくれ、自分たちのために設計を行ってくれる事。古民家に詳しく、古材などのネットワークを持っていた事。設えの相談に応じてくれた事。
民家移築も視野に入れられていたため、所属している団体の民家バンクを活用する事も検討しながら、最終的には一部の柱、梁などに古材を使用する事になりました。お客様がお好きな民家や和の設えなどを、一緒に拝見させていただきながら、最終インテリアまで一緒に選定させてもらっています。古民具なども使用したいとの事でしたので、設計段階で利用する古建具、床板の一部などもお客様と共に古材店で購入し、取入れています。建材を一切使用しない設計だったため、断熱などもウールを使用し外部建具も木製建具を製作しています。開放感を出しつつ、セキュリティ面ではかなり配慮しました。また、夏場の日射遮蔽と冬場の日射取得が出来るよう、工夫してあります。
土壁のお陰と軒の出や風通しで、夏は本当に涼しく気持ち良い空間です。冬場は床暖房と日当りの関係で、思った程寒くなくぬくぬくしています。温泉を引いた浴室も気持ち良く、全体的に設えが映えています。思っていた以上の完成度に、当初考えていたよりも利用する事が多く、頻繁に足を運ぶ事になり、ここから東京の会社に出社する日もあります。
バルコニーに面した海を眺める広縁。
「千鳥のいえ」由来の千鳥を透かし掘りした手摺。施主の奥様がお好きなモチーフ。
ご主人の籠もり部屋
青森ひばを使用した浴室。源泉を引込んでいます。
2008年完成のフタコアパートメント(Mana★Apartment)当時予算の関係でできなかったバルコニーのFRPグレーチング工事をさせて頂きました!この三角形部分は建築面積から除外しなければならなかった部分で…当時と同じ設計でさせて頂きました…この透明のFRPグレーチングは光を拡散させる働きもあるので…1階が明るくなった感じがします(^・^)バルコニー・テラスにいかがですか(^^ゞ
グループホームの開業には、クライアントの方の高い志を適えるために、収支計画の算定や多くの設置基準への適合、行政との綿密な折衝などクリアしなければならないハードルは数多くあります。 グループホームについて荻原雅史建築設計事務所 荻原雅史さんに伺いました。
公益社団法人日本認知症グループホーム協会によりますと、認知症グループホームの本旨は、「認知症の方が小規模な生活の場で少人数を単位とした共同住居の形態で、食事の支度や掃除、洗濯などをスタッフが利用者とともに共同で行い、一日中家庭的で落ち着いた雰囲気の中で生活を送ることにより、認知症状の進行を穏やかにし、家庭介護の負担軽減に資することにある」とあります。 認知症グループホームは老人福祉法においては第二種社会福祉事業と位置づけられ、特別養護老人ホームなどいわゆる社会福祉施設とは異なります。建築基準法では共同住宅や寄宿舎、老人福祉施設などとして用途上取り扱われることがあり、法的に位置づけが曖昧であるようです。 認知症高齢者を対象としたグループホームの歴史を紐解くと、1980年代に、スウェーデンの小さな街の一般的な二階建ての家ではじめられたグループリビングケアと呼ばれるケアが、今のグループホームの発祥といわれています。 日本では1990年代はじめにグループホームのような建築形式がはじまったようです。厚生省も1996年に「痴呆性老人のためのグループホームの運営事業」に着手し、翌年に運営費の補助制度を創設しました。そういう意味では比較的新しいビルディングタイプであるといえるかもしれません。現在は認知症対応型である認知症高齢者グループホームのみならず、学習障害など、他にもさまざまな障害に対応したタイプのものがあります。
