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最後に、③の天井高さの変化(段差)ですが、
キッチン部分は、他の天井より20cm程天井を下げています。
この天井の段差で、視覚的にキッチンゾーンとダイニングゾーンを分けています。
キッチンは、料理をする一定の時間そこにいる場所なので、
開放的な空間よりは、落ち着きを感じる空間の方が良い。
と、僕は思っています。
そこで、天井高さを少し抑えてあげる事で、落ち着きのある、籠った空間にしたいと考えました。
キッチンに立った際、
天井の低いキッチン部分から天井の高いダイニング、
そしてその先には外の自然が見えるウッドデッキ。
と、少しずつ開放感の度合いが上がる配置、空間構成とする事で、
人の動きと視線の動きが違和感なくリンクできればいいな。
と考えました。
加えて、下がった天井部分には間接照明が設置してあり、照明の演出効果も期待できます。
また、この段差をつけることで、天井面に影を作り、奥行感を増すことで、
短調になりがちな平らな天井に変化を与えています。
天井面に角(かど)を見せ、水平ラインを強調することで、より繊細な印象になると考えました。
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タイラ ヤスヒロ建築設計事務所 平 泰博
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