ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

「バリアフリー住宅」と聞くと、多くの人が“機能的だけれど味気ない家”を思い浮かべます。

白い手すり、無機質な床材、病院のような空間――。

車椅子に対応する家は、美しさを犠牲にするものだと感じている方も少なくありません。

しかし、それは過去の常識です。

本来、車椅子対応の家と美しいデザインは両立できます。

むしろ、心地よく暮らすための機能を追求した結果として、美しい家が生まれることすらあります。

1. 「安全」と「美しさ」は対立しない
手すりやスロープを“目立たせない”ように隠すのではなく、空間デザインの一部として取り込む発想が重要です。

たとえば、天然木の手すりをインテリアのラインとして連続させる。
スロープをアプローチの一部にデザインして、庭と玄関を自然につなぐ。

こうした工夫によって、機能はそのままに、美しく調和した空間が生まれます。

「安全を守るための設備」が、空間のアクセントや意匠として息づく――それが、現代の車椅子対応住宅のあり方です。

2. デザイン性を高めるのは「余白の設計」
車椅子が快適に動ける空間には、自然と“余白”が生まれます。
この余白こそが、実はデザイン性を高める要素になります。

家具を詰め込みすぎず、光と風が通り抜けるスペースを確保する。
素材や色数を抑え、シンプルで上質な空間をつくる。

こうした設計は、車椅子利用者にとっての使いやすさだけでなく、誰にとっても心地よい住まいを実現します。

「機能美」こそ、最も普遍的なデザイン。
それは北欧デザインや日本建築にも共通する思想です。

3. “やさしさ”を形にするデザイン
車椅子を使う方にとって暮らしやすい家は、家族にもやさしい家です。

段差をなくすことで、子どもや高齢者も安心して歩ける。
動線を広くすることで、すれ違いや片付けもスムーズになる。

つまり、車椅子対応の設計は、家族全員にとっての快適設計でもあるのです。

美しさとは見た目の華やかさではなく、使う人すべてへの“思いやり”が形になったもの。
そこにこそ、ナイトウタカシ建築設計事務所が考えるデザインの本質があります。

4. 「暮らしの舞台」としての家
ナイトウタカシ建築設計事務所では、車椅子対応住宅を“特別な家”としてではなく、家族の暮らしの舞台として設計します。

手すりも、段差解消も、すべてはその家族が心地よく生きるための道具。
そこに無理のない素材選びや光のデザインが加わることで、機能と美が共鳴する空間が生まれます。

まとめ
「車椅子対応の家=デザインを諦める」という時代は終わりました。

今求められているのは、“誰かのため”ではなく、“みんなのため”のデザイン。

使いやすさと美しさを両立することは、技術の問題ではなく、思想の問題です。
美しいとは、やさしいということ。

その価値観をもとに、一人ひとりの暮らしを丁寧にデザインする――

それが、ナイトウタカシ建築設計事務所が目指す「車椅子と暮らす家」の形です。

石神井公園の茶室

●設計事例の所在地: 
東京都練馬区
●面積(坪): 
88㎡(27坪)
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

『 リノベーション と オーセンティシティ 』
 マンションの住戸の中に四畳半の茶室を設計した。施主は表千家で茶道に親しみ、自宅住み替えのタイミングで新たに取得した住戸を改修し、茶室を設えることにした。求められたのは、お茶会の開ける茶室で、「真・行・草」の設えで言うところの、「行」の設えでありつつ、比較的新しいマンションのインテリアとの調和である。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

お茶会も開けるお茶室をマンションのリビングに面して計画するため、リビングとお茶室がデザイン的に調和できるかが悩み所であった。
床の間の墨蹟窓には家紋をモチーフにしたデザインの障子を取り付けたい。
茶器等の道具がたくさんあることから、畳の床下を収納スペースとして活用したい。
茶室の裏側の部屋には着物を掛けられる長押が欲しい。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

「2人の建築家に提案してもらいましたが、スピード感があり、要望を良く検討した提案がいただけたため、依頼することにしました。奥様がお茶を習っており、お茶に関する知識があった点も良かったです。」

