必要な設備・部屋・機能をまとめた集会所・内呂建築設計事務所 内呂 尚史さん


集会所は必要な設備・部屋・機能をまとめることが大切です。
 
集会所について内呂建築設計事務所 内呂 尚史さんに伺いました。
 

お話を伺った建築家

 

ユーザー 内呂建築設計事務所 内呂 尚史 の写真
柏市花野井217-14
04-7128-6350

 

貴社が集会所をてがけるようになったきっかけがあれば教えて下さい

 
H団地集会所は実は自分の育った町だったことが第一です。
かなり昔から計画していたのですが、そのたびにとん挫し、なかなか進まなかったので、専門家である自分がアドバイスするという立場で自治会の集まりに両親の代行として無償で出席し始めたのが始まりです。
 
T町集会所は、H団地と同じ町内で、当方がH団地をやった実績で入札に参加したのがきっかけです。
 

集会所と公民館の違いを教えて下さい

専門家らしい説明だと以下のような感じで似たような用途を分類しています。

  1. 集会場として取り扱うもの
    下記1の用途的要件の結婚式場、葬儀場、公民館(社会教育法第21条の規定により設置するもの)
    または隣保館(社会福祉法第2条第3項第11号の規定により設置するもの)で下記2の規模的要件を満たすもの
  2. 利用状況により集会所として取り扱うかどうか判断するもの
    下記1の用途的要件の事務所ビル内の大会議室または各種団体の会館で下記2の規模的要件を満たす不特定多数のものが利用する建築物
  3. 集会場としては取り扱わないもの
    下記1の用途的要件の体育館、旅館・ホテルの大宴会場、宗教用の建物、または自治会集会所(地域の自治会及び公共団体が設置する地域の自治のために利用するもの)
    1. 用途的用件
      Ⅰ-1 結婚式場・葬儀場(その他これらの用途に供するものを含む。)
      Ⅰ-2 公民館・隣保館
      Ⅱ-1 事務所ビル内の大会議室(県庁、総合事務所の講堂、農協、銀行、生命保険会社等)
      Ⅱ-2 各種団体の会館(医師会館等)
      Ⅲ-1 体育館(産業体育館、市民体育館、中央体育館)
      Ⅲ-2 旅館・ホテルの大宴会場
      Ⅲ-3 宗教用の建物(教会、寺院等)
      Ⅲ-4 自治集会所(地域集会所
    2. 規模的用件
      1室で100㎡を超えるもの(固定ステージがあるものに限る)、または、1室で200㎡を超えるもの

当方が 当時建てた時も 同じような網掛けだったかと思います。
要するに、地域集会所は不特定ではなく「特定」の地域の人間が使う施設であり、公民館だと「不特定」の人間が使用するということで、
判断の違いがあるかと思われます。

集会所の設計で注意している点を教えて下さい

 
意匠的にどうだとかというよりも、それ以前の必要な設備・部屋・機能をまとめることが全てかと思います。
当然 敷地から来る制約もありますが、上記がもっとも重要で、ヒアリングが重要だという事ですね。

あと、設計上においては、耐震性能には配慮してますね。
木造住宅の耐震等級3レベルで設計してます。
これは 避難したりする場合も考えられるからです。
 

 

集会所の補助金の手続きも手伝っていただけますか?

 
当方が設計した2件とも補助金は使用してませんでしたが、ある場合は助言、手伝える範囲はしたいと思います。
ただ、自治会のプライベートな面もあったりと 立ち入れない場合もあるかと思われます。

集会所の平面計画で注意している点を教えて下さい

 
要求された部屋がどのくらいあるかにもよりますが、廊下が多いと場所を取られるので、なるべく建物の真ん中に玄関がベストと思われます。

集会所の建設費はどれくらいでしょうか?

 
だいたい当時でH団地は、建設費4500万円、様々な費用を入れて5千万超える程度。
T町集会所だと6000万円の建設費に総事業費7000万円といったところでしょうか。
現在だと、職人さんの手間代も上がっているので、もっとかかると予想しています。

集会所は特殊建築物になるのでしょうか?

 
先にも説明しましたが、一応、自治集会所、申請上は「集会場」での申請なので、特殊建築物です。
事前に建てる敷地の管轄特定行政庁に確認する必要があります。
民間確認審査機関は、行政との打ち合わせはしたのかとか聞く場合もありますが、何も言わず建てることはできませんので、必ず行政機関と打ち合わせ願います。
 

 

N団地集会所で工夫した点を教えて下さい

 
広い空間がほしいということと、空調機の関係で屋根の組み方をトラスを選択しました。
集会室は、調湿消臭建材を使用し和室・洋間においては住民参加の和紙づくりした和紙を貼りました。
最初から地域住民が作ることに参加してもらう意図がありました。
 

N団地集会所は新築ですが、リフォームなどもやっていただけますか?

 
リフォームも無論、可能です。
但し、その場合、通常の住宅とは違い工事する前段階で、時間がかかるかと思います。
理由は以前、建てた時と法律が異なる事です。
現在の法規に当てはめた場合で、できることもできないことも出てきます。

これから集会所を建てたい方にアドバイスがあればお願いします

 
家に毛が生えたていどの集会所も多く、簡単に建てられると思われる方もかなりいらっしゃいました。
しかし、実際はとても打ち合わせの多い公共物と思います。
施主である自治会側は住民の希望を汲み取り、設計者はその意思をプランに反映しかつ多方面との協議をそつなくこなすべきかと思います。
設計者を選択する場合、あまり現地を見に来ないいわゆる施工会社に投げっぱなしの設計者よりは頻繁に現場に行くくらいの方をお勧めします。

内呂建築設計事務所 内呂 尚史さんの集会所・設計事例

 

画像 建物の名称 紹介文
T町集会所

構造においては、トラス部分以外は、悩むこともなく、平屋なので、105角での普通の構造材を使用でいました。設備面は、自治会側でキッチンを用意するとかありまして、それに合わせることや、後々のソーラーを載せること等で擦り合わせがありました。

N団地集会所

様々な人の意見を取り入れる事がもっとも難しく、誰しもの悩みでした。