平屋ですっきりと暮らすために、屋根裏部屋付きで設計しました。
夫婦で暮らすための平屋が理想だが、荷物や子供達の泊まるスペースも欲しい。ローコストながら、しっかりした家。
屋根の形を工夫することで、ロフトを広く確保しました。1階からロフトに抜ける高低差を活かした風で涼しくすごせて、冬は床暖房と障子を閉めることで暖かく過ごせます。
ロフトへの階段はアイアンの手すりをアクセントにしました。
ロフトから見下ろした様子です。国産材の丸太梁を使っています。
バイク好きの依頼主さんのためのガレージ付きの木の家です。
バイクを手入れする工房のようなガレージが欲しい。趣味のものが多いので、ガレージに収納スペースも欲しい。ボルダリングできるような丈夫な壁を作ってほしい。道路への出入り口が狭い。
ガレージは将来自動車も入れるような動線にしました。工房として使いやすいように、部屋からもガレージに出入りでき間取りを工夫。ボルダリングのパーツを付けられるよう、強度を十分にした壁も計画!ご家族の思い出として、古い家の梁を再利用しました。
吹き抜けには長年住んだ家の梁を再利用しました。
玄関ドアは無垢板と宙吹きガラスのオリジナルです。
屋根に土と植物を載せて、温度上昇を防いでいます。
エコロジーなしくみを取り入れたい。人が集まりやすい家にしたい。高齢だが、できるだけ2階で寝たい。最終的に車いすになっても自宅で暮らせる時間を長くしたい。
屋根緑化や雨水を地下に溜めてトイレの水に使う、薪ストーブ等、電気設備に頼らない、エコロジカルな工夫をしました。2階への階段は勾配を緩やかなものに。道路からはスロープで6畳の広い土間玄関につながります。土間には薪ストーブ。
車いすで来た人もお茶を飲んでいけるように広い土間玄関を作りました。庭を眺めて一服。
薪ストーブ
ホームシアター専用の部屋をつくるという方法もありますが、リビンングをシアター仕様にしつつ、いかに普段の使い勝手をよくするかという設計上の工夫をすることで広いホームシアターを実現することができます。 ホームシアターについて河原泰建築研究室 河原泰さんに伺いました。
住宅オーナーからホームシアターを要望されたのがきっかけです
スピーカーの配置は特に気を配っています
スクリーンは150インチ相当のスーパーグレインビーズスクリーン生地を家具屋さんが洋画のキャンバスのように木枠に張って壁面収納と同面になるように設置しました
B&W7.1chサラウンドシステムです。フロントは壁面収納に埋め込んで3台、ミドルとリアは天井吊りで各2台、ウーハーはデッキの下に置いています。
中庭を介してLDK棟と寝室棟とを別棟にしています。LDK棟は断熱も兼ねて全体をGW100mmで覆っています。
調光式ダウンライトです。
天井、内壁を珪藻土、ガラス面は電動カーテンにして、スピーカーの音がクリアになるよう短残響にしています。 床はフローリングですが、ラグマットで残響調整しています。
8畳程度の部屋でホームシアターをつくったこともありますが、やはり空間は大きい方が音の距離感を感じられてよいです。 ステップシアターハウスのリビングシアターは横幅4m×奥行き8m×高さ4.6mあるので、ミニシアターの雰囲気が味わえます。 なかなかホームシアター専用の部屋をつくるのは難しいと思うので、リビンングをシアター仕様にしつつ、いかに普段の使い勝手をよくするかという設計上の工夫がポイントです。
ステップシアターハウスでは2階のリビングからダイニングの吹抜けにあるスクリーンを見る形式ですが、2階にあがる階段を客席にしたのがポイントです。 下記のパースは初期提案のもので、そこからスピーカーシステムなどがクライアントとの打ち合わせでグレードアップしていきました。
住宅密集地の中で外観は閉じつつも、中で楽しく暮らせる家として、3つのパティオ(中庭)がある家を提案しました。パティオを介して、内部もそれぞれのプライベートゾーンとコモンスペースを分けています。
これからは入居者がサービス付き高齢者向け住宅を選ぶ時代がやってきます。これからの時代を生き残る施設として、豊かな住環境や周辺環境に配慮した「選ばれるサービス付き高齢者向け住宅」を実現する必要があります。 サービス付き高齢者向け住宅について株式会社ヨシダデザインワークショップ 吉田明弘さんに伺いました。