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

 元々リビングに面した部屋の壁と引戸を解体し、サッシやエアコンは活かしつつ、リビングに対して障子で開いたり閉じたりできる構成の茶室とした。既存の窓を活かすため、部屋の中にまた部屋がある入れ子状の構成とした。障子を閉めれば客室としても使える茶室であり、障子を取り外せばリビングと連続する小上がりの和室でもある。取り外した障子は行燈照明側の敷居と鴨居に収納しておく事もできる。
 四畳半の茶室には床の間を設え、墨蹟窓を設けた。墨蹟窓は納戸との間に開けられ、墨蹟窓の障子の意匠は施主友人からのプレゼントであり、施主夫婦の家紋をモチーフにデザインされた。窓枠は竹材の曲げ加工とした。床の間に床脇は設けず、建具受けを兼ねる床柱は杉の面皮柱とした。リビングとの意匠のバランスを考慮し、シンプルで線の少ないデザインとし、落とし掛けは省略し、床框のない踏込み床とした。
 茶室は床を上げ、納戸から使える床下収納として、茶器類を収納することができる。納戸側の壁には着物を掛けられるように長押を設えた。茶室の畳は熊本県産藁床の本畳とし、炉畳には電熱炉を設えた。炉の真上には天井下地を補強した上で釜蛭釘を差し込んだ。

依頼者の声: 

「設計段階から現場段階までよく打合せを行い、最終的には建具の意匠や釘の位置などを現場でイメージしながら決められたため、安心して任せられました。本畳はとても座り心地が良く、日常的に畳の上で過ごす時間が増えました。設計者から紹介してもらった施工会社の担当者もお茶に親しんでおり、現場ではお互いに色々と調べながら進める事ができて良かったです。仕上がりにとても満足しています。」

その他の画像: 

元々リビングに面した寝室だった部屋の壁と引戸を解体し、サッシやエアコンは活かしつつ、リビングに対して障子で開いたり閉じたりできる構成の茶室。

茶室内部。天井まである障子もデザインし、特注製作とした。

床の間の墨蹟窓。枠は竹の曲げ枠とし、障子のデザインはお施主様のお友達からのプレゼント。

お茶室裏の納戸スペース。お茶室の床下は茶器類の収納スペースとした。壁には長押を設置して着物を掛けられるようにした。

お茶室内観。床の間には間接照明。

夕景。

夜景。お茶室のコーナーには行灯照明をデザインし製作した。

障子を閉めた夜景。お茶室全体が行灯のように、ぼんやり光る。

BEFORE. お茶室設置前平面図。

AFTER. お茶室設置後平面図。

ギャラリーハウス

●設計事例の所在地: 
東京都台東区
●面積(坪): 
109㎡(33坪)
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

『ギャラリーのような家』
 都市の中にある築41年の鉄骨造メゾネット住戸のリノベーション。1~2Fは貸事務所、3~4Fが対象住戸であり、改修前は3Fを民泊施設として活用していたが、住まい手が変わり、新たに夫婦と子供2人の家族向けのプランへと改修した。3Fは壁を取り払い、鉄骨造の特徴を生かした開放的なリビングアクセス形式の住戸プランとした。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

従前、民泊で利用されていた物件を取得し、家族で住む間取りへ変更する必要がありました。
デザインはモノクロを中心とした空間で、リビングに畳のスペースが欲しいとの事でした。
子供が部屋に閉じこもり切りにならないようなプランにしたいとの事でした。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

依頼者より、「『House M』の施主の友人であり、『House M』を実際に見て、デザインと機能のクオリティの高さに感心して紹介してもらいました。現地に来ていただき、初回の提案をいただいた上でその提案と対応の良さに安心して依頼しました。」

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

改修前は民泊用と住戸用の2か所の入口があったが、玄関は1か所のみとし、3Fは壁を取り払い、開放的なリビングアクセス形式の住戸プランとした。家族や来客は必ず3Fの大部屋を通ることになり、お互いの顔が良く見える風通しの良い平面計画となっている。
3Fの大部屋はこの家を訪れる全ての人の目に付くパブリックな場所であるため、収納を充実させてモノを片付けられるとともに、家族の個性が見えるようにモノを飾ることができる、ギャラリーのような空間が良いのではないかと考え、白地をつくり、オブジェを置くように黒い什器を配置していくデザインとした。ギャラリー空間にはソファは置かず、黒い畳スペースを計画した。

