料理屋まえかわ

●設計事例の所在地: 
京都市下京区
●面積(坪): 
26.44坪
●建物の種類(大分類): 
その他
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

京の市街にありながら、情緒溢れる"西木屋町通"。街路に面する京町家をリニューアルした料理屋。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

料理長として[祇園 さゝ木]のカウンターに立っていた前川浩一さん。京都屈指の名店で体得した技術に尽きない探求心を重ねた新境地に数寄屋和風の洗練されたデザインが映える日本料理店です。全10席の一枚板のカウンター席の他にも、上階に個室が計画されています。既成の枠にとらわれない、アイデア冴える細やかな料理の数々。是非お運びくださいませ。

その他の画像: 

VILLA AZALEA

●設計事例の所在地: 
長野県岡谷市
●面積(坪): 
80.48坪
●建物の種類(大分類): 
その他
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

長野県岡谷市にある「ヴィラアゼリア(Villa Azalea)」は、築200年以上の古民家を改装した宿泊施設です。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

この施設は、旧中山道沿いに位置し、源義仲の家老・今井兼平を祖とする今井家の歴史ある邸宅を活用しています。母屋は延べ床面積266.05㎡で、囲炉裏や養蚕・製糸に使われた道具が残されており、岡谷の「糸都」としての文化を体感できる空間になっています。

内装には、蚕の糸から作られた壁紙や繭をモチーフにした照明など、シルク文化を意識した意匠が随所に施されており、裏庭にはモミジが植えられ、前庭には市花である10種類以上のツツジ(アゼリア)が彩りを添えています。

伝統と現代的な快適さが融合したこの施設は、都市部や海外からの観光客に岡谷の魅力を伝える拠点として注目されています。地元業者、岡谷蚕糸博物館なども協力しており、地域全体での文化継承と観光振興の一環としても意義深いプロジェクトです。

その他の画像: 

MIRU KYOTO GION

●設計事例の所在地: 
京都市東山区
●面積(坪): 
49.14坪
●建物の種類(大分類): 
その他
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

祇園新橋伝統的建造物群保存地区に新しく誕生した、快適さと安らぎを追求した旅の宿。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

館内は古都の風情を取り入れた、和の意匠が息づく落ち着きのあるデザインで設計されています。
全10室の客室は、多様な旅のご要望にお応えできるよう、魅力あるさまざまなタイプが用意されています。京都でのロマンチックなひとときに浸るステイや、心身のリトリート旅の隠れ家として、古都京都での滞在に是非ご利用くださいませ。

その他の画像: 

料理旅館 きぐすりや(本館・別館)

●設計事例の所在地: 
京都府南丹市美山町
●面積(坪): 
124.0坪
●建物の種類(大分類): 
その他
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

美山『西の鯖街道』沿いに位置する、大正8年(1919)から続く歴史ある老舗旅館のリニューアルプロジェクト。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

老舗旅館の持つ伝統的な和の様式を継承しながら、現代の感性を融合させることにより、最先端の設備と上質なデザインを形成しています。裏山の岩肌を浴室に巧みに取り込んだ岩風呂など、浴室環境に天然素材・自然素材を積極的に使用し、非日常の温浴デザインを構築しています。
都会の喧騒から離れ、穏やかなひとときが味わえる空間に。

その他の画像: 

I-5168、間取りやデザインについてはプロに依頼したい(東京都)

ユーザー かとう5168 の写真
投稿者: 
現住所‐都道府県: 
東京都
現住所‐郡市区町村: 
 
依頼内容: 

ローコストハウスメーカーに自宅新築を依頼しましたが、営業マンが作成する間取りやデザインがイマイチなので、間取りやデザインについてはプロに依頼したいと考えています。
 
・建設予定地は東京都の吉祥寺です。
・土地は約33坪、建物延べ床も約33坪。
・間取りのこだわりが多い方です。
・ローコストハウスメーカーのため、建築にあたっていろいろと制限があります。
 
建築家の所在地について:
同じ都道府県・近県の建築家を希望する





I-5167、店舗を建てたいので……(千葉県)

ユーザー はなまる の写真
投稿者: 
現住所‐都道府県: 
千葉県
現住所‐郡市区町村: 
 
依頼内容: 

