自分の家を自分で建てるセルフビルド・大江建築設計1級建築士事務所 大江清高


 
自分の家を自分で建てるとコストダウンすることができます。また、建設途中で自分の気に入るように変更することができます。
建築主がセルフビルドで建てた住宅・N邸について設計者の大江建築設計1級建築士事務所 大江清高さんにお話を伺いました。
 

お話を伺った建築家

  

ユーザー 大江建築設計1級建築士事務所 大江清高 の写真
北九州市若松区青葉台南1丁目2-12
093-742-5430

 

N邸の建築主とはどのように出会ったのでしょうか?

 
私の設計事務所は「北九州の木で家を建てる会」の会員ですが、「会」のホームページを見た施主が内部に柱のない空間を地元材で安価に造りたいという問い合わせをしてきたのが始まりです。
 

セルフビルドすることになった経緯を教えて下さい

 
当初から予算に限りがあり、施主は内装をDIYでやりたいという要望がありました。
 
ところが、地盤調査の結果、杭による地盤補強が必要ということになり、当初予算を大きく上回ることになりました。
そこで予算削減のため内装だけでなく躯体工事もセルフビルドすることになりました。
 

セルフビルドには2x4と在来工法のどちらが向いているのでしょうか?

 
元々2X4工法はアメリカの開拓者が自分で家を建てる目的で開発されたものですから、2X4はセルフビルドに向いています。
在来工法との最大の違いは「のみ」を使う「継ぎ手」や「仕口」加工がないことです。
したがって特殊な技能が必要ありません。
 

N邸の工法はランバー材(杉40X120)を釘着で重ねて柱や梁を造る工法になっているそうですが、もう少し詳しく教えて下さい。

 
簡単にいうと、4寸(3.5寸も可)柱を作る時、40X120のランバー材を3枚重ねれば120X120(4寸)の柱ができるというものです。
重ねるとき接着剤のかわりに釘を打って一体化します。
2X4と同じ工法です。
 
こうして造った柱を上下に重ねれば長方形断面の梁ができます。
ランバー材を重ねて造った柱や梁は1本ものの無垢材より3割程度強度がアップします。
 

 

セルフビルドで費用はどれくらい安くなるのでしょうか


 
単純には大工手間が削減できます。
それだけではなくプレカットもなくなり、資材の購入も自分で行いますのでトータル的には請負契約の半額以下になります。
 

セルフビルドのメリット・デメリットを教えて下さい

 
最大のメリットは経済的であるということです。
それ以外にも建設途中で自分の気に入るように変更自在という点です。
実際に形になって始めて分かることは多いものです。
  
デメリットは時間が掛かるという点です。
普段仕事を持っている人は休日を利用してセルフビルドするわけですから、請負契約の場合に比べて5から6倍の時間がかかります。
 
また、構造的(ランバー材工法)には余り差はできませんが仕上がり品質はやはりプロには及びません。
 

セルフビルドで注意する点があれば教えて下さい。

 
何事もそうですが最初はプロを見習うかまたは教えてもらうことです。
本で学ぶことと自分でやることは大違いです。
 
また素人が見落としやすい点として足場の必要性です。
特に2階建てを建てるときは高所作業ですし高さの高い足場が長期間必要になります。
レンタル費用などを考慮する必要があります。
 
また、最低限の工具は必要です。
カナ尺、は勿論のことインパクト、丸ノコ、ネイルガンなど中古でもよいので揃えましょう。
特殊工具はレンタルを考えましょう。
 

 

今後もセルフビルドしたいという方がいたら対応していただけるのでしょうか?

 
実は「北九州の木で家を建てる会」ではセルフビルドを行いたい方向けに新なた商品を開発中です。
建設指導だけでなく設計段階から設計の指導も行います。
 
下記サイトもごらんください。
http://kitaqwood.blog44.fc2.com/
 

セルフビルドで家を建てたいと思っている方になにかアドバイスがありましたら教えて下さい。

 
地域(防火地域など)によってはセルフビルドが難しいところもあります。
また特殊な手続きや申請が必要な場合もありますのでまずはご相談ください。
 

大江建築設計1級建築士事務所 大江清高さんのセルフビルド設計事例

画像 建物の名称 紹介文
DIYオープンガレージ

設計事務所を開設したばかりであったため施主にお願いして建設しました。価格を抑えるため設計者自身で建設しました。柱材は地元の製材所で購入しその他の米杉はネット購入です。接合金物類はすべて近所のホームセンターで購入しました。

N邸

セルフビルドのためランバー材(杉40X120)を釘着で重ねて柱や梁を造る工法を採用しました。この工法は軸組み工法ですがほぞやほぞ穴をのみで加工する必要がなくプレカットを必要としません。仕口や継ぎ手も在来のような加工が必要ありません。ただ桁と梁の仕口には接合金物を使用します。

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