国立の家 ~土地高低差活用住宅~

●設計事例の所在地: 
東京都国立市
●面積(坪): 
171.68㎡(51.93坪)
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

敷地の周辺は、どこも道路から1.2m程高くなっていますが、土地を分譲する会社が駐車場用に、道路から奥行一台分、道路レベルに下げて、3区画で販売した、その中央の土地が対象の区画です。間口(東西幅)は6.6mの敷地です。

建て主さんが参考にと、この住宅になる前、他所から提案頂いた案を複数見せて頂きましたが、どれも道路際に駐車場を設けその奥に建物を建てる案でした。駐車場を設けたため南側に寄せる案で、南からの陽ざしは期待できませんでした。

敷地内の段差(崖)は、不動産の観点からみると悪条件にもなりますが、活用次第では利点にもなります。
今回はその段差を構成する高い地盤を、建物北端まで延長し、建物の東西を囲むことで、車庫階を地階扱いにし、道路側を3層建て、奥の高いレベルの土地部分は2階建てとしました。
駐車場は、地下扱いの開放された車庫で、道路までの縦列駐車で2台分確保し、地階入りの玄関としました。

当初から強いご希望のあった中庭は、東側開放のコの字型の中庭として12.5畳ほど確保し、南側に平屋の客室を寄せ、その屋根越しに冬至の陽光が居間食堂に入る、地下1階地上2階建てです。

駐車スペースは予算削減のためシャッターのない開放車庫です。車庫の奥行きは上の階の間仕切りに合わせ、高い敷地を少し削って、道路から縦列で二台分を確保しました。上の階の保温のため車庫天井と周囲のコンクリート壁を上から60㎝分の高さを、コンクリートと似た仕上げ素材の断熱材を探して覆ったため、壁の途中に段差が生じています。

将来設置可能とするエレベータースペースを各階に設け、道路からバリアーフリーのアクセスを可能としています。各階で階段横に収納やワークスペースを設け、将来用エレベータースペースとしています。

その隣の階段は、風通しの良い、蹴込み板のない階段としていています。

廊下の向こうは居間です。廊下の途中は壁厚を利用して本棚を仕込んでいます。

南境界に寄せた平屋建ての客間は、居間・食堂との間に中庭を設け、客室の屋根越しに居間へ陽光が入る配置にしました。
屋根を南隣家の窓から居間が見えない、かつ冬至の陽光が屋根越しに入る高さとしています。中庭の広さを3間×3間に満たなかったので、東側を開放したコの字型の中庭とし、その殆どをデッキスペースにし、解放された境界はウッドフェンスを立て、前に植栽を施しました。

居間と中庭が一体化するように床レベルを合わせ、冬至でも日差しがたっぷり入り、植栽も目に入ってきます。

夏は居間の上の階のベランダで陽射しは遮られ、中には入りません。このように日差しに対するこだわりは、設計者によって大きな違いが出る要素かもしれません。

居間の天井高を確保するため、その上の2階の子供室を2階床レベルより80㎝程持ち上げ、その個室への階段の段板間を透かし、1階と2階の気配の感じ合う仕掛けにしています。
断熱の効果と透かした階段効果により、外部の音は遮断され、内部の音は近く感じることができる住まいとなりました。

食卓には東の窓から朝日が差し、北側の窓は熱損失が大きいので、小さめのピクチャーウインドウとし、道路向かいの緑を借景にして、暮らしに彩を演出しました。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

・土地に高低差があり、建物を建てられる面積が少ない
・中庭がほしい

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

これまで依頼してきた敷地に対して、高低差の高い敷地(南側)に寄せて建物を建てたプランを提示されてきたが、何かピンとこなかった。今回結設計では道路側の低い敷地も利用してビルトインガレージとすることで、逆に高低差を活用したプランとすることができました。
窓を閉めれば外の騒音はシャットアウトされ、リビングに設けたスキップ階段から聞こえる3階の子供たちの声は、姿が見えなくても存在を感じられる空間となっています。

ガレージ内で乗り降りしやすくするために少し広げた壁位置は、そのまま2階リビングも広げることで、中庭からの日差しがよりリビングに入りやすくなり、空間にゆとりをうむことができました。

本が多い建て主には、リビング近くの廊下に壁厚を利用した本棚を設けることで、読みたい時にすぐに手に取ることができる収納を設けました。

完全にプライベート空間となる中庭は、四季を感じる空間となります。

その他の画像: 

