木造平屋建て。 山間の田んぼの中の一軒家です。伝統構法+土壁(土蔵造り)+本漆喰塗り。クライアント所有の山林から杉を伐採し、天然乾燥をして利用しています。屋根材は伝統的な石州瓦を用いています。寒冷地であり、特注の木製サッシにペアガラスを使用しています。
あまり細々と間仕切らないで大きく使える家にしたい、という希望。
施工者である友人の紹介施主・施工者・設計者の3者の協力関係がとてもうまく機能しています。
木造土壁の良さや、設計の良し悪しについて知識のあるクライアントで、打合せはスムーズに進みました。設計者として苦労した記憶がほとんどない建物です。この地域によくある伝統的な和風平屋の外観ですが、平面形式はミースのファンズワース邸をもじったようなセンターコア形式です。島状のコア4グループを直線状に並べ、周囲を回遊する形式です。中央が固く重く、四周が柔らかく軽いというバランスです。
無口な方で何も言われませんが、気持ちよく住んでいただいております。
外観。煙突は薪ストーブ用。
玄関とアプローチ
居間。上部に梁が露出しており、屋根裏部屋が見える。
和室と居間
角部屋の和室。平原と山が見渡せる。
キッチン。大工さんと建具屋さんの合作。薪ストーブが奥に見える。
子供の勉強はコアを周遊する通路空間の中にあります。部屋に閉じ篭らず、小さな面積を広く使うための工夫です。親もここでパソコンワークをします。
寝室の収納は手持ちの箪笥に合わせて作っています。手前の梯子を登ると屋根裏部屋に行きます。
模型。積雪地帯での長い庇を持たせるため、屋根の架構はトラス形式を応用しています。
土壁ワークショップの様子。
3階建ての3世帯住宅。メインの構造は鉄骨造、床はRC造、帳壁は木造土壁(土蔵造り)+本漆喰塗りという混構造です。太陽熱と地熱を利用した緩やかな冷暖房システムを用いています。
家相に沿った設計をすることなど、その他もろもろ。
以前に2つほど設計をした実績を買われて依頼していただきました。
規模の大きな個人住宅であり、コスト的にも恵まれておりましたので、それなりに希望は多くありました。一つ一つの要求に応えることと、大枠を決めて進めることは別次元の作業になり、そのやりくりに努力しました。
特にありません。
和室
LDK
廊下の先端の窓越しから、富士山が遠くに見えます。
廊下
西陽を防ぐため、小さな中庭を挟んで空中歩廊を設けています。
敷地内に残っていた大谷石を用いてアプローチを作っています。塀の大谷石の隙間に照明を配置しています。
工事中の土壁のようす
昭和中期に建てられた木造モダニズム建築の改装+増築です。 用途は教会+集会所+牧師住居。既設建物に鳥かごを被せるような形で構造補強しています。鉄網モルタル壁を取り除きすべて土壁(土蔵造り)にしています。大津壁という土に石灰を混ぜた仕上げです。礼拝堂内部は、狐格子を用い、銅製のペンダント(照明器具)を吊るして、和洋折衷的な空間になっています。
既設の礼拝堂を建替えるべきか迷っていました。木造モダニズム建築でなかなかよい設計(日本電建設計)でしたので、「せっかくだから残しませんか?」と申し上げました。長い協議の上、信者さんの愛着もあり、改装することに決まりました。ワークショップを行い「皆で作る教会」というコンセプトは快く賛同していただきました。もともと教会建築には皆の協力で建てたという歴史があり、とてもよい経験をさせていただきました。
周囲の建築関係者はすべて建替えるべきだと進言する中で保存再生+改築を提案したのは私一人であり、とても驚きだったようでした。このことで会議の流れが大きく変わったと聞いております。
地元の木材による伝統構法の手法を用いた建築です。 建具はすべて木製です。断熱材は無農薬米の籾殻を薫炭処理したものを使用しています。 100%自然素材です。アトピー等のアレルギーをお持ちの信者さんもいたので、誰でも安心して使用できるようにしました。
多くの信者さんがいますので、いろいろな意見がありました。褒め言葉もあれば、批判的な言葉も受けました。場はできても人のコミュニティがどう育まれるのかは、別の問題です。よきコミュニティが生まれる場になるよう努力したつもりですが、そうなるように願っております。今後も見守りたいと思います。
ファサード。右側に礼拝堂が納まっています。斜めの柱と内側の既設の柱が長スパンの梁を4点で支えています。斜め柱にすることによって広場を広く使うことができます。