店舗を建てたいので、信用できる方を紹介してほしい。
 
建築家の所在地について:
建築家の所在地にはこだわらない





ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

家づくりの相談を受けていると、
「こうしたいんです」
「ここは絶対に外せません」
という強い言葉が出てくることがあります。

それを聞くたびに思うのは、

その要望は
「今、この瞬間だけの願い」ではなく、

もっと前から続いている
暮らしの体験の積み重ねから
生まれているのだろうな、ということです。

 

たとえば、

「収納をたくさんほしい」

という言葉の裏側には、

片づけても片づけても
モノがあふれてしまった
過去の暮らしがあるかもしれません。

 

「とにかく明るい家がいい」

という言葉の背景には、

どこか薄暗くて
気持ちまで沈んでしまうような
そんな部屋で過ごしてきた記憶が
眠っていることもあります。

 

要望は
“理想の形”を語っているように見えて、

実はその多くが

「これまで、少しつらかったこと」
「どこか我慢してきたこと」

の反動として
表に出てきているように感じます。

 

だから私は、

要望そのものよりも

「なぜ、その言葉が出てきたのか」

をゆっくり一緒に辿るようにしています。

 

過去の住まいで
何が心地よくて、
何が引っかかっていたのか。

どの瞬間に
「こうはしたくない」と感じたのか。

そこには
その人だけの暮らしの物語があって、

それを無視したまま
図面に落とし込んでしまうことには
どうしても抵抗があります。

 

過去を否定するための家づくりではなく、

「これまでの暮らしを踏まえたうえで
次の一歩をどう描くか」

そんなふうに
考えていけたらいいなと
いつも思っています。

 

要望は、

単なる希望リストではなく

“これまで生きてきた時間の痕跡”

なのかもしれません。

 

