S-461、ハーフビルド・２階増築（奈良県）

beat様

大阪で設計事務所「林泰介建築研究所」をしています林泰介と申します。
ハーフビルドにて古い下町長屋を事務所に改装しました。
その経験からコメントさせていただきます。

申し訳有りませんが、この内容では不確定要素が多すぎて概算値段は無理です。

２階の増築ということだと思いますが、雨漏りしないとこまでということは現状雨漏りしている屋根がありその雨漏りを補修するついでに（代わりに？）その屋根の上に２階を増築しようということでしょうか？

上記の場合の問題は、雨漏り箇所を特定することは難しいので「雨漏りしないとこまで」というのは無理だと思います。
簡単な雨漏り補修であればとりあえず疑わしい箇所を補修し、様子を見て雨が漏らないようであれば良し、そうでなければ次に疑わしい箇所を補修するといったことをします。古い家の場合、雨漏りの理由が一つでないことも多いです。
程度によりますが、結局は雨漏りしている屋根があれば全てやり直したほうが早かったりします。

古い家の雨漏りの場合、一番安価の補修としましては既存の屋根の上から安価な波板などで屋根をかぶせることをします。
この方法であれば、屋根の職人さんをわざわざ呼ぶことなく大工さんだけでできることと、解体や補修の手間賃が無くなります。根本的な解決ではありませんが、解決策の一つです。

なので結局は２階の増築と屋根補修、両方の工事ということになると思われます。

ハーフビルドですがbeatさんはどこまでの工事ができるのでしょうか？
僕の場合は外壁と構造柱のみ大工さんにしていただいて、断熱材を敷き込み、その上から内装用の下地軸組みを取り付け、下地軸にボードを貼り、目地をテープで補修しパテをしてサンドペーパーでしごきペンキを塗りました。簡単に言いますと内装全てということです。

僕は設計事務所という仕事柄見よう見まねで施工しましたが、何か職人のご経験があるのであれば難しいことではありませんが、全くの素人であればなかなかしんどい作業です。
また、上記の作業をするにあたり、電のこ、グラインダー、充電式ドリル（ハイスペックでないとつらいです）、大きな尺（ボードをカッターで切ったりします）バール、カナズチ、等々、、多くの機材や道具を購入しました。以外と多い出費です。

また、材料も自身でコーナン等に行き、軸組ようの木材、プラスターボードを購入し配達してもらって（または自身で軽トラを借りて）それを自分で２階まで持ち上げるということもしました。これら材料は置く場所も困るのであまり多く購入することもできないのでそれを何度か繰り返しました。一人では厳しです。

自分で言うのもなんですが、、このレベルまでするとハーフビルトでのコストダウンは望めます。
ペンキを塗ったり、クロスを貼ったり、仕上げレベルのみということではあまりコストダウンは望めません。

もう少し具体的にご自身でハーフビルトができる（したいと考えている）範囲を教えてください。

コストを抑えたいとのことでお聞きになっているのだと思いますが、そのような場合は「予算は⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎円ですがどこまで出来るでしょうか」というほうが良いと思います。

また、増築ということであれば面積が増えますので法的な手続きとして確認申請が必要となると思われます。

少し厳しいことを書いていますが、もう少し詳し情報を書いたほうが良いと思います。

増改築は実際に工事をしてみないとわからないことも多く新築よりも概算が難しいです。壁を開けてみると大丈夫だろうと考えていた柱が腐っていたりすることも良くあり、それら工事後のある程度の出費は必ずあるくらいに考えておいてください。
特に雨漏りをしている１階の梁や柱は要注意です。
なので、本来であればちゃんと家を見ていただいて補修箇所を確認し見積もりするのが良いと思います。
正直にご予算を話し、その中で自身で出来る範囲の工事をして大工さんや工務店とお話をして手伝っていただきながら、「これだけしかないんやったらここまでするから後は自分でしてみたら、、」というぐあいに進めるのが得策だと思います。

林泰介

beat様
プライベートメッセージも届いてますので、そちらからご返事させていただきます。
林泰介