I-4074、集合(賃貸併用)住宅の建替(東京都)

ユーザー オレンジ の写真
投稿者: 
現住所‐都道府県: 
東京都
現住所‐郡市区町村: 
 
依頼内容: 

お世話になります。
東京都世田谷区の集合(賃貸併用)住宅の建替を検討しています。
賃貸併用住宅にお強く、収支の相談にも乗ってくださる事務所を希望したいです。
現在は築44年鉄骨4階建て、1階が自宅、2~4階が賃貸です。
建替では、予算に応じて3階OR4階、自宅は最上階にしたい所存です。
建築費高騰の折、なかなか厳しいとは存じますが、予算は1億前後です。
ハウスメーカー数社とも話をしていますが、通り一辺倒のデザインなどで心が動きません。
同じ予算をかけるなら、他とは差別化したデザイン&性能で賃貸経営したいと考えます。
どうぞよろしくお願いいたします。
 
建築家の所在地について:
同じ都道府県・近県の建築家を希望する





I-4073、築35年軽量鉄骨2階建ての住宅戸建てに……(東京都)

ユーザー さら の写真
投稿者: 
現住所‐都道府県: 
東京都
現住所‐郡市区町村: 
 
依頼内容: 

世田谷区にて築35年軽量鉄骨2階建ての住宅戸建てになります。
検査済証がなく、この度は増改築を検討しております。
ガイドライン調査報告、法適合状況調査等をお願いできればと思いますが、可能でしょうか?
どうぞよろしくお願いいたします。
 
建築家の所在地について:
同じ都道府県・近県の建築家を希望する





ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

昨日から、再び外壁のお話しが始まってます。
ちょうど、私の大好きな素材、タイルの話題。

ほんと。
いろんな色柄、大きさ、表情があって、
自分だけの外観を実現するのに、大きく貢献してくれます。

高級感とか、重厚感も出せるのは、
タイルの魅力の大きな一つですよね。

見た目は素晴らしくいいのですが
気になる一番のポイントは。費用ですよね。

タイルって、どうしても工事費用が高くなります。

ただ。
見方を変えると、その高さが気にならなくなります。
今日は、その内容からお話ししていきます。

タイルって、陶磁器=焼きものです。
焼き物という意味では、屋根の瓦と一緒です。

他の素材のように、何かを塗装したりして、
着色しているわけではないため、
色褪せはそもそもしません。

そこがポイントですよね。
色褪せしない=塗り替え不要なんですから。

他素材の場合は、基本的に15年以内に
一度は塗り替えが必要なのですが、
こちらは、その必要がないんですよね。

もちろん、一生メンテフリーということではなくて、
タイルがはがれてきていないか等の確認は必要です。
その辺が問題なければ、大がかりなメンテは
必要ないです。

規模にもよりますが、15年に一度の塗装費用が、
150万円ほどかかると想定すると、30年目で、
300万円費用がかかることになります。

もしタイルとの差額が、それ以下であれば、
トータルでみたら高く感じません。

さらに言えば。
その先も塗り替えは不要なんですから。

初期投資をしておくと、あとで得をする。
そんな感覚の素材だったりしますね。

ちなみに。
他素材で、30年以上保証とかあったりしますが、
そんな長持ちする塗装があったら、みな使いますから。

将来、素晴らしい塗料が出るかもしれませんが、
今のところは、15年くらいがいいところです。

そうそう。
タイルを使うとして、初期投資を抑えたい。
もしそうであれば。。

タイルを上手にセレクトすることが大事です。

例えば。タイルを一枚ずつ張っていく。
そうであれば、作業代が高くなりそうなのって、
イメージつきますよね?
職人の手間が多い分、高くなります。

なので。
タイルを選ぶときに、複数枚のタイルを
30cm角ほどのシートに張ってあるタイプを
セレクトするのがオススメ。

複数枚を一気に張っていけるので、
かなり費用を抑えることができますから。

ただ、そういうシートに張ってあるタイプは、
全体的にタイルが小さめです。

見た目と費用とのバランスを見て、
採用箇所を切り替えたりしながら、セレクトできると
いいと思いますよ。

タイル=費用が高い。
その見方って、一面的です。
多面的な考え方から素材を決めていけるといいですね。

明日は、タイルの大きさによって、
張り方が変わったりします。
その辺をご紹介していきたいと思います。

I-4072、障がいグループホームを開設予定(大阪府)