知人の紹介で、すでに別の場所で、グループホームを経営されておられる方から相談を受けたのが、一番はじめにグループホームを手掛けさせていただいたきっかけです。 クライアントは、すでに土地を所得されておられたのですが、資金面や行政機関との調整も含め様々な要因が重なりしばらく計画が塩漬けになっていました。 加えて計画を難しくしている要因に、場所が都内で、敷地面積が狭く東京都の安全条例で定められた窓先空地(避難経路)を確保すると収支に見合う一定数の住居の確保が難しいということもありました。そこで、再度計画を仕切り直し、基本計画、行政や消防との協議からはじめさせていただきました。 計画当初はグループホーム特有の基準を把握することや、補助金に間に合わせるためのタイトなスケジュールに乗せることなど苦労することも少なくはありませんでしたが、クライアントや行政の方等と綿密に打ち合わせをすることで一歩ずつですが計画を前に進めることができました。
共同生活住居毎に、常勤換算で、利用者:介護職員=3:1以上の比率で介護職員を配置することが定められています。間取りを決定する際も、この職員人数とのバランスを考慮しながらユニット数を考えています。 また、とかく敷地にゆとりの無い場所では各居室が画一的に配置されがちです。同じ居室の広さでも動線スペースや共用のスペースの配置の仕方によって居住環境はとてもよくなると考えているので、生活される方の視点に立ち少しでも豊かな過ごし方ができるよう心がけています。
人員基準、設備基準、立地基準、運営基準が主にあります。特に建築的な設備基準としては、主に以下のような基準があります。
建築本体の設計の充実もさることながら、周囲の環境にも配慮をおこない、近隣の方々にも理解を頂くことが建築後の運営をスムーズにおこなうためにも重要だと考えています。まだまだ一般の方々にはグループホームがどのようなものか浸透していない部分もあり、不安に思われる近隣の方もおられるからです。 グループホームはそれ単体での運営に加え、如何に地域の方々と結びついて交流しているかといったことも非常に重要です。計画・設計のプロセスの段階から地域の方々にある程度情報公開や説明をおこなう必要も感じています。 入居者と運営スタッフが介護する-されるという立場ではなく共に生活するといった点が大きなグループホームの特徴でもあります。 したがって、設計においては、基準に適合することはもちろんのこと、生活される方と運営される方どちらか一方にとって使い勝手がよいというだけではなく、双方の視点に立ち居心地・プライバシー・セキュリティ・緊急時の避難等あらゆる面が充実するように気を付けています。
勿論可能です。 グループホームは各自治体や年度によっても建築状況が大きくかわってきます。自治体によってはすでにご計画のエリアで施設が飽和状態になっていたり、逆に不足していたりすることもあります。またタイミングによってはすでにその年度の事業所整備の募集を締め切ってしまっているということも間々あるようです。 そういったことからも特に行政の方との綿密な下打ち合わせや協議が必要になってきますので、お気軽にお問合せいただき、まずはご計画地の行政的な状況把握からお手伝いさせていただきます。
勿論可能です。うちの事務所は敷居がとても低いのでお気軽のご相談ください。 グループホームの開業には、クライアントの方の高い志を適えるために、収支計画の算定や多くの設置基準への適合、行政との綿密な折衝などクリアしなければならないハードルは数多くあります。 ある意味、制度的には非常に複雑化しており、流動的な部分もあるともいえます。そういう意味で、事業者の方々、建築の専門家、行政・福祉の専門家等それぞれのエキスパートがチームを組んでそれぞれの専門分野の課題を克服することが重要になります。 一緒に、1つずつ課題をクリアにしていきましょう。
グループホームは認知症の方々が今まで永年慣れ親しんだご自宅から新たに入居されるというケースも間々あります。したがっていくら居住環境や設備が素晴らしくてもそれだけでは入居される方々の新たな生活への不安が解消されえないのではないかと考えています。そういう面から、できるだけ生活の気配を感じる空間づくりや古い記憶に配慮した空間づくりをおこなっています。 例えば、それぞれの居室からリビングやダイニングの気配を感じられるように配置することや、敢えて水栓を入居の方々になじみのある旧式のひねるタイプのものにしたりするといった具体です。時には建築だけではなく家具やインテリア、日用品も含めたアドバイスをさせて頂くこともあります。
