現在、性能評価という名の元、「等級」が存在し、2等級が 建築基準法の1.25倍の地震に耐えられる 3等級が、1.5倍 となってます。そもそも論ですが、許容応力度計算をすることそのものが、仕様規定のおよそ 1.25倍あります。なので、仕様規定で、1.25倍程度ないと、許容応力度設計の 1等級 すなわち 無等級 でも、クリアできないと思ってください。逆に言えば、許容応力度設計は、性能評価の仕様規定よりも上なので、許容応力度の2等級や3等級は 仕様規定や性能評価の仕様規定からみれば、かなり信頼性の高いものとも言えます。さて、ここで 構造設計者としての持論ですが、一般的に、耐震性の高い家といえば、等級2以上の家とも言えますが、セオリーで言えば、2x4で表現される「つまらないプランの家」 1階も2階もほぼ同じ部屋割りで、1階も2階も同じ位置に壁があり、層2階建て というものが セオリー上 形態として 耐震性が高い建物となります。この形態的に耐震性の高い建物は、2等級 3等級 にしても、かなり簡単にレベルアップでき、最初から3等級も狙えるほどのものです。このもっとも形体的に信頼性の高い、「つまらないプランの家」を基準にした場合、それ以外の 1階と2階の壁の位置が異なり、層2階じゃない というその他の フリープラン(ほとんどのプランが該当するとは思いますが)は、「つまらないプラン」の家に比べ、形態的な耐震性能は「低い」と言えます。1階と2階の壁の位置が一致 というのは、かの熊本地震で「直下率」と言われ、重要なファクターとなりました。しかし、プランが多様化する中、窓の位置 壁の位置が全て 1・2階同じ家は不可能であり、自分が思うに、せめて、耐力壁の壁芯が一致する くらいがベターと考えてます。でも、そのことすら プラン上無理という家はいくらでもあります。長々と書いてしまいましたが、結論としては、「プランはつまらないが、形態的に耐震性の高い家」を基準にすると、同じ2等級でも、数学的に言えば、同じだが、形態的には、劣っていると言えるんです。そういうことを設計者もお施主様もご理解すべきかと思います。
ケース1よく考えられるケースですが、建物から突き出た部分が、そのまま吹抜けとなっている場合です。2x4のプランでもありますが、2x4だから大丈夫なんてことはありません。これは、どんな建物でもダメなパターンです。
ケース2建物のど真ん中が吹抜で、明り取りになっていることもしばしば。都内の3階建てとかで このような案を考える意匠設計者の方もいらっしゃるでしょう。3階の場合は、一発でプラン不成立です。お気を付けください。また、都内の狭小敷地の場合、木造でこのようなダイナミックな吹抜けはできませんので、構造を 鉄骨造又はRC造にしたほうが実現できるかと思います。
ケース3これもよくあります。吹抜けの先に階段部分がある場合です。私自身も 4号建築でやってますが、その時は、吹抜に火打梁の設置はして最低限しているのと、この絵で言えば、階段のそのまた先に床があったという形態なので、これよりも全然状況がましだったといえる状況でした。下図の場合は、通路部で、Y方向の水平力をクリアしなければならないので、床面積としてはかなり足りないと想像できます。クリアするには、吹抜けの面積を小さくする か その吹抜けに「コボット」でも使用するか 足りるのであれば通路部の床の耐力を火打ちを追加するなどして強化するかです。
ケース4ケース1の発展型。これのさらに発展形もあるが、それを応用として考えれば、ケース4止まりで十分と思い、これとしました。斜め壁自体も、45度の場合は、X方向もY方向も同じ割合で振り分けます。要するに、斜め部分でもそれなりに壁があっても、半分以下しか評価されないということになります。下の絵で、吹抜けの先端角それぞれに幅910の耐力壁(合計1820)があっても、910幅にしか評価されません。その時点でも、仮に吹抜けがなくてもOUTになることもあります。このケースは 吹抜けでなくても 開口の条件によっては、OUTとなりうるケースでもあるのです。