民間事業者などによって運営され、都道府県単位で認可・登録された賃貸住宅です。登録には必要な条件(部屋の広さはバリアフリーへの対応など)があり、安心して生活することができます。また、自立あるいは軽度の要介護状態の単身高齢者・高齢者夫婦・高齢者親子世帯 が安否確認・生活相談などのサービスなどを受けながら安心して暮らせる住まいです。 一般的な賃貸住宅よりも高齢者が生活支援を受けることで住みやすく、借 りやすい施設でもあります。賃貸借方式の施設が多いので、入居時に支払う敷金の返還を受けやすいメリットや、他の介護施設と比較して選択肢が 豊富なサービス付き高齢者向け住宅を選ぶことで、住み慣れた地域に住み続けやすくなるというメリットもあります。 複合施設として、24時間介護・看護事業所などを併設している施設では介 護・医療・生活支援など手厚いサービスを受けることができます。国が高齢者向け住宅の安定供給を目指して、建設費の1/10、改修費の1/3または18平 方メートル以上の部屋の戸数×100万円のうち金額が低額のほうの補助を受けることが可能です。
以前から高齢者福祉施設(グループホーム、ケアハウス、特別養護老人んホーム、ショートステイ など)の実績があり、医療福祉建築賞を受賞していたことから、横浜の若竹大寿会様から指名を受けて青葉区に「わかたけの杜」を設計監理させていただきました。
私は、高齢者住宅という特別な意識をではなく一般的な住宅と変わらない目線で設計しています。 サ高住は介護度の低い健常なかたがたの住まいですので、若い方々と同じように快適でデザイン性の優れた施設に設計することが大切です。高齢者に必要なバリアフリーであるとか、サービス面は当然のこととしてどの施設でのクリアーするべき条件がございますが、実際施設間の競争が激しくなってきておりますので、利用者様から選ばれる「美しいデザイン」の施設を設計することを心がけております。
入居された時点では健康であっても、生活をしていくうちに次第に介助や介護が必要になってきます。また、同居しているパートナーがお亡くなりになり、お一人になることも想定されます。 高齢者住宅は短いライフサイクルで劇的に生活スタイルが変わっていくことが大きな特徴です。設計において特に配慮している点は「住戸に可変性を持たせる」ことです。「わかたけの杜」の50㎡タイプでは、可動間仕切りと可動家具によってワンルーム~2LDKまでの自由なプランの変更を可能にしております。 ↑可変性のある住戸
私はこれまで「見る見られる関係」「気配が伝わる空間」を最も重要なテーマとして取り組んでまいりました。高齢者施設には視覚的、心理的に自然や人が 触れ合える可能性を建築が用意することが必要だと考えています。 都市における高齢者の孤立や孤独死に対して「見守り」の重要性を説く風潮がありますが、や や一方向的で押し付けがましいものを感じます。一方「見る見られる関係」や「気配が伝わる空間」は古来より下町の町家や長屋の路地裏に代表されるようなプ ライバシーを確保しつつ緩やかに気配が伝わる関係を見直し、現代建築に持ち込む試みです。
これまでの集合住宅は画一的で、外部から「我が家」を認識することはできません。私は入居される方が「我が家」が認識できるよう住戸ごとに仕上げや色を変えたり、建物の形状を「ズレや分節」によって住戸毎の視認性を高めることでより愛着が持てる施設を目指しています。 ↑住戸ごとに仕上げの違う外観
イスや車椅子に配慮したキッチンやトイレ、介助者に配慮した浴槽形状、必要な場所に必要な手すり、段差のない 計画、非常時のコールシステム、介護ベットを基準にした寸法体系など、これまで培ったノウハウを駆使して生活に配慮した設計をしていますが、「すべてをバリアフリーにする」は無いと考えています。これからは老化の進行を遅らせる介護予防が重要です。 坂のある漁師町に驚くほど足腰が丈夫でお元気な高齢者がいらっしゃいます。ある程度の段差や動作などのバリアーを残し、日々の生活の中で訓練になるようにすることも必要です。通常の建築家が設計する豊かな空間を作りながらも、「配慮の眼差し」を持って設計することが可能です。
厚生労働省の推計では現在介護職員の不足が2025年度時点で30万人に達すると言われています。低賃金など処遇の改善策や資格要件の緩和などが検討され ていますが、私たちは過去の経験で良い建物は働く人たちにも感謝され、働けることの幸せを感じていただいている場面をいくつも見てまいりました。美しい環 境は職員を引き寄せる吸引力が少なからずあります。私はバックヤードにおけるスタッフの環境に特に配慮し、家具の配置やレイアウトに使いやすくるす工夫を凝らすことで、働く人たちの立場に立った提案をしています。