ユーザー shige4072 の写真
投稿者: 
現住所‐都道府県: 
大阪府
現住所‐郡市区町村: 
 
依頼内容: 

大阪市内で障がいグループホームを開設予定です。
新たに開設する物件は「建築計画概要書」有「検査済証」無です。
建築士による建物の安全性の証明、調査報告書が必要になります。
当該物件の建物の安全性を調査・証明・報告書を作成してくださる建築士の方からのご連絡をお願いいたします。
 
物件種目 共同住宅
階建 / 階 3階建
建物構造 鉄骨造陸屋根
築年月 1987年9月
 
よろしくお願い致します。
 
建築家の所在地について:
同じ都道府県・近県の建築家を希望する





ユーザー やまぐち建築設計室 山口 哲央 の写真

※シンプルモダンな空間にレイアウトした使われる芸術品「バルセロナチェア」

人生の潤いを生み出す暮らしの空間を

設計デザインのチカラで・・・・・。

よく考えられた家を建てると

暮らしが楽しくなる。

設計監理・コーディネートを終え

昨年建物を

お引き渡しをさせていただいた

インナーガレージ付きミニマムな秘密基地。

(仮称)KYOBATE BASE。

この日は午後から

住まい手Mさんの

ご自宅へお邪魔させていただいていました。

インテリアとして

バルセロナチェアとタリアセンを

配置しています。

タリアセンは

このチェアに座る事によって

視界に入る位置へ

レイアウトしています。

使われる芸術品とも言われている

建築家 ミース・ファン・デル・ローエの

バルセロナ・チェア。

GodisintheDetails(神は細部に宿る)

という格言が存在する様に

それは本当に・・・・・。

シンプルな空間に

アシンメトリーとシンメトリーが

饗宴する

暮らしの温度と密度が

絶妙である事・・・・・。

知的で素敵な空間に包まれる暮らし方。

本当に空間と家具のバランスは大切。

定められた範囲内での最低限、

最小限に生まれる

緻密で繊細な心地よさは

居心地の自由度であり

ある意味ではスペック。

建築好きの住まい手さんが

暮らしを奏でる空間。

ミニマムに

20世紀を代表する巨匠

建築家ミースと建築家ライトの

饗宴空間を愉しむように。

暮らしを愉しむセンスと価値観。

ミニマムを

もっと自由に取り込むと

それはマキシマムに変化しますよ。

住まいの設計に

思考の付加価値で

変化する意識の在り方。

ご相談、面談のご希望は

ホームページ「お問い合わせ」から。

Produce Your Dream>>>>>

建て主目線+αの提案・・・・・。

明日の暮らしを設計する

建築と住まいとその暮らしを豊かに

URL(ホームページ)

http://www.y-kenchiku.jp/

<<<Yamaguchi Architect Office

I-4071、認定長期優良住宅建築証明書の発行(東京都)

ユーザー ERICA の写真
投稿者: 
現住所‐都道府県: 
東京都
現住所‐郡市区町村: 
 
依頼内容: 

ご担当者様
 
いつもお世話になっております。
住宅ローン控除を申請するため、認定長期優良住宅建築証明書の発行をお願いしたいです。
 
今住んでいるマンションは既に優良長期住宅として認定されているもので、都庁からの認定通知書等は既に取得しましたが、中古住宅のため、、認定長期優良住宅建築証明書がなく、再発行をお願いしたいです。
 
この証明書の発行はお願いできますでしょうか?
よろしくお願いいたします。
 
建築家の所在地について:
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ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

昨日のお話し。
実は、よくお客様に聞かれることの一つです。

よほど、特定のスタイルを持つ建築家(設計士)が
多いんだろうなってことなんでしょうね。

もちろん。
それがよくないということでもないですから。
お気に入りのスタイルがあれば、それを基準に、
決めてもいいと思いますよ。

少し休憩で、別のお話ししてきましたが。
今日から、再び外壁のお話しです。

ほんと。
外壁の仕上げって、いろいろありますね。
というか。それだけある選択肢を知らずに、
決めてしまうって。。

私は、もったいないなって思います。

それはさておき。
今日お話しする外壁は。。

タイルです!
はい。私が大好きなタイル(笑)

みなさん、突然ですけど。
タイル張の外壁の家って、どんな印象持ってますか?