ケース5平面上このようになるケースが多いかと思います。立面形状は書いていませんが、吹き抜け部分が、2階じゃなく いわゆる1階の屋根(下屋)となるのであれば、問題なくクリアできる場合もあります。その場合、屋根のせん断力性能のみではクリアできないこともあるので、その場合、昇り梁に24mm合板仕様を選択する場合も。しかし、この吹抜上の屋根が、大屋根 すなわち 2階の屋根となる場合は、即OUTになります。
ケース6ここでは解決方法も示しますが、俗にいう、キャットウォークで回避の例です。とはいえ ケース3と同じで、キャットウォークそのものの 性能も高くないとクリアできないこともありますし、また、吹抜の両端がかなりの距離だった場合、耐力壁もそれなりにないとクリアできない事も考えられるので、下の絵のように簡単じゃあありません。
ケース7この説明は、床というよりも、勾配天井の場合です。勾配天井の両端の壁がかなり飛んでいる場合、耐力壁が多く必要=水平構面の性能も高くないといけない ということで、通常の垂木で作る屋根構面ではOUTとなることもあります。2階でリビングを設け、かつ でかいトップライトがある場合は とても不利となります。注意が必要です。その場合、壁をいくつか設ける手段を使うしかありません。
これは、よくある納まりですが、段差を設けたい場合の例です。スキップフロアほどではないが、2階や3階に段差を設けたい場合は、以下の絵のようにします。また、2階以上のユニットバスで、「吊」型のユニットバスでは 水平力を受けられず 吹抜けと同じ扱いになるので、そのような場合に、ユニットバス下にも24mm合板を貼る方法があります。ですが、その場合、ユニットバス床がその階の床とフラットじゃないとなると不便なので そんな場合にこの納まりを使用します。
リビング・キッチン・風呂は2階で 1階は個室とガレージでした。趣味が車との事でしたので、車庫の床等で苦労しました。車庫上は、広ーいバルコニーです。
ガレージの架構をどうするかで悩んでました。当事務所に相談があった時、でかい梁が来るとか、ガレージの真ん中に柱が来るとかで その点を解決してほしいとの事でした。
悩みであることの解決でしょうか。単純にトラスを用いて解決しました。
ガレージ上にトラスを使いました。7mくらいまでならば飛ばせます。トラスは、牧畜で使う厩舎でよく使われます。住宅は、そんなにありませんが、2x4の家は小屋組みとして使うことが多いです。
ガレージについては依頼通りでした。そこが最もな悩みでしたので 解決して助かりました。
ワイドスパンといっても 木造ではそんなに飛ばせません。集成材を使う手もありますが、上階に部屋が載ると 大きなせいとなります。もっともトラスでもそれなりの高さ(せい)が必要です。
ガレージ上のバルコニーです。広いだけでなく、デッキを敷いてフラットにが 施主の希望で、2階の床梁天端から、-150ほど下がってます。このような調整が大変でした。
LDです。小屋組みを見せる意匠としました。天井が高く見えます。
キッチンです。アイランドで、広いスペースが必要でした。
施工する工務店さんが決まっていたのですが、茨城県の県北の材木をたっぷり使いたいということだったので、意匠はそんなことができそうな仕様としています。玄関前の節付きの柱はそのいい例で、内部はナチュラルな仕様です。
出会う前の お施主様が相談していた設計者のプランがお気に召さない様子でした。「単純にこうすれば」という当方のプランで実現しました。
たまたまですが 上記の件で 案を出したことにより決まりました。
プランはできるだけ お施主様の言うとおりに・・・ですね。どうして うまく以前の設計者が プラン出来なかったのか不思議なくらいです。シンプルが一番ですね。
住みやすく 子供たちが元気に成長しています。毎日が楽しい。
外構では 大きなウッドデッキがあります。敷地が広いので、このようなデッキが設置できます。
