児童デイサービスを設計する際に注意しているポイントを教えて下さい。
1.安全性
予想外の行動を起こすことも十分に考えられるので、鋭角部はもってのほかで、ちょっとした角も面取をして、ケガをしにくくなるよう配慮しています。
また不要な段差も極力つくらないように計画しています。
ガラスについての配慮も必要で、なるべく割られやすい低い位置に設けないようにし、もし低い位置に設ける場合も、割れにくい強化ガラスや破片になりにくい合わせガラスなどを使用するよう心懸けています。
アクリル、ポリカーボネードで代用する方法も有効です。
2.スタッフと児童のゾーン分け
サービスを行う児童エリアと事務エリアは明確にゾーン分けをします。
児童の動線と事務エリアが交わることの無いように設計しています。
反面、事務エリアから児童エリアが見渡せることも重要な要素です。
お互いが離れすぎないよう計画する必要があります。
3.死角をつくらない
限られた人数のスタッフで多くの児童を見守る必要があるので、児童エリアには死角をつくらない配慮が必要となります。
4.保護者の視点
バスによる送迎を行う施設もありますが、多くは保護者が児童の送り迎えを行っています。
保護者が送り迎えに来た際に、スタッフがすぐに気が付ける位置関係としています。
保護者とスタッフの信頼関係は非常に大切なことで、玄関付近で交わされる毎日のちょっとしたコミュニケーションが保護者の安心に繋がります。
この玄関付近から、児童エリアの学習の様子を見ることができる位置関係にも気を使っています。
活動の様子を実際に見ることができる、という点も保護者の安心に繋がるからです。
5.プライバシーの確保
入所の申込や相談、入所してからの保護者からの相談など、プライバシーに配慮すべき会話を行う場面もしばしば発生します。
全体的にはどこにでも目が届くオープンなつくりとしていますが、その中にきちんとした個室の相談室を設け、気兼ねなく話ができるスペースも確保しています。