その重みを感じながら
設計に向き合いたいなと、
あらためて思っています。

ユーザー やまぐち建築設計室 山口 哲央 の写真

暮らしが整わない理由は、
間取りや収納だけではありません。

ちゃんと片づけているはずなのに、
なぜか落ち着かない。

家にいる時間が増えたのに、
疲れが取れない。

家づくりやリフォームのご相談をお受けしていると、
こうした言葉を、本当によく耳にします。

多くの方は、その原因を
「収納量が足りないから」
「間取りが悪いから」
「動線に無理があるから」
と考えます。

もちろん、それらも無関係ではありません。

けれど、設計の現場で
数多くの暮らしに向き合ってきて、
はっきりしていることがあります。

暮らしの違和感の正体は、
空間そのものではなく、
その空間が生み出している“状態”にある
ということです。

外側の秩序は、内側の安心を育てる

環境が人の感情や思考に与える影響は、
すでに多くの研究で示されています。

視界に入る情報量が多いほど、
人は無意識のうちに緊張し、
判断力や感情の余白を失っていきます。

逆に、
整った環境に身を置くと、
思考は静まり、
感情は安定しやすくなる。

これは性格の問題でも、
几帳面さの話でもありません。

人は、環境の影響を避けられない生き物なのです。

家の中だけでなく、
カフェやホテル、美術館などで
「なぜか落ち着く」「気持ちが切り替わる」
そんな経験をされた方も多いと思います。

暮らしも、まったく同じです。

暮らしの秩序とは「きれいさ」ではない

ここで言う「秩序」とは、
単に物が少ない状態や、
モデルハウスのように整った空間ではありません。

・どこに立つと、何が目に入るのか
・どんな動きが、毎日くり返されているのか
・どの場所で、無意識に足が止まるのか

こうした
日常の所作と空間の関係性こそが、
暮らしの秩序を形づくっています。

たとえば、
帰宅して靴を脱ぐ瞬間。
バッグを置く動作。
上着を掛ける所作。

この一連の流れがスムーズであるだけで、
人の呼吸は、驚くほど自然になります。

家族の会話が、なぜ柔らぐのか

暮らしが整うと、
不思議な変化が起こります。

声のトーンが下がり、
言葉の選び方が穏やかになる。

これは、
「家族仲が良くなるよう努力した」
からではありません。

余計な緊張を生む要素が、
空間から取り除かれただけなのです。

安心できる環境では、
人は防御的になる必要がなくなります。

結果として、
会話は柔らぎ、
関係性には自然な「余白」が生まれる。

これは努力ではなく、
環境が生み出す変化です。

家づくりは、人生の状態を考える時間

家づくりを考え始めると、
多くの人は「理想の間取り」を探します。

けれど本当に大切なのは、
その間取りで
どんな状態で暮らすことになるのか
という視点です。

・家に戻ったとき、無意識に力が抜けるか
・忙しい日常の中で、呼吸が浅くならないか
・家族それぞれが、自分のペースを取り戻せるか

こうした問いに向き合う時間こそが、
住まいづくりの本質だと、
私たちは考えています。

住まいは、
人生の状態を映す器です。

忙しい時期につくられた家には、
どこかに余裕のなさが残ることがあります。

逆に、
暮らしを見つめ直す時間を経て
つくられた住まいには、
説明しきれない落ち着きが宿る。

これは、
意匠や金額の問題ではありません。

どんな問いと向き合ったか。
その履歴が、空間に刻まれているのです。

私たちは、
間取りやデザインを

先に決める設計は行っていません。

まずは、
暮らしの状態を言葉にすること。

問いを整えること。

そこからしか、
本当に長く寄り添える住まいは
生まれないと考えているからです。

もし今、
家づくりやリフォームを前にして
立ち止まっているなら。

それは、
「考えるべき時間に入った」
というサインかもしれません。

このブログが、
住まいと暮らしを見直す
小さなきっかけになれば幸いです。

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
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ユーザー やまぐち建築設計室 山口 哲央 の写真