おそらくですけど。
レンガみたいな感じを想像されるかなって思います。

レンガとタイルは厳密には違いますが、それはさておき。
重厚な感じで、高級な住宅に採用されてる。
そんな印象ではないですか?

実際。。
レンガにせよ、タイルにせよ、金額は高めなので、
全面に張っていると、かなり高級ではあります。

見た目の重厚感や高級感がほしい!
ということで、タイルを採用するのも一つの考え方です。

しかも。
レンガみたいな色柄だけでなく、
タイルの大きさとか、表面の仕上げとか、
張り方で、見え方を全然違えることができます。

窯業系のサイディングや塗り壁でも、
たくさんの種類がありますよってお伝えしましたが、
タイルも、それに匹敵しますね。

自分だけの、自分らしい外観を実現したい!
そんな方であれば、タイルは一つの選択肢になりますね。

ただし。
見た目だけで、タイルにするって。
なかなか難しいかもしれません。

だって。
先ほどお伝えした通り、費用は高くなりますから。

でも。切り口によっては、高く感じないことも。。
どういう意味なのか。

長くなってしまったので、明日その辺をお話ししますね。

ユーザー やまぐち建築設計室 山口 哲央 の写真

広さの感覚に違いがあるという事。

この写真のリビング(LDK)は

何帖あるように見えますか?。

広く見えますか?

それとも狭く見えますか?

勿論「写真」なので

実際の立体的な空間では

その差も存在しますが・・・・・。

これをご覧になられただけで○○帖。

と答えられた方は

素晴らしい空間把握能力の持ち主です。

見た感じに

このリビング(LDK)が

広く感じるか狭く感じるかの差。

何が言いたいのかと言うと

よく「リビングは○○帖」

例えば18帖とか20帖等、

畳の枚数での話なので

分かりやすいといえばわかりやすい数字です。

大体何帖位なのか・・・・・。

部屋の大きさについて

ヒアリングの中で

お伝えしていただくことがあるのですが、

この帖数を正確に捉えることが

出来る人ってかなり少なくて、

20帖位のリビングでも

空間の取り方次第で25帖に感じたり

逆に17帖位に感じたりします。

この時の尺度というのは

どこかのモデルハウスを見た際、

または現在居住されている住まいで、

このリビング何帖です。

みたいな質問をして

帰ってきた答えによって

作り上げられる物なので

例えば見に行った物件が

実際の畳数以上に

広く見えるテクニックなんかを使って

20帖と紹介すると

紹介された方は「20帖ってこんなに広いんだ」

という風に思いますが、

かたや余計なものが置いてあったり

視界が悪かったり

動線が悪かったり

その他の要素で狭さを感じる

レイアウトや仕上げだと

25帖ですと紹介されても

25帖って案外狭いな・・・・・。

という風なイメージとなります。

それほど帖数(畳数)の感覚は

人によって様々なので

その数字を求めるのではなくて

住む人が「適正」だと感じる広さを

考える事が何より重要ですなので、

間取り検討や家造りのヒアリング時に

「リビングは何帖でしょうね」よりも

僕は間取り計画や

イメージを打ち合わせする際には

リビングでどんな生活をして、

何をしている時が1番くつろげると思いますか?

どんな時間と空間を愉しみながら

暮らしたいですか?

という風な、

最初の段階では

どちらかというと

抽象的なイメージで

暮らしが想像出来る質問をさせて頂き

皆さんに未来の生活を

より具体的にイメージしていただきます。

勿論共通認識として「帖数」や「畳数」は

用いますが

帖数や畳数で決めつけないという事です。

床・フローリングの向きや色

壁の仕上げや窓の位置やサイズ

庭の見え方や扉の雰囲気やレイアウト

勿論「カタチ」や

天井高さを含む立体感など

様々な要素でひとつの空間を認識します。

色が変わると

雰囲気が変わりますよね

明るさが変わると

印象も変わりますよね。

広さの認識も同じで

どのような

解釈が出来る空間なのか?

