●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
長く外科医院を続けていた診療所が、内科医院へとバトンタッチをするための診療所である。
患者との距離が近い診療スタイルも継続したい意向から、コンビニエンスストアのようで、プライバシーも確保できるクリニックにしたいとの要望であった。コンビニエンスストアのような四角いガラスの箱を用意し、その中に、外科医院と内科医院を詰め込んだ。そして各科のゾーニングを交差させて、共用できる部分を削ぎ取る形で配置することで、各科の特徴を生かしつつ、少人数の看護体制で運営できるダイアグラムを提案した。
ガラスの箱に十字の屋根がかかり、その屋根の下で診療行為が行われる。余ったスペースは緩やかにプライバシーを確保しつつ、光と風を室内に取り込むための庭となっている。