●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
問題点を解決するため、4つのコンセプトを設定しプランニングしました。
□4つのコンセプト
①中心をつくる
吹抜け階段を中心とした室配置で内部空間の一体感を高め、”一つ屋根の下に暮らす”ことを常に意識できる家としました。吹抜け階段を中心に回遊動線としガラス壁や格子戸を介して階段や回遊動線上の動きが互いに窺い知れるような計画としています。
②風をぬく、光を取り入れる
屋根の一部を解体し、光を取り込み風をぬくハイサイドライトを導入しました。北向きに設置されたハイサイドライトからは安定した天空光が降り注ぎ、電動開閉により上部に溜まった熱気を抜き建物全体の通風を促しています。ハイサイドライトのある階段に面したリビングの竪格子扉は夏-通風のため:開、冬-暖気止めのため:閉により温熱環境をコントロールします。
③外部空間をうまく使う
物置化した和室と縁側を整理し、リビングと庭が接することで内外のつながりを強めました。縁側の一部をリビングに取り込み、和室は庭に近接させました。
④レイアウトが変えられる
取外し可能な仕切戸や一つの照明に頼らない照明配置により室レイアウトや家具レイアウトが自由となりました。和室とリビングと仕切戸によって仕切り、みんなが集まるリビングとの関係を強めました。和室廻りは仕切戸によって仕切り、必要に応じて取外して一体的な利用が可能な計画としています。