礼拝堂内部。右側のドアを全面開放すれば、礼拝堂と広場が一体になり、大きな集会にも使えます。
礼拝堂と集会所の間にあるアトリウム。積雪を防ぐためガラス屋根をかけた中庭です。
集会所。
既設の木造モダニズム建築を覆うようにして構造補強をしています。木造ならでは改修方法です。
関係者も無関係者もともに集い、土壁作りをしました。甲奴の左官屋軍団が指導してくれました。
土壁用の小舞竹造りワークショップを皆さんで行いました。竹きり、枝落し、竹割りの作業です。
ガラス張りの礼拝堂は、夜間は建物全体が照明器具になります。闇夜を照らす道しるべになっています。
幹線道路から70m程入った場所に、ヤマザキアパートメントは位置する。敷地及び周辺地域は昔からの工場も残る準工業地域で、東京下町の要素を持つ場所である。その場所に、地上3階建のクライアント住居も含む集合住宅を設計した。1階にクライアントの住宅、2・3階に大小の賃貸ワンルームを7戸用意した。撮影:小林達実
老朽化した家を…将来のことを考えて賃貸併用を考えたい。
親身に相談に乗ってくれた。
廻りには高いビルも多く存在し、日照も決して良い条件ではないが、全ての住戸には、中央に配したコートから光・風・水の自然要素を取り込む計画とした。建物は、吹き抜けを持つコートを挟んで2つのコンクリートの箱が建つ形状を持ち、外階段がつなぐ構造となっている。宙に浮いたような階段にし、コンクリートの強さと見た目の不安定さをイメージした。2つの箱は半層ずれたスキップ形状でつながる。34坪の小さな敷地に豊かな空間構成を目指し、外観は単純な箱であるのに対し内部は豊かな空間を持つようにした。今の集合住宅はあまりにもプライバシーが守られ、昔あった住人間の交流がなくなり寂しく思う。交流を願って建物の中心に、階段・コートを配した。この吹き抜け空間が、少しでも人々に交流をもたらしてくれれば嬉しく思う。
予算も含めて、色々なパターンを検討して頂きありがとうございました!これからもお付き合いの程、どうぞよろしくお願い致します。
古い鉄筋3階建ての建物を壊してシェアハウスを作ろうと考えています。建ぺい率容積率を最大限に活かして少しでも部屋数を多く取れるような設計を希望します。法的なことは何もわかりませんので、ご経験のある方に相談したく思います。建設予定地は名古屋市中村区佐古前町です。よろしくお願いします。 建築家の所在地について:同じ都道府県・近県の建築家を希望する
風景を読み、地盤を読む。 いくら頑丈な建物を建てても、地盤が悪く建物が沈下してしまい、そして湿気も多いの では困ってしまいます。 お金をかけて地盤改良を行なえば沈下は抑えられます。しかし、 沈下は抑えられても地震の時は 軟弱地盤ほど揺れが増幅されて伝わってしまいますので、 建物に対する 耐震性もより強いものが求められます。 地盤の見方を大きく見ますと、 基本は地形と水です。 低い土地、水の集まる土地ほど決まって地盤が悪いものなのです。 土地探しをされる時に地盤を見分ける簡単な方法をご紹介いたします。 【軟弱地盤を示すランドマーク】 敷地の近辺に下記に関連するものがある場合は要注意です。 ■河川 ■水路 ■池 ■調整池 ■低地 ■谷地 ■坂下 ■水田 ■橋 ■暗渠(水路を埋立てしたもの) ■見通しの効かないS字カーブ(水路に沿っている事が多い) ■車両重量制限の交通標識(軟弱な地盤の場合通行が制限されています) ■道路の路盤面の大きなひび、亀裂 ■古い行政界(昔は水路を境にして管轄区分されていました) ■水辺を好む植物(竹、アシ、ヨシ) ■新しい造成地のコンクリート擁壁(擁壁の裏側を地盤改良されていないと不等沈下の可能性大) ■現状古い宅地の古い擁壁(上に載っているブロック塀の傾斜、間知石擁壁の補修やはらみ等) ■盛土(新しい盛土は自重で長期間沈下し続けます) ■近隣の家の外壁・基礎の大きなひび、亀裂(2〜3ミリ以上のもの) 【地名から読み取る】 谷などの低地に立地している宅地で地盤調査をすると、データは軟弱な値を示す場合がほ とんどです。すなわち、地名を手掛かりにするのであれば、低地を意味するような字が付 く地名や水辺に関係のある字の付く地名を疑うことによって、地盤が軟弱かどうかをおお よそ予測することもできるのです。 水を連想させるわかりやすい字だけではなく、危険を知らせてくれる字もいろいろあって、 昔の生活の知恵や土地利用形態から付けられたであろう地名には、思いもよらない工夫が あります。 