収益性を考えたプランニングの焼肉店・クラフトワン一級建築士事務所 山本昌史さん


焼肉店はきちんと換気量を計算し、排気だけでなく給気をしっかり取ることが大事です。
 
焼肉店についてクラフトワン一級建築士事務所 山本昌史さんに伺いました。
 

お話を伺った建築家

 

 

貴社が焼肉店をてがけるようになったきっかけがあれば教えて下さい

以前より飲食店を手掛けることが多く、また焼肉店をよく手掛けている建築会社の図面のお手伝いをすることもしておりました。
そういった流れから焼肉店の仕事を依頼されることになりました。その時は3社によるコンペでしたが、私の案を気に入っていただき手掛けることとなりました。
その後、竣工したこの仕事をご覧になった方からまた依頼が来るようになり、焼肉店の仕事を手掛けることが増えてきています。
 

焼肉店の外観で注意している点を教えて下さい

ケースバイケースだと思いますが、どちらかというと他の業種の飲食店より派手な外観を求められることが多い気がします。
焼肉はうす四季亭では初期段階では木製ルーバーを全面に用い、どちらかというとシックで和風な外観を提案していたのですが、もう少し派手な感じにならないかとのご要望を受け、石調タイルも採用し、間接照明で照らす外壁は赤く塗装することにしました。
 
焼肉店は他の業種より客単価が高い業種です。
したがって、ファミリーをターゲットとした店にしろ、カップルやビジネス客をターゲットにした店にせよ、非日常感を感じられるデザインにすることが大事ではないでしょうか。
これは内観に関してもも言えることでしょう。

焼肉店の内装で注意している点を教えて下さい

他の業種より汚れや匂いが付きにくい素材を選ぶよう気をつけています。
それから、火気を使用しますので、法令上内装制限がかかる場合がありますので注意する必要があります。

焼肉店の換気・煙対策はどのようにしていますか?

焼肉店は煙が出ますので排気ばかりに目が行きますが、給気不足になって店内が負圧になっているお店を時々見かけます。
給気不足になると冬などはエントランスのドアを開けると冷たい風が店内に吹き込むことになります。
そのため、改装工事の際に風除室を付けて欲しいとの要望を出されるお施主様がいらっしゃるのですが、それはほとんど給気不足のためです。
 
客室面積を犠牲にして風除室を設けるのはもったいない話です。
きちんと換気量を計算し、排気だけでなく給気をしっかり取ることが大事です。
 

焼肉店の平面計画で注意している点を教えて下さい

ご来店されるお客様の人数にどう対応するかが一番の課題となるかとおもいます。
他の業種の飲食店でしたら、大人数のお客様が来店されたとしてもテーブルを動かして組み合わせることで対応できますが、焼肉店は無煙ロースターの配管があるためテーブルを動かすことができません。
したがって、出店する際に、この場所は2人組のお客様が多いのか、4人組あるいは6人組なのか、事前に把握しておく必要があります。
 
また、個室を求められる事が多いのもこの業種の特徴です。
完全な個室を用意することができなくても、可動間仕切りなどで軽く仕切って個室感があると喜ばれます。
このとき、可動間仕切りを開閉することで4人席と6人席を組み合わせると10名のグループまで対応できるなど、様々な人数のお客様に対応できるように工夫しておくことが大切です。
 
また、お店の規模にもよりますが、団体客の予約も受けられるように、座敷席とテーブル席の席数のバランスなども考慮する必要があるでしょう。

焼肉はうす四季亭の設計で工夫した点を教えて下さい

焼肉はうす四季亭では可動間仕切りを工夫しました。
3枚の建具が垂直方向に動いて、座席をつないだり仕切ったりできるようにしました。
 
普通に襖のような倹飩式の建具を作って取り外ししても良いのですが、取り外した襖を収納するスペースが必要になってしまいますし、営業時間中の急な対応ができません。
やや重量がありますが、この方式なら店員さんが一人で対応することができます。

焼肉店を建設会社ではなく貴社に依頼するメリットを教えて下さい

焼肉店に限った話ではありませんが、設計は設計事務所に依頼し、その図面を基に複数の建設会社から相見積もりを取ることで、トータルで建設にかかるコストを安くすることができるとおもいます。
 

焼肉店を建てたい方にアドバイスがありましたらお願いします

新築で考えられている方、あるいはビルインで考えられている方がいらっしゃると思いますが、焼肉店は飲食店の中でも設備の計画が重要になります。
特にビルインで考えられている方は、ビル側に焼肉店をやれるだけのインフラが整っているか確認する必要があります。
無煙ロースターのダクトを通すスペースがとれるかどうか、排気がとれるかどうか確認する必要があります。
 
焼肉店は重飲食ですので汚水負荷の高い店舗になります。
下水道が整備されてないエリアで新築を考えられている方は、浄化槽の設置に結構な費用がかかることも計算しておかねばなりません。
 
不動産をご契約の前に、早めに設計事務所に御相談することをお勧めいたします。
 

クラフトワン一級建築士事務所 山本昌史さんの焼肉店・設計事例

 

画像 建物の名称 紹介文
焼肉はうす四季亭

座席数を増やすために増築をし、垂直可動建具によってよって座敷席を仕切ったり繋げたりして、少人数のお客様から15名程度の団体客までに対応できるプランニングとしました。外観は縦ルーバーを用い、下からの間接照明で光の演出を行いました。

 

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