暮らしと仕事を、ひとつの建築で整えるという選択

〜美容室付き住宅の設計打ち合わせから〜

「いつか自分のお店を持ちたい」
「仕事と暮らしを、もっと自然につなげられたら」

カフェや美容室など、
自分の手でお店を育てていきたいと

考える方とお話ししていると、
こうした想いを耳にすることがよくあります。

奈良県葛城市で、
現在、美容室付き住宅(店舗併用住宅)の

設計が進んでいます。

写真は、その設計途中、
美容室オーナーさんとの打ち合わせの様子です。

図面やCG、資料を机いっぱいに広げながら、
「どんな美容室にしたいのか」
「どんな暮らしを大切にしたいのか」
そんな話を、ひとつひとつ整理していく時間。

やまぐち建築設計室では、
店舗付き住宅の設計を
単なる「間取り」や「広さ」の話として捉えていません。

お店づくりは、人生の組み立て直しでもある

美容室を開業するということは、
単に「仕事場をつくる」ことではありません。

・どんなお客様と関わりたいのか
・どんな働き方を続けていきたいのか
・家族との時間を、どう守りたいのか
・何年後、どんな姿でこの場所に立っていたいのか

こうしたことを、
自然と考えるタイミングでもあります。

今回の計画でも、
最初に話したのは
「席数」や「設備」だけではありません。

この場所で、どんな時間が流れてほしいか。

それを言葉にするところから、
設計は始まっています。

平屋の美容室付き住宅という選択

今回の建物は、
平屋をベースにした店舗付き住宅です。

美容室部分と住居部分を
無理なく分けながら、
行き来しやすい距離感を大切にしています。

店舗部分(美容室)は、
無機質でシンプル、
けれど冷たすぎない空間。

土間コンクリートの床、
クロス仕上げの壁と天井、
そこに木の質感を少しずつ加えています。

派手さよりも、
長く続けられる落ち着きを。

一方、住居部分は、
一部スキップフロアを取り入れ、
平屋でありながら立体的な広がりを持たせています。

仕事と暮らしが近すぎず、
遠すぎず、
心地よい距離でつながる構成です。

美容室という空間は、意外と「繊細」

美容室は、
思っている以上に繊細な空間です。

・長時間座る
・鏡越しに空間全体が見える
・音や照明が、無意識に影響する

だからこそ、
流行だけでつくった空間は、
数年後に違和感が生まれやすい。

今回の設計では、
天井に木質の格子を設け、
光と陰影にリズムをつくっています。

「落ち着く理由」を、
建築的に用意する。

それが、
お客様の居心地にも、
オーナーさん自身の働きやすさにも
つながっていきます。

店舗付き住宅は「難しい」のではない

「店舗付き住宅って、難しそうですよね」

そう言われることもありますが、
本当に難しくしてしまう原因は、
考える順番にあることが多いと感じています。

・とりあえず店舗を先に考える
・住宅は余ったスペースで
・法規は後から確認する

この順番だと、
どこかに無理が出やすい。

やまぐち建築設計室では、
暮らし・仕事・法規を
最初から同時に整理します。

美容室の場合は、
建築基準法や都市計画法だけでなく、
美容師法、保健所の基準なども関わってきます。

これらを「制約」ではなく、
設計の前提条件として組み込むことで、
後戻りのない計画が可能になります。

CGでイメージを共有する理由

今回の打ち合わせでも、
CGを使って空間を確認しています。

CGは、
完成イメージを見せるためだけの

ものではありません。

・この高さで落ち着くか
・この距離感は心地よいか
・動線は自然か

こうした感覚的な部分を、
言葉と一緒に確認するためのツールです。

「ここ、いいですね」
「もう少し静かな雰囲気にしたいですね」

そんな会話の積み重ねが、
空間の質を高めていきます。

暮らしと仕事は、対立しなくていい

仕事と暮らしは、
きっぱり分けたほうがいい。

そう考える方もいれば、
自然につながっているほうが

楽だと感じる方もいます。

どちらが正解、ということではありません。

大切なのは、
自分に合った距離感を、建築で整えること。

今回の美容室付き住宅も、
オーナーさんの人生の在り方に合わせて、
少しずつ形になっています。

お店を持ちたいと考えている方へ

・いつか美容室を開業したい
・自宅と店舗を一体で考えたい
・将来まで見据えたお店づくりをしたい

そんな方は、
「間取り」や「デザイン」の前に、
一度、暮らしと仕事の話をしてみてください。

建築は、
人生を支える土台です。

やまぐち建築設計室では、
住まいも、店舗も、
その人らしい時間が流れる場所として
丁寧に設計しています。

今回のブログが、
住まいと暮らしを見直す
小さなきっかけになれば幸いです。

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ユーザー やまぐち建築設計室 山口 哲央 の写真

家族の距離が、暮らしの質を決めているかもしれません

住まいは、
家族の距離感や心の状態を、
とても静かに左右しています。

毎日を過ごしていると、
その影響にはなかなか気づきにくいものですが、
実は住まいのつくり方ひとつで、
暮らしの感じ方は大きく変わります。

人には誰しも、
「近づかれると疲れる距離」があります。

それはわがままでも、
性格の問題でもありません。

人が本能的に持っている、
パーソナルエリアと呼ばれる
目に見えない心の領域です。

この距離の扱い方次第で、
暮らしの質は、驚くほど変わっていきます。

間取りやデザインの前に、考えていること

やまぐち建築設計室では、
間取りやデザインを考える前に、
必ず立ち止まって考えることがあります。

それは、

人と人との距離
視線の向き
気配の伝わり方
空間の余白

こうした、図面には描きにくい感覚です。

どれも、
暮らしの中では当たり前のようでいて、
実は心の状態に大きく影響しています。

「心が荒れにくい住まいとは、どんな環境なのか」

その問いから、
設計を組み立てています。

段差とスキップフロアが生み出す、やさしい距離感

今回の写真は、
和モダンの住宅における
スキップフロアのあるリビング空間です。

床の段差や、
階段途中に設けた中間領域によって、
空間はひとつでありながら、
距離感がやわらかく分節されています。

中庭からの光が奥まで届き、
視線は抜けながらも、
密接しすぎない関係性が保たれる。

同じ空間にいながら、
それぞれが自分の居場所を感じられる設計です。

こうした距離の調整が、
日常の緊張を、
少しずつ、静かにほどいていきます。

住まいを「人生を整える環境」として考える

住まいを、
人生を整えるための環境として考える。

それが、
私たちの建築思想です。

家族の距離が、
暮らしの質を左右している部分もある。

そう感じることが、
設計の現場では少なくありません。

パーソナルエリアという考え方

人には誰しも、
自分の身体のまわりに
目に見えない「心理的な領域」を持っています。

これを
パーソナルエリア(パーソナルスペース/対人距離)
と呼びます。

他人が無断で入り込むと、
理由もなく不快や緊張を感じる空間です。

たとえば、

満員電車で感じる息苦しさ
公共のベンチで、隣に座られたときの違和感
会話中、無意識に一歩下がりたくなる瞬間

これらはすべて、
パーソナルエリアが侵されているサインです。

距離には「段階」がある

アメリカの文化人類学者
エドワード・ホールは、
人と人との距離を
次の4つに分類しました。

密接距離(約45cm以内)
 恋人や家族など、極めて親しい関係
個体距離(約45cm〜120cm)
 友人や親しい同僚との自然な会話距離
社会距離(約120cm〜360cm)
 仕事やフォーマルな場面での距離
公衆距離(約360cm以上)
 講演や集会など、不特定多数への距離