家の東側まで回り込んだウッドデッキ。LDKの前にはすべてウッドデッキです。
LDKをのぞみます。とても広く、キッチンはアイランドです。アイランド設置が希望でしたので、ひろいLDKとなってます。
1階和室とLDKの間仕切扉ですが、大工さんの計らいもあり、意匠が面白いです。
2階の吹抜からですが、1坪程度の吹抜です。意外と快適です。
2階への階段ですが 階段手前に勉強テーブルです。家事をするための奥様のテーブルですが、子供たちを勉強させるにももってこいですね。
2階の洋室ですが、木がふんだんです。実は2階にUBがありますが、旦那様のご要望で2階設置です。開放感のあるUBが欲しかったとの事。
2階の一部の部屋には専用のロフトがあります。お子様には楽しい秘密の部屋。
腰板も 色違いの使い方です。自然木でも 色塗らなくても このような使い方ができます。
ガルバのサイディングで、層二階。構造もできるだけ単純にしたいのが理想でした。北道路だったので、日光の取り方も課題でした。
日当たりもですが、子供夫婦が戻ってきたときに部屋も必要ということでした。
近親者だったので(;'∀')
前文にありましたが、日当たりの克服でしょうか。収納面も 小屋裏で解決です。2階床と1階床で変えました。2階はパインの素板、1階は通常製品ののフロアー。費用面はダウンに貢献してくれました。素板だと汚れるので、1階でのフロアーは妥当だったと思います。
新築にして何よりも暖かい ということと、数年たってから聞くと、冷え性や、花粉症まで 軽減したと聞いてます。家が古いと密閉性も悪く、家が新しいと、長生きもできるかもしれませんね。
2階には4部屋分にスペースがありますが、1部屋分 LDの真上が「すのこ床」となっていて、そこから光が透過する仕組みとなっています。
光が入るので、LDKは、曇りでもある程度は明るいです。1階はLDKと水回りの部屋割りです。
2階のLDの上、すのこ床共用スペースです。この部分の意匠にはこだわりました。真壁の和室仕様で、両側の部屋とも 部屋窓で風通しも 共有化もできます。
和室の障子仕様の部屋窓ですが、和紙による障子ではなく、プラスチックダンボールで作られてます。割れない上に耐久性も高いです。
2階の洋間です。2階の床はパインの素板です。フシがあるものを使用してますが、費用面ではダウンできて こだわらなければ問題ありません。
2階洋間収納です。このような収納を配置してます。
収納の奥行きは3尺で、布団も問題なく入ります。
2階の北側の洋間です。案外ですが 窓は小さくても不便がありません。
小屋裏です。小屋裏にコンセントや床もフローリングだと部屋にしてしまいそうです。もっとも 部屋としては使いませんでしたが。
集会所です。住宅じゃありませんが、断熱材の仕様や構造の考え方は 住宅と同じです。基本 構造の設計においては、3等級レベルで設計してます。広い集会室は、トラスにより作ってます。
悩んでいたことは、そもそも東日本大震災により地盤沈下で以前の集会所が傾いたことにあります。地盤改良し、以前の建物よりも強固にしてほしいという注文でした。
依頼前は 入札となりました。といっても 設計料見積でしたが、費用で決まりました。
構造においては、トラス部分以外は、悩むこともなく、平屋なので、105角での普通の構造材を使用でいました。設備面は、自治会側でキッチンを用意するとかありまして、それに合わせることや、後々のソーラーを載せること等で擦り合わせがありました。
希望通りの集会所ができたと聞いております。
集会所としての特徴を付けたく、いろいろな色が混じったサイディングを使用しました。費用面では少し高かったのですが、モルタルだとさらに費用増でしたので、設計側からすれば良かったと思います。
集会所の事務所です。ここは さほど洋室と変わりませんね。
集会所のトイレのドアですが、一目でわかるような色で区別しました。
キッチンです。料理教室や、お祭りの料理の仕込みなどに使用するので、本格的な店舗用のキッチン什器が入ってます。