それにより

様々なイメージの変化が生まれます。

色の使い方や家具のレイアウト

床の向きや

空間デザインの工夫により

広さの認識は変わります。

暮らしの空間について、

生活環境を整えるデザインと設計で

丁寧に家の事を考えてみませんか?。

ご相談・ご質問は

■やまぐち建築設計室■

ホームページのContact /お問合わせフォームから

気軽にご連絡ください。

やまぐち建築設計室 建築家 山口哲央

https://www.y-kenchiku.jp/

ユーザー やまぐち建築設計室 山口 哲央 の写真

奥行きが細いダイニングテーブルを

「選んではいけない」理由とは・・・・。

テーブルの奥行きは

軽視してはいけないという事。

間取りや部屋にあわせて

家具も検討する事が

多いかと思います。

ですが、家具を選定する際に

家具独自の考え方だけで

選定、購入するのではなくて

実際の使い勝手を想定する事は重要です。

例えば、

ダイニングテーブルを選ぶために

考えておくべき基準は様々で、

その優先順位も

部屋や使い方によって、

勿論価値観により

人それぞれと言って良いかもしれません。

家具専門アドバイザーだけでは

判断が難しいケースも実際は多いです。

デザインを優先したい人、

素材や製法にはこだわりたい人、

価格も欠かせない要素です。

空間に対して「ひとそれぞれ」の

パーソナルエリア(スペース)と

使い勝手の差を

どのように解読して

部屋にレイアウトするべきか?

※パーソナルスペース(Peasonal space)とは、 

 他人に入ってきてほしくない、

 自分だけの空間のことです。

 別名「パーソナルエリア」「対人距離」とも

 呼ばれており、 この空間に

 自分以外の他人が入ってくると、

 強い不快感や抵抗を覚えます。(好意や対人関係性により変わります)

しかし、どのようなものを選ぶとしても

テーブルは必要な人数が

きちんと着座できることが必須であり、

同時に空間をある程度占めるものである以上

「サイズをどのようなものにするか?」は

絶対に外せない点となります。

どれだけ見た目が良くても

小さすぎては必要な人数で使用ができず、

あるいは狭くて使いづらい

ということもありえます。

反対に空間に対して大きすぎてしまうと、

周囲の余白が確保できずに

椅子の出し引きや回遊に

困難をきたす可能性も出てきます。

勿論そうならないように

僕はいつも間取りの検討前に

家具ショールームやインテリアショップに

ご案内させていただき

様々な要素検討の「入口」と

させていただいています。

使い勝手と空間とのバランス。

そして「家具そのもの」の役割を

損なわないためにも

ダイニングテーブルを含めて

サイズ選定は非常に重要です。

例えば、ダイニングテーブルの話しに戻して

テーブルサイズを考えると、

テーブルのサイズは主に

W=総幅、D=奥行き、H=総高で表されます。

Wについてはまさしく

何人掛けか?

