情報交換や異文化交流ができるような共用スペースのあるホテル・加藤淳一建築設計事務所 加藤淳一さん


 
ホテルの形態には様々なものがあります。
まずはどのような客層に対してどのようなホテルサービスを行うのか、明確な方向性を決める事が重要です。
ホテルについて加藤淳一建築設計事務所 加藤淳一さんに伺いました。

お話を伺った建築家

 

ユーザー 加藤淳一建築設計事務所 加藤淳一 の写真
大津市大萱1-7-3-1208
077-544-1963

ホテルの平面計画で注意しているポイントを教えて下さい

オーナーの考え方や運営方針を基本設計の段階から共有し、運営コンセプトに合わせた平面計画が重要だと考えます。
 
「ピースホステル京都」の場合は、インバウンドの若い旅行者をメインの客層とした上で宿泊客同士が情報交換や異文化交流ができるような共用スペースを充実させるという事がコンセプトでしたので、客室面積と客室内の付帯設備を最小限に抑えて、その分エントランスラウンジや屋外テラス等の共用スペースに面積とデザインを集中させました。
 

ホテルのデザインで注意しているポイントを教えて下さい

 
ホテルの印象を決める最も重要な要素は人によるサービスだと思います。
しかし客室単価を下げてカジュアルに利用してもらう事を目指す場合、どうしても人的サービスを抑える必要があります。
 
その場合ホテルの印象を左右するのはやはり空間のデザインです。
それは必ずしもお金をかけて豪華にするという事ではなく、デザインの力によって他とは違う特別な印象や体験を宿泊客に与える事だと考えています。
 

 

ホテルの客室設計で注意しているポイントを教えて下さい

 
「ピースホステル京都」の場合、敷地に余裕が無い中で共用スペースを十分に確保しながら収益上必要な客室数を確保する為、客室面積は旅館業法の最低面積に近いものとする必要がありました。
その為、客室の衛生設備は洗面台のみとし、トイレやシャワーは各フロア毎に共用としました。
非常に空間要素の少ない客室の計画において、可能な限りシンプルな空間を目指して機能性と快適性を追求しました。
 
また、客室内を有効に利用する為、客室フロアの構造はRC壁式構造として、客室内に柱型が全く出ないようにしました。
一方1階共用スペースはできるだけ開放的なスペースにする為、1階の構造はRCラーメン構造としています。
 

 

ホテルの共用部の設計で注意しているポイントを教えて下さい

 
「滞在型」のホテルとは対照的に、このホテルは宿泊客が「京都」という街に出かけて、各自が様々な体験(食事、イベント、買い物等)をホテルに持ち帰って情報交換をするような場所となる事を目指して計画しました。
 
その為には共用スペース全てが情報交換をする為の「交流の場」となる事を意識してデザインしており、宿泊客同士のみならず宿泊客と地域住民との交流も視野に入れたオープンな共用スペースとなっています。
具体的には、1階に設けられた共用のキッチン・ダイニングスペースは、宿泊客が自国の料理を作ったり、街で仕入れた珍しい食べ物を他の宿泊客とシェアしながら「食事」という情報ツールを介してコミュニケーションを誘発する場所となっていますし、同じく1階バーラウンジは、昼はカフェ、夜はバーとして宿泊客以外の人も気軽に利用できるスペースとなっているので、地元の利用者にも「街のリビングスペース」として活用してもらう事が狙いです。
 

 

ホテル設計を貴社に依頼するメリットを教えて下さい。

 
ホテルの設計は運営者との綿密なコミュニケーションが欠かせません。
運営者との対話を最重要とした上で、我々が得意とするのは規模の大小に関わらず、単に「泊まる」という行為だけでは無く、その場所でしかできないプラスアルファの「体験」を宿泊客が得られるような空間をデザインする事です。
 

ピースホステル京都はホステルという名称になっていますが、一般的なホテルとは違うのでしょうか?

 
「ホステル」は「ゲストハウス」とも言いますが厳密な定義は無く、旅館業法上の分類では「ホテル営業」ではなく「簡易宿所営業」となります。
 
海外ではホステルという業態が確立しており、ホステル専用のブッキングサイトなども存在します。
低価格で「ドミトリー」といった大部屋があるのも形式上の特徴ですが、何よりも宿泊客同士の交流やコミュニケーションを重視している事がホテルとの最大の違いだと言えます。
 

 

ホテルの改修などもやっていただけるのでしょうか?

 
もちろんやります。
ただし現状の建物の状態や使用用途によっては、大幅な補修や補強が必要になったり、申請等の手続きに時間がかかる場合がありますので、十分な事前調査が必要です。
 

土地購入前の相談にものっていただけますか?

 
土地購入前からオーナー様と設計者が運営コンセプトを元に建物のボリュームと事業収支のシミュレーションをしておく事で、土地購入後の計画がよりスムーズに進みます。
 

ホテルを建てたい方になにかアドバイスがありましたら お願いします。

 
ホテルの形態には様々なものがあります。まずはどのような客層に対してどのようなホテルサービスを行うのか、明確な方向性を決める事が重要だと思います。
それが明確化して初めてその為にはどのような空間が必要か、そこでどのようなアクティビティが可能かが決まってくると思います。
 

加藤淳一建築設計事務所 加藤淳一さんのホテル・設計事例

  

画像 建物の名称 紹介文
ピースホステル京都

インバウンドの若い旅行者を主な客層として計画された客室数50室のホテル。「交流型」ホテルをコンセプトに、各客室は最低限の広さと設備に抑える事で、宿泊スペースと同規模の共用スペースを確保し、旅行者同士の情報交換や交流が促される事を期待した。

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