●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
大洞の家は新しく開発された住宅地に建っています。
美術館のような空間でコーヒーを入れて客人をもてなす事が何よりも楽しみ。というお施主さんの思いからこの計画は始まりました。
山を削って造成された土地の頂に位置し、南には目前に山が迫り、北には少し背伸びをすれば遠く御嶽山や飛騨の山々が見えるロケーションでした。
その自然を空間に取り入れるため、メインの空間は南と北を望む筒状の天井の高い空間とし、北のリビングの床を上げる事で空間に変化を与え、同時に南北の眺望を得られるようにしました。
玄関はトップライトからの光が刻々と変化する事で、訪れる人に色々な表情を見せます。
また水回り空間では、真っ白な空間とし、非日常の空間を演出しました。
建物が竣工し、久しぶりに大洞の家を訪れるとお施主さんの入れていただいたコーヒーの香りが建物に充満し、凛としながらもほっと落ち着ける空間でいただくコーヒーは格別の味がしました。