杉並区阿佐ヶ谷におけるグループホームです。 間口が狭く奥行きのある敷地に、法的に必要な窓先空地を確保し、残余の部分において高齢者に配慮したシンプルな空間構成としました。居室・リビング等の居住スペース部分とエレベーター・階段など避難導線部分の2つのボリュームから構成されています。
山のふもとの緩やかな傾斜地に建つ二世帯住宅。この住宅が、古くからある集落、背後にそびえる山々等の景色の中にこの住宅とが溶け込み、これらの景色をどのような形で住宅に導き入れるかを主題に設計を行った。
都会でマンション生活をされていた建主からは、自然を感じられる家、親世帯との繋がり、子供の帰省時の部屋の確保、仕切りの無い広々としたリビングダイニング、ゆったりできる浴室などの要望がありました。また世帯間のライフスタイルや生活時間帯の違いを考慮し、適度な距離感をつくりながら、家族の繋がりを意識できる場として、中庭を設けました。
山々を背景に古い集落のなかに佇む新しい住まい。周囲の自然風景になじむ住宅を考えました。
ダイニングの吹抜には、北面にハイサイドライトを設け、背景の山々を室内に取り込むことで、広がりのある空間を作り出してます。
2階の寝室からも吹抜を介して、背景の山々を眺めることができます。
2つの世帯間のライフスタイルや生活時間帯の違いを考慮し、適度な距離感をつくりながら、家族の繋がりを意識できる場として、中庭を設けました。遠方には山がうかがえます。
浴室には大きな開口を設け、廊下を介して中庭へと視覚的に繋がっていきます。内と外で常に自然を感じながら、山々に見守られるようにこの建物は建っています。
前庭の風景を楽しめる和室。
裏の竹藪を借景にした坪庭。
道路より高い土地は、必然的にプライバシーの確保された空間をつくり出しやすく、高低差が生む空間的な魅力のある建築になります。道路面より上がっていることによって、防犯面でも有利になります。 道路より高い土地についてアトリエルクス一級建築士事務所 宇佐見 寛さんに伺いました
敷地に高低差があることにより、必然的にプライバシーの確保された空間をつくり出しやすく、高低差が生む空間的な魅力のある建築になります。 道路面より上がっていることによって、防犯面でも有利になります。 周囲より高い位置に居室をつくると、ロケーションを一望でき、水平へ無限に広がる空間を得ることができて、周囲の建築の影響を受けにくいので風とおしも良く、太陽により近いので、明るさも確保しやすい建築を実現できます。
計画の仕方によっては造成工事に費用がかかる可能性があります。 上下の動線ができるので、将来的な動線確保を計画しておく必要があります。上がった位置に建築物を建てるので、建築物全体が見えてしまうので、4方向ないし、3方向からの視線、建築フォルムを検討して計画する必要があります。
出来る限り、造成工事を少なくして、高低差や、傾斜に逆らわない計画を目指しています。高低差があると、ともすれば、土地、土、とかい離した生活空間となってしまいがちなところを、傾斜、敷地、土と面して生活などをしていくことを強く意識して計画して、つくっています。
まどにわの道路との高低差は、約3.5mほどあります。
がけ条例は、土の安息角の30度以下をクリアーしているため、擁壁はつくりませんでした。 ※安息角:土(岩石片や砂など)や粉体(石炭粉など)を積み上げたときに自発的に崩れることなく安定を保つ斜面の最大角度を「安息角」と呼ぶ。
土の安息角を確保してクリアーをしています。
もちろんです。むしろ、高低差のある敷地購入される場合は、出来る限り早いタイミングでご相談をいただいて、様々な角度から検討した計画をご案内いたします。
