●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
土地探しの段階からお手伝いさせて頂いた物件で最終的に周囲に畑の残るこの下保谷の住宅地で決定となりました。当初からデッキに連なる2階リビングやガルバリウムの外壁といったイメージが明確にあり、プランニングの方向性はあまりぶれずに進められました。1階は親子4人の寝室が並びますが男女2人のお子様がまだ小さいので当初は2室をつなげて使用し、将来的に開口部を塞いで親子の寝室を分離、子供室内も家具等によって2室に分けるといった考え方になりました。東側隣地が畑で西側に前面道路という敷地条件から、2階南東コーナーにダイニングの開口を開き、西側にデッキと連なるリビングを配置しました。ダイニングと対面のキッチン及びその背後のパントリー、リビングとつながる畳コーナーと上部のロフトといったものを北側に並べ、6寸勾配の北側斜線で切られる片面寄棟の切妻屋根で覆うことで懐の深い舟底のような屋根で包まれる2階リビングとなりました。また、余計なもので化粧するよりは素地のままの方が良いというお施主さんの考えから、内装は塗装可能な紙クロスや合板張り、根太や構造用合板現しの天井仕上げといった素のままの仕上げとしました。今回はあまり馴染みのないエリアでの工事となるため工事業者選定に苦慮しましたが大学時代の友人が勤める町田の鈴木工務店が引き受けてくれ丁寧な仕事をしてもらえました。減額検討の中で工務店側から提案された1階床下吹込みのエアコンで全館暖房を試みています。