という部分の基準になることも多いので、

ある程度明確な希望や想定の

ある事が多い印象です。

一方、DやHについては

その重要度はWほど

認知されていない感があります。

しかしD、

つまり奥行きは

快適に食事や作業を行う上では

軽視してはいけない部分です。

細い奥行きのテーブルで起こることが

奥行きが細いダイニングテーブルを選んではいけないと

やや過激な見出しで書きましたが、

厳密に言うと

奥行きの細いものを選ぶことが絶対にダメ、

ということではありません。

ですが、その際には

その「結果起こりえること」を

知っておくことで

家具の選定に後悔を覚える

要素が少なくなるはずです。

その「起こりえること」とは

「見た目のバランスが悪くなる」と

「対面距離が近くなる」事です。

見た目に美しいのは

適正な奥行を持ったダイニングテーブル。

まずわかりやすいのが「見た目のバランス」です。

ダイニングテーブルに限らず、

すべてのものには「美しく見えるバランス」

というものがあります。

それがシンプルな形状であればあるほど、

そのバランスは分かりやすく、

また好みもはっきり分かれると

言って良いかと思います。

家の間取りや構成要素と同じく。

長方形のダイニングテーブルを例にとると、

「カタチ」は長辺と短辺が

合わさってその形状を作りあげています。

長方形として

一番美しく見える

両者のバランスは「黄金比」を

指標として導き出すことが可能です。

黄金比とは「人間が最も美しいと感じる比率」のことであり、

具体的な数値は約1.61という

値で表されます。

長方形の短辺(奥行き)をaとして、

長辺(幅)をbとした場合でも、

b/a=約1.61という関係になれば

「美しいバランスの長方形」となる訳です。

例えば、総幅が1500㎜であれば

奥行き850~860㎜程度、

1800㎜であれば奥行きは900㎜強となります。

事実、世のダイニングテーブルは

多少の数字の差異はあっても

これと同じか、

あるいは近いサイズで作られています。

例えば片側に3人が

常に着座できるダイニングテーブルが

欲しいとして、

その総幅は2100mmだとします。

そこで奥行きが700mm程度のものだと、

妙に細長く見えてしまう事も

あるでしょうね。

この場合、

美しく見える奥行きは950~1000mm、

あるいはそれに近い数値となります。

そしてそれが実際に

適度な対面距離を確保できる

テーブルサイズでもあります。

適切な対面距離の確保は

ダイニングテーブルの

使用時には重要。

快適性を左右する

適度な対面距離とは、

つまるところ自身がそこで必要なスペースを

確保できている状態で、

対面する人がいる場合に

互いが近すぎず

そして遠すぎない距離を指します。

食事や作業を行う際に

絶対に確保しておきたいスペースとして、

その奥行きは400mmといわれています。

ダイニングテーブルに着座して

対面に必ず人がいる場合、

互いに400mmのスペースを

必要とするわけですから、

その奥行きについては800mmを

確保しておきたいわけです。

互いに400mmが確保されているとして、

両方の間隔が

あまり離れすぎていても

遠く感じてしまい、

それはそれで不便を感じます。

そこで黄金比によって

導き出される

美しいバランスの形状を持った

ダイニングテーブルは

対面距離をも適切なものとしてくれるのです。

例えば850mmの奥行きなら

必要なスペース+50mm、

900mmなら100mmのプラスで、

食事の際などに

両者の間に大皿などを置くことを

可能にします。

実際にダイニングテーブルで

過ごす時間が長いほど、

隣や対面の人との距離感は

気になるものです。

適切な対面距離の確保を可能とする

奥行きを持った

ダイニングテーブルを選ぶことは、

その場の快適性を左右します。

細い奥行きを選ばざるを得ない場合は?。

ダイニングテーブルで

互いが対面で向かい合うケースが

大いに想定されるのであれば、

テーブルの奥行きは

最低800mmを確保しておきたいところであり、

この数値を維持しておけば、

総幅がある程度のサイズとなっても

極端にアンバランスに

映ることはありません

※細長く見えることは否定できず、

 そこに好き嫌いこそありますが。

しかし、スペースの関係上、

800mmの奥行きを

確保できないケースもありえます。

例えば、狭小住宅であったり

タイニーハウス等の

細長い間取りで

800mm~900mmの奥行きの

ダイニングテーブルを

配置すると

椅子の出し引きに

十分なスペースが

確保できないといった場合です。

その場合は

椅子の出し引きに十分な

スペース確保を優先します。

そうでないと椅子に座る、

あるいは立ち上がるといった動作

そのものが難しくなり、

使用において

著しい不便を強いられるためです。

※使用頻度や「使い方」を考慮すると

 その逆のケースもあります。

あるいは椅子の選択を

より大きな出し引き幅を要する

アームチェアよりも

最小スペースで使用できる

アームレスチェアを

選択することで

問題解決に繋がるかもしれません。

特に高樹齢のものでないと

製作そのものができない

一枚板テーブルなどは

木の幹の大きさ=樹齢が

そのままテーブルの

奥行きとなるので

奥行きが細いものも多く、

注意が必要です。

実際の使用において不便が無く、

スペースの余白も考慮したサイズの

ダイニングテーブルを選びたいものです。

※間取り検討前からの総合的な

 空間考慮でバランスと使い勝手を考えた

 間取りと家具が融合する生活空間は生まれます。

リビングのソファとテーブルや

ダイニングテーブルも

各種シミュレーションと

暮らしのスタイル、価値観等による

空間における適正サイズの確認も検討しながら

細かなサイズオーダーをデザインで

提案しています。

住まい手さん、ご家族の

一人ひとりの事情に寄り添う

ベストなテーブルサイズと

家のバランス、そして使い勝手、

間取りだけからは見えない

過ごす心地良さの存在を

丁寧に紐解いています。

暮らしの事、

生活環境を整えるデザインと設計で

丁寧に家具やインテリアからも

家の事を考えてみませんか?。

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