この距離感は、
関係性や文化、年齢、
その時の心の状態によっても変化します。

特に日本人は、
パーソナルエリアが比較的広い傾向がある
とも言われています。

家の中こそ、距離が人を疲れさせる

多くの人は、
パーソナルエリアの話を
「外の世界の話」だと感じています。

けれど実際には、
家の中こそ、距離の影響が大きい。

なぜなら、
住まいは「毎日」「長時間」
過ごす場所だからです。

外であれば我慢できる違和感も、
住まいでは、
少しずつ積み重なっていきます。

家族だから、ずっと近くていいわけではない

「家族なんだから、距離は近い方がいい」
「一体感のある間取りが、仲の良い家族をつくる」

そう思われがちですが、
これは半分だけ正解です。

距離がまったく取れない住まいは、
知らず知らずのうちに、
無意識の疲労を生み出します。

常に視線が合い、
常に気配が伝わり、
常に声が聞こえる。

心理学的には、
軽い緊張状態が
ずっと続いている状態です。

「理由もなくイライラする」その背景

設計前のご相談で、
こんな言葉を耳にすることがあります。

「大きな不満はないんです」
「でも、家にいるとイライラすることが多くて…」

この場合、
問題は感情ではありません。

距離の問題であることが、
とても多いのです。

密接距離に入りすぎている
個体距離が確保できていない
逃げ場がない
一人に戻れる場所がない

この状態では、
脳も心も休まりません。

良い住まいは、関係を「守る」ためのもの

私たちは、
家族の距離感をこう捉えています。

仲良くするために、
近づけるのではない。

壊れないために、
離れられるようにする。

距離が取れるから、
また自然に近づける。

これは、
心理学的にもとても大切な考え方です。

距離は、壁だけで生まれるものではありません

距離というと、
壁や部屋数を思い浮かべがちですが、
実際にはもっと繊細な要素で決まります。

視線の角度
床レベルの差
天井の高さ
光の方向
音の抜け方
家具の配置
動線の交差

ほんの少しの違いで、
心理的な距離は大きく変わります。

和モダン住宅が落ち着く理由

和モダンの住まいに、
「なぜか落ち着く」と感じる人は多い。

それは、
意匠だけの理由ではありません。

障子や格子、縁側、余白。
これらはすべて、
距離をやわらかく調整するための
日本の知恵です。

密接距離と個体距離を、
自然に切り替える装置とも言えます。

住まいに必要なのは「可変する距離」

現代の暮らしは、
情報も刺激も多い時代です。

だからこそ、
距離を固定しない柔軟さが必要になります。

集まるときは集まれる
離れたいときは、そっと離れられる
見守れるけれど、干渉しない

この切り替えができる住まいは、
時間をかけて、
家族関係を支えてくれます。

子どもにも、夫婦にも必要な距離

子どもにも、
きちんとしたパーソナルエリアがあります。

常に見られ、
常に声をかけられ、
一人になれない環境では、
集中力や自律性が育ちにくい。

夫婦関係も同じです。

近すぎると、
言葉が荒れやすくなり、
遠すぎると、
会話が減ってしまう。

良い住まいは、
会話が生まれやすく、
衝突が長引きにくい距離をつくります。

建築家が行っていること

私たちが設計の初期段階で
大切にしているのは、

「何畳必要か」よりも
「どんな距離が必要か」という視点です。

距離を読み違えると、
どれだけ高性能で美しい家でも、
暮らしは息苦しくなってしまいます。

上質な住まいとは

上質な住まいに共通しているのは、
派手さではありません。

距離の扱いが、
とても丁寧であること。

近づきすぎない
でも、孤立しない
見えるけれど、侵さない

この距離感が、
品のある空間をつくります。

距離が整うと、暮らしが変わる

距離が整った住まいでは、

声を荒げる必要が減り
無意識の疲労が減り
一人時間が肯定され
家族との時間を、素直に楽しめる

住まいが人を変えるのではありません。
人が本来持っているバランスを、
環境が引き出しているのです。

最後に

もし、

家にいるのに落ち着かない
家族との距離に違和感がある
住まいを変えたい理由が言葉にできない

そう感じているなら、
それは間取りではなく、
距離の問題かもしれません。

やまぐち建築設計室では、
住まいを「形」ではなく、
人の感覚から考える設計を行っています。

距離を読み、
距離を整え、
無理のない暮らしをつくる。

今回のブログが、
住まいと暮らしを見直す
小さなきっかけになれば幸いです。

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