町全体が平坦であってもどこかに必ず地盤の悪い地形が潜んでいます。その中で地名を探 して見ると何かがわかるかも知れません、ただ、今風の新しい町名からはそこがかつて水 田地帯や谷が入り込んでいたことなど想像のしようもありません。 ■地形から 淵、溝、川、河、岸、滝、沢、池、谷、窪 など ■さんずいの付く字 淀、潮、汐、清、落、洗、浮、流、湘、汲 など ■水辺の動物 鷺、鴨、鶴、鵜、鴻、池、亀、蟹、貝、龍 など ■水辺の植物 稲、萩、井草、葦、芦、管、蒲、蓮、柳 など ■人工的に作られた物や構造物 田、掘、濠、堤、舟、井、橋、渡、坂、網 など ■土質から 泥、砂、須賀(砂礫)、五味(細かな土砂)など 【近隣から情報を得る】 近隣の人に思い切って聞いてみるのも情報を得る良い方法です。隣の家は建てる時に地盤 改良したとか、自分の家の建具が5年で閉まらなくなったとか、いろいろな情報を提供し てくれます。「ここの地域は素晴らしくとても気に入っていて、土地の購入を検討している」 と一言、言うのが教えてもらうためのポイントです。土地探しのお手伝いの時は何度も近隣 の方に聞いてみて情報をたくさん得る事が出来ました。 【埋没谷】 埋没谷と言う言葉はあまり聞いた事がないと思いますが、かつてあった谷筋が土砂が 堆積して埋まってしまい、地表で平坦な形状になってしまっている地形の事を言います。 埋没谷のある土地に地震が生じますと、地震波が埋設された谷の側面で反射を繰り返し、 そして複雑な波形を生み、それが増幅され地表の揺れを大きくしてしまいます。 関東大震災においては、家屋の倒壊率と埋没谷とのあいだには明確な因果関係があった 事が指摘されている様です。埋没谷とその延長線上の谷地においては被害が多かった 地域であったことは間違いない様です。 地盤下にある埋まっている谷を判断するのは難しく、周りの地形を見て判断するか、地 形図を読んで判断するしかない様です。
木造伝統構法+土壁(大壁造り)の家です。木材はすべて地元の無垢材(杉・桧・広葉杉)を使用し、サッシはすべて地元木材による特注製+ペアガラスです。100%自然素材で中機密高断熱住宅です。(高気密には弊害が伴います。)写真は土間吹抜とブリッジ。
建築をよく理解するクライアントで、アアルトやカーンのような住宅をご希望されていました。工法や素材へのこだわりがある一方で、コストや部屋数がうまく折り合うかどうか、という点が希望であり悩みでした。私自身がクライアントの高度な希望に応えられるかどうか、という不安もありましたが、目指しているものが両者一致しているという共有感覚に支えられ、よい結果を生むことができました。
細かい打合せを重ねていくうちに、徐々に信頼していただいたようです。「面割りになるからそれはよくない。」とアドバイスしたことに、「ピンと感じた。」と言われました。最初は愛想がなくて人の話に耳を傾けないという印象を持たれたようですが、数を重ねるうちに「意外に真剣に考えてくれていた。」と思っていただいたようです。
土壁の良さを知っていただくために実例を体験していただきましたが、それが一つの契機になっていたかもしれません。デザイン的にも居住性の面でも優れているということが理解され、方向性が固まったという感じでした。コスト面でかなり格闘しましたが、うまく射程距離範囲内に納まり、大変満足されています。面積は小さくても広く使えるよう工夫しています。小さな子供たちがいつも駆け回っています。平面的にも立体的にも回遊性があるところが、子供たちの好奇心をかきたてているのかもしれません。
住んでいて気持ちがいい。どこか普通の家と空気が違う。子供たちが楽しそう。とても満足している。たくさんの人が褒めてくれて嬉しい。まったく知らない人がいきなり来て、「誰が建てたのですか?」などと聞いてくる。
建物はL字型の平面の東面のファサード。
玄関土間。アウトドア派のご主人の作業場にもなる。
LDK。奥には、大工さんと建具屋さんで作った特注アイランドキッチンが見える。床と家具は地元の杉(無垢)材使用。照明器具はすべて裸電球です。これ以上ないローコスト設計です。
道路側の外観。
満月の夜
2階の部屋は自由に間仕切りができるようになっています。
黒い額縁が門です。石垣は、もともと敷地に転がっていた石を積み上げたものです。周囲には後で柳や芝桜、パンパースなどを植えます。
