●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
敷地は少し高台になっている南北に細長い角地で、南東は視界が開けています。もともと古い石積の擁壁があり、高いところで道路との高低差が3m程ありました。その擁壁を取り壊して、新たにコンクリートで車庫と擁壁を設けて、圧迫感の少ない米杉の板塀で、居住空間のプライバシーを守るように囲いながら、外部のデッキと大きな開口部で一体的に繋がるようにしました。通常はデメリットになる敷地の細長さや道路との高低差が、街との距離感やプライバシーの確保において生かされています。内部は、17mという奥行きのある空間に抑揚がつけられ、さまざまな場面や風景をつくっています。