道路から外観をみる。30坪と限られた敷地の中にシンプルなBOX型に計画し、駐車スペース2台分、小さな庭をもうけている。
イームズやアールトの名作椅子をお持ちで、とてもセンスがいいクライアントでした。食器やその他にも好みが似ていて話が弾んだとのことです。
「数十年経っても飽きのこないデザインの家にしたい」とのご希望でした。できる限りシンプルに計画することでクライアントのSさんがカスタマイズしていけるように配慮しました。
LDK南東より。インテリアは既存躯体を白塗装、床、家具、建具を濃いブラウンで統一しました。使用材は合板や足場板等ラフな既存躯体に負けないざっくりとした質感のものを選びました。
築37年のレトロモダンな集合住宅の一室のリフォームです。 ここでは、解体後の既存躯体を活かし、下地材や仮設材といった一般加工前の「気取らない素材」を選び、白とダークブラウンに染色することで、カジュアルでありながら落ち着いた雰囲気のインテリアをめざしました。 床や家具、建具といった直接手足に触れるものにはダークブラウンを、あらわしになった既存躯体の天井と壁には空間を包み込むものとして白を塗りました。ダークブラウンの間仕切りを兼ねた収納家具は、既存躯体をゆるやかにエリア分けしながら、分けた各エリアに適した収納を確保するようレイアウトされています。 奥様の趣味は料理、ステンレスの2つの大きさや形状の異なるカウンターは、多様な使い勝手に対応し、家電、食器、食材等がコンパクトに収められています。ご主人の趣味は茶道、テラスを待合とし外部からのアクセスとすることで、「離れ」の雰囲気をつくり出しました。この空間を包み込む天井や壁は白に染色せず、解体躯体あらわしのままとし草庵風の佇まいとしました。
LDK東より。奥に壁面もステンレスにしたオープンなキッチンが見えます。
LDK北より。左が寝室エリア、右がLDKエリアで、上部の梁と下部のローボード家具でゆるやかに分節しています。
LDK南西より。ローボードの奥が寝室と書斎です。
茶室入口。
茶室北東より。ここは仕上を撤去した既存コンクリートのままの仕上。墨出しの線や、ボードを貼っていた糊の跡もそのまま残しました。
茶室南東より。正面入口と左手収納部は合板仕上げ、階段の側壁は鉄板黒皮仕上げです。
茶室南西より。炉や正面の建具、床の間の構成と素材は茶室のセオリーを崩さずに押さえました。
茶室西より。正面建具の奥がバルコニーになっていて、ここを茶室待合に見立て正面右下の躙口より客人はアクセスします。
鍛鉄のかんぬき。ここのお住まいの露出で出てくる金物(フックや茶室内金物等)は鍛鉄のものを使っています。写真はトイレのかんぬきによる鍵です。
押上駅出入り口より。亜鉛メッキリン酸処理したスチールの板を折り曲げて造ったユニットを並べていき。隙間をガラスで覆っています。
「駅前の森」という全体整備基本コンセプトの基、「江戸の『粋』」を象徴し、自然を抽象化した幾何学模様の反復が美しい伝統模文様をヒントに、樹木になぞらえた単独ユニットの反復が生み出す樹陰の連なる木立のような風景をめざしました。ユニットとその接合は下町ものづくりの精神を引き継ぎ、「ものそのもの」の本質的な力強さを引き出すよう、意匠・構造・施工が一体となった無駄のない構成と納まりを精度の高い施工で表現しました。 見上げやタワーからの見下ろし、近づいたり遠ざかったりするごとに、江戸切子や三味線の撥、折り紙細工といった日本の伝統工芸品を想起させ、「駅前の森」と呼応した人の佇む「人工の森」となることを期待しています。
北東外観。外壁屋根ともFRPというプラスティックの仕上げです。開口部を内部の機能に合わせ壁屋根にランダムに配置しました。角が丸く各面も余計な出っ張りのない不思議な表情をたたえています。