可能です。これまで社会福祉法人などの事業者からの仕事が多いのですが、新規参入も方と一から作り出すことに大変興味を持っております。また、補助金入手のお手伝いなどもできます。
サービス付き高齢者住宅は施設や立地、サービスの良し悪しによって入居者様が思うように集まらず、運営自体が難しくなっている事例があります。これは一般的なマンション同様に「利用者が選ぶ」時代になってきていることを示しています。過去のように造れば埋まる時代ではないのです。 そこで24時間居宅介護事業所や看護事業所、在宅療養支援診療所、認知症デイサービス、認知症グループホームなどを複合させることで、事業者にとっては将来の利用者を囲うことになり、利用者にとっては将来の介護度の増加にたいして受け皿があるメリットとなります。
当初事業者は7層程度の高層建築を考えていました。理由は、土地を入試した際に平坦に造成されている場所が一部だったからです。景勝地で、周囲に2階建て住宅は隣接する場所に高い建物を建てる事は、景観上も近隣への影響からも問題があると考えました。 そこで私は建物を低層(3階建)とし、低層によって拡大した建築面積に対して3つの中庭をつくることで通風と最高と快適性を確保しました。建築面積の増大は尾根と谷による複雑な傾斜地において2棟に分割して両棟を渡り廊下で繋ぐ必要性に迫られましたが、特殊な構造解析と基礎及び施工技術によって解決いたしました。建物は大変複雑なデザインに見えますが、以上のように複雑な敷地や景観・環境・機能に配慮した結果としてのデザイン的な帰結なのです。
前面道路に対して既存建物の背後に回り込む旗竿状である敷地形状に対し、軸を45度傾け雁行させることで敷地境界や隣接建物間にほどよい空地(緑地)をつくり出しました。また、日本の書院建築に通じる雁行する平面形状は、近隣に対して威圧感を低減する効果があります。 内部空間は雁行平面によってこの種の施設に多い老人施 設然とした単調さを回避し、個室間のプライバシーへの配慮が可能となりました。空間が中庭や廊下を介して刻々と変化する木造らしい内部空間です。 1フロアに3ユニット(個室9室+共用リビング+トイレ)が施設運営上効率が良いためフロア面積が大きくなりました。このため、室内に自然の光と風を送り込み、季節の移ろいが感じら れる装置として3つの中庭を設けました。中庭の配置によって、交流があまりない ユニット間(上下階においても)において中庭という中 間領域を介することでお互いに気配を感じる構成とすることができました。 ↑ハートホーム宮野の中庭
住宅における日本古来の田の字プランの有効性について論じ、実践した事例は枚挙に いとまがありません。ここで重視した点は介護度と入居人数の変化に対応したフレキシビリテ ィの実現です。 例えば夫婦の一方が要介護となった場合、一方が亡くなって一人なっ てしまった場合、トイレが近いリビングに介護ベッドが進出してくる場合など、高齢者 住宅特有の生活形態の変化です。可動化できない要素(玄関・浴室・洗面トイレ)を コアとして片側に寄せ、残ったスペースは可動間仕切りによる自由な間取りの選択を可 能にしました。 また、重要なことは寝室の間仕切を可動収納とした点にあります。分割可能な可動収納 (押入とクローゼット)の位置と向きの選択によって、納戸からワンルームまで収納位 置に拘束されない多様なプラン変更が可能です。 短いライフサイクルで生活形態が変わる 高齢者住宅こそADL「日常生活動作」が低下してもQOL『生活の質』が低下を招ねかずに済むプランの可変性が必要と考えました。また、リビングはフルハイトサッシによって南北に 風と光が通り抜けていきますが、寝室では小さめな開口によって閉塞性を与えています。可動 間仕切りは乳白ツインカーボによる框戸とすることで光と気配を伝えます。
可能です。