依頼者の声: 

「元々の微妙なデザインから素敵な空間にガラッと変わり、とても居心地が良く、日々の生活がとても幸せです。子供たちも広いLDKと畳スペースを気に入っています。大きな窓に付けてもらった縦型ブラインドのデザインも気に入っています。寝室の階も廊下にちょっとした居場所があり、子供たちとコミュニケーションと取る場所になっています。洗濯機の上に付けてもらった幹太くんも大活躍しています。とても住み心地の良い家にしていただき、ありがとうございました。」

その他の画像: 

玄関の仕切りがない代わりにハイカウンターを置き、キッチンとの間の緩衝スペースとした。キッチンはコスト効果の高い既製品のシステムキッチン。それ以外の什器は特注製作。

リビングの畳スペースから全体を見る。床はタイル張り。

リビングの畳スペース。カラースキームに合わせて製作した黒い畳スペース。

ダイニングより玄関、キッチン方向を見る。

トイレ、収納ゾーンよりキッチンを見る。

玄関脇の手洗い。コスト効果の高い既製品を選定。

寝室階の廊下より洗面室方面を見る。

洗面室。洗面台とミラーキャビネットはコスト効果の高い既製品を選定。

BEFORE. 改修前の平面図。

AFTER. 改修後の平面図。

I-5061、建築確認申請の必要図面、申請代行まで……(愛知県)

ユーザー よしだ5061 の写真
投稿者: 
現住所‐都道府県: 
愛知県
現住所‐郡市区町村: 
 
依頼内容: 

愛知県で住宅木造2階建て(建築面積120平米)(長期優良化住宅)の簡単な平面図と立面図を元に
建築確認申請の必要図面、申請代行までお願いできる建築家を探しています。お願いできる方、よろしくお願い申し上げます。
 
建築家の所在地について:
建築家の所在地にはこだわらない





I-5060、共同住宅から旅館業を営める用途に変更(東京都)

ユーザー toshi5060 の写真
投稿者: 
現住所‐都道府県: 
東京都
現住所‐郡市区町村: 
 
依頼内容: 

1棟賃貸マンションを旅館業で運営したい
墨田区の1K20世帯のマンションで旅館業の運営の部屋数を増やすため、
共同住宅から旅館業を営める用途に変更を希望しています。
図面・検査済み証等揃ってます
宜しくお願い致します
 
建築家の所在地について:
同じ都道府県・近県の建築家を希望する





ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

「サウナをどこに設置すればいいですか?」
自宅サウナを検討される方から、よくいただく質問です。

多くの人が「お風呂の隣」「庭」「ベランダ」など、スペースの有無から考え始めます。
けれども実は、サウナは“方角”と“環境”の相性がとても大切。
なかでも、少し意外に聞こえるかもしれませんが、
私はよく「北側の設置もおすすめです」とお伝えしています。

なぜサウナに北側が向いているのか。
その理由を、いくつかの視点からご紹介します。

■1. 温度変化が穏やかで、安定しやすい
北側は直射日光が当たりにくく、外気温の変化も緩やかです。
サウナは温度と湿度のコントロールが命。
南面や西面のように日差しの影響を強く受ける場所だと、
日中は暑くなりすぎたり、夜は冷え込みすぎたりして、
設定温度の安定が難しくなることがあります。

北側であれば、外気の影響を受けにくく、
一年を通して比較的安定した環境が保てる。
これは、快適なサウナ体験を支える大きなポイントです。

■2. “日陰”が生み出す落ち着いた空気感
サウナに求めるのは、ただの温度ではなく“空気感”です。
北側の柔らかい光はまぶしさがなく、
木の質感や影の表情を美しく見せてくれます。

南側の明るいサウナも悪くありませんが、
リラックス目的であれば、少し暗めのほうが落ち着けるもの。
光が強すぎない北側は、まさに「静けさを感じるサウナ」には最適なのです。

■3. 水まわりとの相性がいい
住宅設計の基本として、北側には水まわり(浴室や洗面室)を配置するケースが多い。
そのため、サウナを北側に設けると給排水の導線が短く済み、
工事コストも抑えやすいという利点があります。