富士山を望むのどかな市街地に立地します。内科クリニックの理学療法棟として計画されました。 「小さな街」:閉じた「室」の連続ではなく、使用していないときも使用している場所と気配を感じる構成を採りました。 「内外二重通気層」:構造体の室外側と室内側に建物全体を覆う通気層を採りました。これは構造体を良好に保つだけでなく、通気層内の空気を下記の「開口部(穴)」を開閉して循環させ、夏期、冬期、春秋の中間期、それぞれに応じた室内環境を調整可能にしています。「開口部(穴)」:"換気"、"採光"、"排煙"、"避難"という法的なものだけでなく、"照明"、"音響"、"空調"、"通気"、"サーキュレーター"、"サイン"といった設備や、"ピクチュアウインドウ"、"手摺窓"、"飾り棚"、"植栽枡"といった空間演出として複合的に用意しました。「色による空間調整」:ゆるやかにつながった各エリアを特徴付けるため、上記の「開口部(穴)」を用いて色を採りこんだ光をベースの白の面に点描しました。この光は季節や時間による太陽の入射角によって刻々と表情が変化します。クリニックのCIカラーは青、緑、ピンクです。点描する色はこれらと薄い色味の木のナチュラルカラーとしました。
東外観(近景)。開口部はプラスティックの半透明部分を残す形で設けられているので、この白いヴォリュームは出っ張りの全くないフラットな仕上げになっています。
東外観(夕景)。昼間開口部が目立たなかった白ヴォリュームに内部の照明にもなるいろんな色の開口部が浮かび上がります。
東外観(近夜景)。夜になると照明開口部はキャンディのように華やかに壁面に点描されます。
待合北西より。インテリアは床壁天井全て白の中に、床壁天井全てに設けられた開口部の断面部分に塗られたいろんな色が、佇むエリアに少しづつ個性を与えています。
理学療法エリア1西より。右にガラス建具で仕切ることもできるる学寮エリア2が見えます。吹抜のエリアには「街の街路」の感じを出すために樹木を2箇所植えました。
吹抜見上げ。壁と天井の入隅はRとし境界をあいまいにして広がり感を出しました。
2階医局から会議・視聴覚エリアを望む。いろんなヴォリュームが並ぶ街並みのような雰囲気を醸しています。
室内窓。内部の複数あるヴォリュームには、内部同士を眺める窓が開けられています。
2階入口へのアプローチ。壁天井の角がなく繭の中に入り込んだような雰囲気の場所です。
南東外観。当地の生垣によく用いられる真竹に防腐防虫剤を真空加圧注入したものを外装材として用いました。
これからのご家族のライフスタイルを、家族皆でいじれる菜園を中心に「環境との対話」としてキーワード化しました。•建物の導入には土間玄関という、玄関であり廊下であり縁側でありタタキであり冬季はサンルームになる多目的なスペースを設けており、ガラスの間仕切りを開放することで、居間と庭を一体に利用することができます。:「内部と外部の対話」•内部は可能な限り間仕切りの少ない構成としていす。:「家族の対話」•道路側には閉鎖的な塀は設けず、庭、土間玄関、居間と一体となった空間が昔の農家のたたずまいとなっています。:「ご近所との対話」•内部外部とも可能な限り自然素材を用い健康で環境にやさしい建物になっています。:「自然との対話」•特に外壁には地場の竹を防虫、防カビ、防腐処理をして用いています。:「地域との対話」
以上をシンプルに構成することでローコストとなりました。
南東外観(近夕景)。シルエットに真竹の節が反射しています。
東側外観(夜景)。駐車場庇となる反り曲げた真竹の隙間から明かりが漏れ、床に帯状の影を落とします。
土間玄関。床にはぎっしりとビー玉が埋め込まれています。
LDK北西より(簾開いた状態)。奥の鏡に柱が映り込み無限に土間が続くように見えます。テーブルは2つに分割でき、それぞれ脚を伸ばせるので「床座」にも「椅子座」にも対応可能です。照明も簾シェードのオリジナルです。
LDK北東より(簾閉じた状態)。テーブルを2分割した状態です。手前が「椅子座」仕様、奥が「床座」仕様です。椅子も真竹背もたれのオリジナルです。
LDK西端部床の間。
南東外観(庭~土間近景)。枕木デッキ、土間、LDKとつながる様子が分かります。
現在神奈川県横浜市に在住しており、今年の六月にあかちゃんが生まれます。これを気に戸建てを購入しようと検討しております。出身が関東ではないため土地勘がなく、不動産仲介業者で購入するのは欠陥住宅を購入してしまいそうで心配で、ご相談させていただきました。予算にあまり余裕がないため、家と土地とあわせて4000万円まででで検討しております。建築家のかたに依頼する際は、土地を購入した状態で無いとご相談出来ないのでしょうか。可能であれば、土地についても相談させていただきたいです。 御手数ではありますが、御回答よろしくお願いいたします。