これからは入居者が施設を選ぶ時代がやってきます。 私は設計した「わかたけの杜」は工事中にすべての部屋が予約で埋まってしまいましたが、選定理由で多かったご意見が「他にこんな施設がないから」でした。高齢者といってもお元気な方たちが入居することを考えると、「デザインが良い建物が良い」「友達を呼びたい」「永く住みたい」「便利な方が良い」「サービスが充実していた方が良い」など、求められる条件は一般マンションとなんら変わりがありません。 これまでいかにも「施設のような」建物が多く建てられてきました。これからの時代を生き残る施設として、豊かな住環境や周辺環境に配慮した「選ばれるサービス付き高齢者向け住宅」を是非実現していただきたいと思います。
私は高齢者施設を多く設計してまいりましたが、「高齢者住宅」という定義自体おかしなものです。本来 (一般のマンション)(高齢者住宅) であるべきだと考えております。通常の集合住宅やマンションではじめから高齢者住宅を意識した設計をしておけば、将来サービス付き高齢者向け住宅への移行も可能でしょう。不動産としてニーズに応えることもできます。 ご希望の方以外でも通常の集合住宅の物件でのご相談もお待ちしております。実績にありますように私の実績は比較的大きな施設が多いのですが、当然戸建て住宅も設計可能ですし、是非やってみたいのです。これまでの高齢者福祉施設の経験が注目されがちですが、ぜひ「高齢者施設とは思えないデザイン」に注目していただきたいのです。高齢者施設の専門家などという型にはまらない懐の広さを是非ご評価いただけれな幸いです。
「わかたけの杜」神奈川県青葉区の緑豊かな保存樹林に隣接した、全66戸の戸建て風のサービス付き高齢者住宅です。工事中に全ての住戸が予約で埋まる大盛況でした。
「ハートホーム宮野」はサービス付き高齢者住宅、特別養護老人ホーム、ショートステイの機能を持つ高齢者住宅の複合建築です。
山口市内に建てたケアハウス、グループホーム、デイサービスステーションの複合建築物です。私自身の以降の高齢者施設設計の原点となるアイデアが詰まっています。敷地が農業用水で分断されていたことから、行政と水利権者への説明会を開いて移動させるとこができました。これにかかる申請業務も私達で行いまいした。
フロイデ彦島はグループホーム(18室2ユニット)とケア付き老人ホーム(個室48室6ユニット、内2室が夫婦対応)の居住施設に、地域施設(デイサービスセンター、地域交流スペース)を複合させた施設です。
サービス付き高齢者向け住宅(ワンルーム20㎡4戸、1DK40㎡4戸)、24時間対応在宅療養支援診療所、24時間訪問介護・看護事業所を併設した複合建築物です。
依頼内容 リフォーム建築予定地 実家所有 親希望 二階もくしは3階で屋上つき予算 2000万以内場所 名古屋市中村区理由 袋小路の土地約30坪入り口から土地までを三戸が共有 共有通路 建築家の所在地について:建築家の所在地にはこだわらない
主人がリタイア後に夫婦で住む終の住み処を、栃木県宇都宮市で建築予定です。土地探しもお手伝いいただきたいです。 (希 望) バリアフリーの建坪30坪程度の平屋 夫婦別寝室 ペット部屋(大型のインコ) 独立したキッチン 収納部分を多く 土壌蓄熱式床暖房 サンルーム メンテナンスや手入れが楽 日当たりや風の流れ等、人もペットも気持ちよく過ごせる家。 予算は土地建物諸経費を含め4000万円以内土地探しの場所も限定されますので、この予算では厳しいことは承知しております。 よろしくお願いいたします。 建築家の所在地について:同じ都道府県・近県の建築家を希望する
昨日は菅谷の家クライアントご家族と長旅の1日でした!川越増形の家の見学〜東海村の家の見学〜ご自宅にお邪魔してのプラン打合せ(*^^*)クライアントご家族には往復300キロ以上の移動をして頂き感謝感謝(≧∇≦)それぞれのお家のご家族にもご説明頂いたり…私も細かく説明させて頂き…ゆっくり見て頂きました!茨城に戻って第3回目の打合せでしたが…図面にも少し慣れてきたところでの現物の見学はクライアントにとっても良いことだと思ってます。少しづつ時間をかけて進めています(o^^o)
今回の打合せでプランの方向性が決まりました!次に向けて進み続けます(^^)/~~~
道路と道路に挟まれた変形三角地に建つ6人家族のためのコンパクトな住まいです。開口部は極力少なくし東西道路からの視線や騒音を遮断しています。またこの地域特有の冬の西風も防いでいます。まるでショートケーキのように転倒しやすい形状のため1階をRC造とすることで構造強度を確保しています。外部に対しては閉じていますが、中央に中庭を設けることでそこから家全体にたっぷりの風と光を呼び込んでいます。この家は見る方向によって建物の大きさが変わる建物です。
