S-411、古い民家の用途変更について(青森県)

S-411、古い民家の用途変更について(青森県)

ユーザー nakachan の写真
投稿者: 
現住所‐都道府県: 
青森県
現住所‐郡市区町村: 
八戸市
ご相談の内容: 

用途変更についてのご相談です。
戦後まもなく建築された古い空き家で食品加工や料理教室を展開したいと考えています。
消防関係の委託事業者に、消火設備の相談に行きましたところ、建築指導課に行って用途変更をしてくださいと言われました。
実際に行ったのですが、課長でなければ判断できない。また、建築基準法の本を持ってきて、読んでくださいと言われ、話もかみ合わず、相談にならなかったのです。

元々、住宅であったところですが、空き家になってから8年くらい経過しています。
人は住んでおらず、持ち主も活用できずにいたので、ぜひ使ってほしいということになりました。

建物は古いですから、当然耐震等は施されておりません。
使用する場所が100㎡未満であれば、用途変更は必要ないと聞いたこともありますが、以下の状態でどう判断されるのか迷っています。
全体の床面積は270㎡くらいです。
その中の一部、72㎡(台所→加工場へ・居間→料理教室へ・トイレ、廊下)を使用したいと思っています。
しかし、玄関から上がったフロア?(古いので、梁がある大きな部屋)が40畳ほどありまして、そこを足すと130㎡以上になってしまいます。
そこのフロアは使用しないのですが、玄関とひとつになっていますので、そこが含まれてしまうのでしょうか?
100㎡未満で収めるために、そのホールの広さを縮小させる方法とはどういったやり方があるのでしょうか?
衝立では駄目ですかね?
またもしも、物販業を営むとしたら、100㎡を超えなくても住宅からの用途変更が必要でしょうか?

建築指導課の担当の人に話しても、「料理教室です」と言えば「学校ですね?先生は誰がやるのですか?」とか、「調理したものを販売することは可能ですか?」と聞いても「百貨店ですか?」と、さっぱりわけが分からない人でした。
建築指導課にまた行かなくてはならないと思うと、正直しんどいです。

長くなりましたが、何卒よろしくお願いいたします。





コメント

ユーザー 1級建築士事務所 設計工房SD 菅原 晃 の写真
1級建築士事務所 設計工房SD 菅原 晃

基本的には まともにいくと用途変更の確認申請ということになると思います。
ただ建物が古く、建物自体の完了検査済証はなさそうですので建物自体が現在の建築基準法に適合しているかどうか「既存不適格調書」などが必要となります。確認申請したときの図面と確認通知書がないとその適合性を調査するために構造調査など壁や床をはがさなくてはならないことも出てきますので申請も大変な調査作業と補修工事が発生してしまいます。

市役所や消防に「〇〇教室」という用途で相談に行くと「各種学校」扱いにされてしまうこともあります。
特に用途変更、増改築などは微妙な解釈が存在していて担当者の判断によるところも大きいと思いますので相談の結果も大きく左右される懸念もあります。 役所に相談するなら個人的な規模でしょうから用途はアトリエ程度の曖昧さが良いかと思います。

使用する部分の面積も消防はきちんと壁で仕切れば良いという判断もしてくれると思いますが 建築基準法のほうはそう簡単にはいかず 建物全体の構造が問題となります。

あくまでも合法的に計画を実現することをお望みなら現実的な計画図面などで専門家に役所に相談してもらうのが近道かと思います。 





ユーザー 高野俊吾建築設計事務所 高野俊吾 の写真
高野俊吾建築設計事務所 高野俊吾

nakachanさま
お書きになった文章のみでの判断させていただきます。
まず、感覚的には自宅でちょっとした教室や食品づくりをするのに、用途変更の確認申請が必要なんだろうか?
からスタートしているように感じます。
これは、程度問題だと思いますので何とも言えませんが、
たとえば、主として居住の用に供する普通の戸建て住宅で、空いた時間に料理教室をしたり、食品を加工して販売したりする程度であれば、これは専用住宅と考えてよいでしょう。
食品加工のためや料理教室のためのスペースがそれ他の目的のために専用利用される場合は。、その部分については別の用途(あくまで建築基準法の取り扱いとして)と判断されるでしょう。
用途変更で確認申請が必要となるのは建築基準法上の特殊建築物への用途変更です。
物品販売店舗や学校は特殊建築物です。設計工房SDさまが書かれているようにアトリエであれば特殊建築物とは扱われないでしょう。ただ、アトリエというものは個人や特定のグループの創作活動のためのスペースですから、主としてはそのような用途に利用することが条件です。
また、用途変更のほかに、主要構造部の過半の改修や床面積を増やすことも確認申請の対象となりますのでお気を付けください。

また、(防火地域の要件や建物規模の要件は別として)特殊建築物の用途部分の部分の面積が100㎡を超えない場合、確認申請が不要ですが、用途変更の場合、特殊建築物でない建物(ここでは専用住宅)を特殊建築物へ変更する場合は(当該部分が100㎡以下の場合)、行政の判断かと思います。ちなみに埼玉県はこのような資料を出していますので参考ください。http://www.pref.saitama.lg.jp/uploaded/attachment/403388.pdf

いずれにしても、行政との折衝は専門家の知識が必要です。話しの仕方やもって行き方次第では全く違う結果になることもありますので法規に強く交渉上手な建築士に相談された方が良いと思います。
また、建築基準法は用途ごとに様々な規定がかけられております。これはそれぞれの用途ごとに必要とされる耐震性能や防災性能などを確保するためです。確認申請を提出するか否かは別として、従業員さまやあなたさま、また利用される不特定多数?の方の安全を守るという意味でも専門家(建築士)に相談された方が良いと思います。そのうえで、用途変更を出すのか否かを行政と調整される方が良いかと思います。





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