東側外観。杉板の十字のヴォリュームに金属メッシュの開口。十字平面の入り隅には既存植栽を残しました。
要望は共働きのため日中閉め切っていても帰宅時に快適であること、家族が別々のことをしていても一体感が感じられることでした。ここでは中央に階段室を設け動線をコンパクトにしその建物中央部が明るくなるように上部にハイサイドライト、階段自身も透過性をもたせました。これを中心に建物の各エリアを十字に配し性格の異なる4つの庭をつくりました。この庭は隣家との距離を保ち一体感を保ちつつ各エリアを緩やかに分節しています。1階は十字平面を利用した格納大型引戸により様々に空間を切り取ることができるようにしました。各エリアはすべて3方向外気に面するため通風、採光、換気条件も良好となり、十字の外部の入隅に設けられた火打ち梁を利用して半外部の外出時にも通風換気のできるベンチレーターのようなスペースを隣接させています。高さ方向は敷地と道路の1.5mのレベル差をそのまま建物内に持ち込み駐車場から屋上テラスまで空間がよどみなく流れていくようにいたしました。
LDK北側より。インテリアは塗装拭き取り仕上の合板の壁天井とクリフローリング、それと金属メッシュの階段です。
LDK北側より。(可動間仕切りを閉じた状態)
LDK西より。正面階段は地下の出入口につながっています。
LDK西より。(可動間仕切りを閉じた状態)置き畳を置くと和室になります。
LDK東より。
ホビールーム北東より。下にLDK、上にライブラリーが見えます。
階段見上げ。上階ハイサイドライトからの光が最下階まで降り注ぎます。
階段と壁の納まり。壁面にメッシュが吸い込まれるような表情になっています。
2階寝室・クローゼット。中央の家具が寝室とクローゼットの間仕切りになっています。
屋上デッキテラス。下部のホビールーム天井が反り上がった形状そのままに床が反り上がっています。
LDK東より。複数の中庭が立体的に建物に入り込んでくる明るく気持ちの良い構成です。インテリアは漆喰壁にクリフローリングと木製サッシです。
お子さんが大学生ということもあり2世帯というより3世帯住居に近い計画になりました。ここでは敷地目一杯有効に活用できること、ご夫婦からはガーデニングをされるので庭の充実を、そして浴室の快適さを、お子様からは後から手の入れられるようなざっくりとした空間を、お母様からはバリアフリーであること、静かであることが要望でした。 建物を3棟に分け間に庭を挿入しそれぞれの世帯が独立していながら気配が感じ取れるようにしています。それ以外にも水廻りとセットになった庭、屋上テラスと外部を有効に配しました。室内からは木製大建具の開閉で各庭と一体利用も可能で連続したパーティースペースという使い方も可能です。また、外部と内部が交互に連続することで建物のどの部屋も採光通風条件が良好になり空調負荷の低減にもつながっています。
北東外観。土壁と漆喰壁、金属メッシュが帯状につながります。
玄関。入って正面(写真では左手)に中庭、右が子世帯、左(写真には写っていません。)が親世帯です。
LDK北西より。上の窓に上階テラスの緑が見えます。
LDK南より。右側と奥に中庭が見えます。
LDK奥の中庭よりLDKを望む。右奥と左奥、正面上部に中庭が見えます。
LDK北西上部より。
階段とスリットトップライト。奥に中庭が見えます。
2階子供エリア。個室と子供リビングからなるエリアでインテリアは壁にラフでカジュアルな合板を採用しました。
親世帯LDK北西より。中庭が子世帯との緩衝領域になっています。
中庭外壁。スレート波板にテクスチュアのある白の吹付を施した仕上でザラっとした波形の味のある表情となっています。
南西外観。採光や通風を考慮し法的な斜線制限によって生じる多角形を金属板でつくり、アプローチや各中庭を欠き込み、その部分を木仕上げとしました。