金沢市の中心部に建てられた中規模シティホテル。金沢らしい日本的な味わいを滲ませた和洋折衷的なデザインでまとめています。エントランスロビーの天井は、色紙を重ね合わせたようなイメージで作りました。孔開きの石膏パネルなので、照明器具にもなっています。壁はテッセラ張り、柱型はベネツィアンスタッコ塗り。
・高い収益率・人を惹き付ける魅力(集客力)・ホテルらしさと意外性・金沢らしいしっとり感・維持管理運営がし易いこと
この前に設計したホテルを大変気に入っていただき、すぐに依頼されました。
クライアントの意向を把握した上で、さらにそれを上回るような意欲的な提案を期待されておりました。ペンシルビルとも言われるような縦長建築で和風をどう表現できるか、に挑戦しました。これが期待に応える道だと感じていたからですが、意匠的に大変喜ばれました。しかし自分としては、縦型和風はまだ手の届かないところにあると感じています。
やり手社長の伸び盛りの時期に建てたホテルなので、大変気に入っていただき感謝しています。現在では一大ホテルチェーンを築き上げております。素材や表現においてさまざまな試みをさせていただきましたがそれらの試みを肯定的に受け止めていただいております。
エントランスアプローチ。うなぎの寝床状の敷地です。長いアプローチの先に中庭がありその先にレストランがあります。中庭の手前で左に入るとエントランスがあります。
エントランスホール。ドームを逆さにしたような天井と間接照明。円形天井はベネツィアンスタッコ塗り。
レストラン。木を適度に使い、和洋折衷タイプの落ち着いた感じです。
日影の制限があり、低層棟と細長い高層棟の組み合わせになっています。
エントランスロビーの天井。明りが灯るとこうなります。
東京都町田市内の閑静な住宅地内の専用住宅の建て替えです。条件としては、東側が前面道路の奥行きのある敷地での都市型住宅タイプ。建物の外観はボックスと片流れと組み合せたものでモダンでシンプル。内部はLDKに吹抜けをとり空間的なボリュームをとり、デッキテラスに対して開いています。
大手ゼネコンに関わって設計を営んでおられる建主様ですが、同じ設計でも構造や用途が違いましたので、設計のプロとしてデザイン・機能を詳細に渡り求められていました。それも答える形で設計を進める事が出来ました。
大手ゼネコンに関わっておられる設計者でもある建主様のプロとしてのご要望を形にして提案する事が出来ました。
デッキテラスは外に対しては閉じてプライバシーを確保しています。インテリアは白を基調として自然素材の木と珪藻土壁のコントラストを生かしたイメージ。壁通気工法、屋根通気工法、高耐久、高耐震仕様、ボード気密工法、次世代型高断熱仕様を採用。
軽井沢の駅前に作られた小規模ホテルです。軽井沢は一般的には擬洋風の別荘地と思われがちですが、本来このあたり一帯は旧中仙道沿いの宿場町が点在し、その名残が各所に残っています。シティ型ホテルですが、歴史的な雰囲気を多少なりとも含ませたつもりです。サンクンガーデンを囲むコの字型プランに空中歩廊が架かっています。
・高い収益率・人を惹き付ける魅力(集客力)・ホテルらしさと意外性・とんがり過ぎないこと・維持管理運営がし易いこと
以前から作風を知っていただき、信頼を得ておりました。
レストランと前面道路との間にサンクンガーデンを設けることにより、落ち着きとプライバシーを保ちながら、つい立ち寄ってみたくなるような適度な開放性を生むことができたと思います。空中歩廊は結界を作る役割と避難通路としての役割の両方を担っています。
小規模ながらうまくまとまっていたので、お褒めの言葉をいただきました。やり手の社長様でしたので、その後どんどん拡大して行き、現在では隣地に増築されているようです。外装には一部木材を使用しています。内装及び設備等は数年ごとに改装できるように配慮しており、クライアントの経営・管理・運営の方針に沿っています。
レストラン。左側にサンクンガーデンを望む。
家作りに役立つ情報をお送りします。ぜひご登録ください。
契約した建築家名・事務所名を教えて下さい 小島真知さん ...
お仕事を依頼した建築家: 川島建築事務所...
「こちらの建物ですが、建築家の方のご指摘があり通り調べた所、第一種低層住居専用地域のため高さ制限がある地域でした。そのことをすっかり忘れてしまっていました。...