集会所和室です。ご老人でも使用できることを意識した、堀こたつの和室です。
大きな集会室です。トラスによる大スパンです。ほぼ小体育館ですね。
集会で ○○人入れるようにと 注文があったので、それで計画されています。
集会室の収納です。折り畳みの椅子やテーブルが収納されてます。
"学生の街"左京区高野。北大路通り沿いに、かねてより計画しておりました「大垣書店&CAFE」がOPEN致しました。約100坪の書籍売り場と併設された喫茶スペースには約50席のカフェを楽しむことのできる本格的な「Book&Cafe」スタイルの書籍店。
明るくモダンデザインでまとめあげた書籍売り場とは対照的に、北欧照明や間接照明を効果的に使用しながら、天然木の持つぬくもりを肌で感じることのできるcafeスペースが構築されています。
若いお施主様でしたので、すっきりとした外装としました。外装は ガルバのサイディングです。3階ではなく、2階建ての小屋裏利用です。
30坪か35坪で悩みました。結局、南側に3尺広げましたが、広い方が良いという結論でした。無論、費用面にも影響があったので、当方としても、不都合なければ、費用は抑えた方がともアドバイスしてました。
土地から探すのを手伝った事でしょうか。土地の状態から 「こういうことが考えられる」とアドバイスしていましたので。
プランについては、多くのプランを出して この場合どうか?どういう結果か と説明してましたね。プランはカラーではありませんでしたが、手書きで 費用面・構造面について説明していきました。
たまたまでしたが、手賀沼花火大会がとてもよく見えて、この土地を選んで良かった。と聞いてます。また、プランについても 1階が広いリビングで2階は3部屋と広い小屋裏と使い勝手が良かったとも。廊下を少なくし、部屋として使えるスペースが多くなったことも喜んでもらえました。
2面道路の西側です。大開口で日当たり良好です。
1階LDKです。23畳ほどあります。部屋の真ん中に柱がありますが、構造上必要でした。
1階LDKのキッチン側から見た場合です。リビングイン階段です。階段2階踊り場は、すのこ床で光を透過します。
光が透過するすのこ床は、日々の時間の経過も感じられ、変化があります。
変化を感じる階段!
2階踊り場です。そのまま小屋裏に続いています。洗濯物が大変乾きます。
2階の洋間からバルコニーをみた景色です。ここから手賀沼の花火も見えるそうです。
6畳の広さのバルコニーです。
小屋裏に続く階段。実はこの家のもっとも意匠を意識した部分です。
小屋裏です。めいいっぱい取ったので、とても広いです。
murmur(マーマー)という英語は「木の葉のざわめき」や「小川のせせらぎ」のようなかすかな音を意味しています。開け放たれた大きな窓からは、高瀬川の流れと緑鮮やかな桜並木が眺められ、居心地のいいカフェとなっています。
高瀬川や桜並木が眺められるように大きな窓を作る。
新築建設予定地:東京都豊島区土地あり(親所有)親に家賃を払っています。希望:店舗併用三階建て 坂上、狭小(測量していないのでおよそですが30坪程度と思います)、防火地域(6月以降に法改訂?になるなら待つつもりです)予算:1~2000万円台 建築家の所在地について:同じ都道府県・近県の建築家を希望する
・建築予定地千葉県************・希望UA値やC値などに代表される断熱性、気密性、遮音性、耐震性などの性能に優れており、10m×5m程度のLDK吹き抜け大開口(柱や梁もなるべく飛ばす)を実現できる建築家・予算4000万以内 建築家の所在地について:同じ都道府県・近県の建築家を希望する
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実際に面談の上、4社よりプラン提案頂きました。大まかな概算提示あるもの3件、ないもの1件ですが、...
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