要望は快適な居住環境、親子それぞれの特色ある空間、さらに将来同居人が増えた場合や来客時にフレキシブルに対応できる空間構成、"和"を感じさせるシンプルモダンな雰囲気でした。ここでは外断熱通気工法とし構造体も含めた良質な外郭を構成し、繊細な縦格子により"和"のテイストを内外に持ち込みました。建物内は大きく3つのエリアに分け、各々に内部と呼応した特徴あるニワを隣接させ、各エリアには外部から直接アクセスを可能にしました。各エリアはワンルーム構成で、可動間仕切りにより様々な利用形態に対応可能なしつらえを用意しました。1階のLDKエリア(親エリア)は落ち着きと隣家の緑を借景とした格子窓、囲まれたニワ:テラス1、1階の寝室エリア(将来同居人エリア)は静けさと坪ニワ:物干テラス、2階エリア(子エリア)はカジュアルさと周囲の屋並をパノラミックに眺められる窓、開放的なニワ:テラス2、これらはグルリと回遊できる構成にもなっています。建物のアプローチは、街並に対し"引き"を取り、"奥行き"を感じさせる大きな"額縁空間"としました。
アプローチ軒下空間。街のポケットパークになるような大きな軒下空間。奥に格子扉があり中庭へ直接アプローチできます。
北西外観。道路側はしっかり防御。縦格子から漏れる光がほっとさせます。
玄関。2層吹き抜けの空間。正面に小上がりの和室があります。右手の建具と左手奥の建具で和室は仕切れます。
和室からLDKを望む。右手前方サッシの奥が中庭です。1階は珪藻土の壁とチークフローリングです。
LDK北東より。左手に中庭が見えます。
LDK南東より。和室を半透明の建具で仕切った状態。行灯のように光を拡散します。
LDKと親寝室をつなぐ廊下。スリットのトップライトからの光が珪藻土の壁のテクスチュアを浮かび上がらせます。右側の壁の奥は水廻り。
砂利敷きの抽象的な中庭。ここから上階のウッドデッキテラスにつながり、建物を回遊できます。
2階子供エリア。奥の和室は建具で仕切れます。左手にウッドデッキテラスが見えます。下階の中庭とつながっています。
トップライト見上げ。左手上部の室内窓は4階寝室の窓。ここからの光が建物内に広がります。
要望はバリアフリー、狭小敷地をうまく活用し、家族の気配が伝わるような構成ということでした。ここではワンフロアにワン機能を原則に廊下をなくしワンルームを縦積みすることでホームEVとあわせてバリアフリーとしました。さらに三方が建物に囲まれることから前面道路と空に向かい開口部という"孔"を開け採光通風を確保し、内部は竪穴区画により空気の流通が制限されるため吹抜けでなく室内トップライト等の"窓"を設け光や気配がつながるようにしました。室内トップライトは実際の鏡により、建物最上部トップライトは夜間ハーフミラーシートにより、それぞれ万華鏡効果を挙げています。 都市生活が単調になることなく周辺に呼応し内部も一体感がそこはかとなく感じられる"いえ"となることをめざしました
玄関。この土間部分は建具を開放すると駐車場部分と一体利用が可能になります。
2階親世帯南西より。宙に飛んだ鴨居は収納部より建具が出て個室に分けられます。中央上部に建物内トップライトが見えます。
2階親世帯南東より。畳の小上がりは下部が収納。
建物内トップライト。上階の子世帯と下階の親世帯とをつなぐ窓。窓の切り口部分は鏡になっていて万華鏡のようになります。
光井戸の階段。
3階子世帯LDK西より。東側は窓以外は全て壁面収納。上部は全面トップライトで柔らかい光が充満します。
3階子世帯LDK南より。正面本棚の奥は水廻り。上部トップライトは夜間は鉄骨の方立てがガラスに映り込み無限につながるように見えます。
南東外観。目地なしの角を丸くした左官外壁。都心密集地で明るさを確保する大きなトップライトが見えます。
家作りに役立つ情報をお送りします。ぜひご登録ください。
早速丁寧なコメントを頂きました。おかげさまで目的とした件について回答が得られました。いろいろと有り難うございました。だいち
この度は、建築家依頼サービスを利用させて頂きありがとうございました。お蔭様で多数の方からご連絡を頂きました。 弊社近くの建築家様がいらっしゃったので、...
坂道階段だけの建築が大変難しい長崎の土地に対して、3件のご連絡を頂けました。ありがとうございます。そのうち、相良様は福岡にいらっしゃり長崎市に確認して頂き、...