特に既存住宅のリフォームでサウナを導入する場合、
既存の浴室の隣に設置するのが最もスムーズ。
「北側=水まわりゾーン」と考えれば、
自然と動線にも無理がなく、使いやすいプランにまとまります。

■4. 北側でも“外気浴”は楽しめる
「北側だと景色が楽しめないのでは?」
そう思う方もいるかもしれません。
でも実は、北側の穏やかな光や、間接的な風の流れは、
外気浴には理想的な環境です。

直射日光のない日陰で風を感じる方が、
体温の変化が穏やかで“ととのいやすい”と感じる人も多い。
もし庭やテラスに面していなくても、
坪庭や小窓を設けるだけで、十分に心地よい外気浴が実現します。

■まとめ
サウナ=南向き、明るい空間――。
そう思われがちですが、実際には北側の静けさがサウナにはよく合います。

温度が安定し、光が柔らかく、施工もしやすい。
何より、落ち着いた時間を過ごすのにふさわしい場所です。

家づくりの中で「使われるサウナ」を目指すなら、
“場所の魅力”よりも、“体験の質”を中心に設計すること。
北側の一角に、ひっそりと息づくサウナ――。
それこそが、暮らしに深い余白をもたらす贅沢かもしれません。

がけ条例回避のための緩和規定活用術

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映画『ストロベリームーン 余命半年の恋』|を観てきた
みーくん@建築家紹介センター(63歳)です。

映画『ストロベリームーン 余命半年の恋』を観てきました。
あまりこういうありがちな恋愛映画は観ないのですが、
時間を潰す必要があったので観ました。

悲しい場面では後ろの方から泣いて鼻をすする音が聞こえてきました。
主人公も相手役の男の子もいい友達がいてよかったね……
と思いました。

10月ももうすぐ終わりですね。

スポーツの秋ですね。 
スポーツには最適の季節ですけど 
「張り切りすぎて疲れた・・・」 
とならないように気をつけてくださいね

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■建築家紹介センター通信 2025-10-27

【がけ条例回避のための緩和規定活用術】

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■がけ条例回避のための緩和規定活用術

・がけ条例とは?
  
がけ条例とは崖の付近に家を建てる際に、
崖が崩れた場合のことを想定して 
崖から一定の距離を離しなさいという主旨の条例です。 
条例なので地域によって
微妙に条文や細かい数字・緩和規定などが違います。
 
しかし、敷地が狭いので規定の距離を離すことができない……。
結果的に建物が建たない……という場合があります。
そんなときにはがけ条例に記載されている緩和規定を……続きはこちら↓

▼がけ条例回避のための緩和規定活用術
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▼I-5058、カーポートの確認申請代行(埼玉県在住・施工エリアは埼玉県・東京都・群馬県・神奈川県)
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▼I-5057、平屋を2階に増築したい(沖縄県)
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▼広島県
 勾配屋根の家
 H2DO一級建築士事務所 久保 和樹
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今回、紹介する設計事例は
広島県の「勾配屋根の家」です。

依頼者は建物をリノベーションする前は

「どのような大きさでどのような部屋がいるかよく分からない。
 大きさが分からないと物件も探すことができない。……」

と悩んでいました。

そこで

「いえづくりワークショップに参加して、
 間取りや模型をつくってみることで、具体的に必要な大きさ、
 部屋、空間の雰囲気を理解できました。
 その後、物件を探し始め、理想の物件を購入できたので……」

とH2DO一級建築士事務所 久保 和樹さんに依頼しました。

久保さんはマンションの最上階をリノベーションしました

「最上階の部屋のため、天井高を活かした設計を望まれました。
 小さくても仕事や寝ることができる、書斎も設置しました。
 子供部屋は将来的に常時いるものではないので、
 ノビルームという壁面に収納できる可動式の個室を設けました」

と言っています。

依頼者には

「いえづくりワークショップで自分たちにとって、
 必要な家の大きさが具体的にわかりました。
 それによって不動産探しが明確になりました」

と言っていただきました。

どのような大きさでどのような部屋がいるかよく分からない方は
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