円形ガラスブロックが廃番に
投稿日時:
2014-09-26 11:54
昨年竣工した「高松のコートハウス」では、建て主様の要望で
玄関に正方形のガラスブロックを使いました。
二世帯住宅なので、各玄関にそれぞれ1個のガラスブロック
を配置しましたが、想像していた以上に光が差し込み、
アクセントとしても効果的でした。
今回は、一般的によく見かける正方形のガラスブロック
でしたが、「オプト」という円形タイプも以前はありました。
実は先日、ガラスブロックについて調べたいことがあって
ガラスブロックを扱っている「電気硝子建材」というメーカー
のウェブサイトにアクセスしてみたら、円形タイプが見当たら
ないので、電話で問い合わせをして聞いてみました。
すると、140φの円形ガラスブロック「オプト」は1年以上前
に廃番となっていました。
小さいサイズの80φタイプも在庫限りだと言われ、理由を
聞いてみると、需要が少なく生産コストも正方形のものより
高いということでした。
円形のガラスブロックは、私が独立してはじめてに設計した
住宅「いわきのコートハウス」で使用した建材で、とても思い
入れがありました。
この住宅がちょうど21世紀最初の年である2001年の完成
だったので、円形ガラスブロックを21個配列しました。
夜になるとガラスブロックから漏れる明かりが綺麗で、建て主
さんにも喜んでいただけました。
積み上げることで壁面全体をガラスブロックにすることが可能
な正方形タイプと異なり、円形タイプでは積み上げることが出来
ないことで、需要が少なく廃番となった大きな理由だったと思い
ます。
しかし、自分自身が気に入って採用した建材が廃番となるのは、
さびしい限りです。
せめて受注生産でもいいから残してもらいたかったですね。