まどにわのクライアントからのご依頼は、まず、傾斜を生かして建築できないかということと、擁壁などを作らず建築をすることができないかといったご要望から始まりました。もちろん、コスト的に有利な方法を模索しながら、より魅力的な空間をつくるべく計画をしました。 この建築が成立したのは、クライアントの固定概念にとらわれない柔軟なお考えがあったからこそ完成できたと思います。 傾斜地でご検討されている方にお伝えしたいのは、固定概念にとらわれることなく自由な発想で検討されて、それに答えてくれる建築家と住宅、建築づくりを成功させていただきたいと思います。
傾斜地に逆らわずに建築をし、伸びやかな空間を実現しました
東京都北区に建築予定広さ約13m(奥行き) x 9m(間口)周囲に家が密集しているのですが、風通し、日照を考えて設計してくださる方。また、水はけが悪いので、湿気対策を考えてください。ケミカルフリーを希望。退職後夫婦で居住予定ですが、子供(一人)も住む可能性あり。予算は、すべてを含んで2000から2500万円程度。依頼理由:相談しながら進めていくことが出来ると考えたから。 建築家の所在地について:建築家の所在地にはこだわらない
古民家再生の家外観。外観は元あった形をベースに、懐かしい風景に合う形に再生を行った。古い部分材料を残しながら、新しい部分と対比させることで時間の経過を形として表現している。
慶応3年以前に建てられた築後150年の古い民家の再生と一部の増築である。もともと茅葺き屋根の民家であったが、昭和26年頃に小屋組みと共に瓦葺きに変更し、2階部分を増設。 また当初の土間部分をダイニングキッチンと応接室、浴室等に新建材で改装していた。 今回、嫁がれていた娘さんの家族がこの家に同居する事をきっかけに、この民家を全面的にリフォーム。 以前の愛着のある古い建物の良さを生かしながら、居住性・耐震性を向上させたモダンな住まいとして 再生を行った。 古い部分材料を残しながら、新しい部分と対比させることで時間の経過を形として表すことを心がけて計画を行った。特に北側の庭に面したダイニング・キッチンは、低い天井をはずし丸太を露出させることで、本来の空間の豊かさを持った吹抜けのある家族の憩いの場:リビングへと生まれ変わった。リビングにはトップライト・シーリングファン・電気床暖房を設置し、居住性を向上している。
また震度6程度の地震に対して軽微な被害で済むような耐震性能を目標に基礎・軸組を補強設計されている。補強の構造計算は、従来の壁量規定による許容応力度計算法を基準に、基礎をやり変えた上で、耐力壁を配置している。耐力壁の一部は、面格子は軽快なデザインの耐力壁を採用している。
当初は北向きの暗いダイニングキッチンであった部分を、低い天井を払い、構造材を現わしにし、大きな吹抜け、トップライトを設け、明るいリビングに再生。
リビング上のトップライト。
ダイニングは南面に面し、庭が楽しめる位置に移動。右手に見える格子の壁は、耐力壁の役割を担う。
玄関の式台は以前のものを再利用。建具なども使えるものはできるだけ再利用しながらの再生工事を心掛けている。
現在計画中の中延の家(リノベーション)をご紹介したいと思います!この計画は賃貸ワンルームアパートをリノベーションして一戸建てと貸そうというプロジェクトです。床の一部を抜き…螺旋階段を突っ込み…今まで分かれていた1階と2階をつなげて1つの住戸として蘇らせようと…外部はガルバリウム、内部はシナベニヤ…新たな命を吹き込んだ建築になろうとしています!築年数と状態によってはこのように蘇らせることができます(*^^*)相続問題を考える上でも有効な利用法になるかもしれません!いかがでしょうか…是非ご相談下さい(*^^*)
家作りに役立つ情報をお送りします。ぜひご登録ください。
ご紹介して頂きありがとうございます。何もわからなかったので、色々調べて頂いてそのまま建てていたら大変でした。申請する事が沢山あるので、出来上がりは大分先になりますが、...
お世話になりました。米戸さんと話を進めております。ありがとうございました。
早速の御連絡ありがとうございます。すみませんが、昨日にご連絡があったところと一度お話しをさせていただくことになりました。申し訳ありませんが、...