西側外観この建物が一番大きく見える角度です。全長は21.6mあり見方によっては船のようにも見えます。地域特有の西風を防ぐために開口部は極力最小限になっています。
南側外観建物が一番小さく見える角度です。三角形の先端部分の幅は1.3m。シンボルツリーが街に緑を提供しています。
1階ガレージ家の中央には愛車のためのガレージがあります。その上の円形部分は2階中庭に設置したトップライトです。
2階中庭ここから家全体に光と風を呼び込みます。玄関がないためここがその役目をしています。床に埋め込んだ鉄平石は以前の家で使われていた敷石を流用したもの。
リビング・ダイニング・キッチン小さな住まいのくつろぎスペース。大きなテーブルはリビングテーブルと食卓を兼ねています。階段は空間を狭くしないデザインになっています。
和室両親のための和室。変形敷地の先端部分にあり、部屋の形状も敷地なりに変形しています。奥に見えるシンボルツリーを眺めながらくつろげる場所です。
デッキスペース和室から繋がったデッキ。周囲を気にせずに風呂上りにくつろぐ場所でもあります。
東側外観2階の中庭は1階ガレージや2階の和室・リビングや3階個室にも光と風を届ける重要な役目を持っています。
アパートという響きはいいですね。最近はマンションとかテラスハウスとかがよく聞かれる言葉ですが、アパートというと集合住宅全体を表していて、私はなかなか好きな言い方です。 さて、アパートとは今書きましたように、集合住宅をさすもので、ひとつの建物に多くの住人が住まう形式なのですが、これにはいろいろ工夫しなければならないところが多くあります。 まず、多くの人々が住むわけですから、音の問題がとても大きな解決しなければならない課題となります。構造方法にかかわらずこれは後々のトラブルにつながってしまうことがあります。賃貸のアパートですと、その入居率が下がっていくことにもなりますし、住人同士の諍いにもなりかねません。建築基準法でも一定程度の仕様は規定されていますが、それだけを満足させても最近の人々を満足させることは難しいです。特に上下階の音の問題は、鉄筋コンクリートの建物でも気になるところです。 木造でも、鉄骨造でも鉄筋コンクリート造でもその躯体に直に床を仕上げていけば、音の問題はなかなか解決しません。遮音シートや置き床を使うことなどで上下階の音の問題は上手く解決することが出来ます。あと隣との境の壁については、壁を厚くするとか躯体を2重にするとか構造方法によって色々な方法を選択することが出来ます。詳細についてはここでは書きませんが、木造でも十分な遮音性能を持ったものが作れるということだけは言っておきましょう。 あとは、防犯のことが気になるところではないでしょうか。最近は木造の小さいアパートでもメインの玄関ドアをオートロックにして見知らぬ人の侵入を防ぐ方法をとっているところが多くなりました。これは、メインの玄関ドアが建物固有の鍵でなければ開かないもので、外部から訪問した人は集合玄関機(多くはテンキーによる住人の個別呼び出しインターフォン)によって、住人に確認してもらったあと住人によってドアが開けられるように解錠しもらうというやり方です。完璧ではありませんが、この方法がアパート全体の防犯性をあげるのには最も簡単で広く利用されている方法です。 そのほかには、宅配物や郵便の受け取り方法などがありますが、これらは集合住宅用の製品が多く出回っているので比較的簡単に解決できることだと思います。 設備については、特に排水は先に書きました音の問題に気を使うところです。排水管に遮音シートを巻きつけて遮音するなど工夫しなければなりません。各種メーター類の設置方法、設置場所についても入念に検討、計画しなければなりません。水道、ガス、電気それぞれの会社や機関との打ち合わせをしっかり行い、問題が起きないように設計、施工をしなくてはなりません。
家作りに役立つ情報をお送りします。ぜひご登録ください。
実際に面談の上、4社よりプラン提案頂きました。大まかな概算提示あるもの3件、ないもの1件ですが、...
お仕事を依頼した建築家: 高野量平アーキテクツ ...
お仕事を依頼した建築家: 鈴木将記建築設計事務所 鈴木将記さん ...