●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
富士山を望むのどかな市街地に立地します。内科クリニックの理学療法棟として計画されました。 「小さな街」:閉じた「室」の連続ではなく、使用していないときも使用している場所と気配を感じる構成を採りました。 「内外二重通気層」:構造体の室外側と室内側に建物全体を覆う通気層を採りました。これは構造体を良好に保つだけでなく、通気層内の空気を下記の「開口部(穴)」を開閉して循環させ、夏期、冬期、春秋の中間期、それぞれに応じた室内環境を調整可能にしています。
「開口部(穴)」:"換気"、"採光"、"排煙"、"避難"という法的なものだけでなく、"照明"、"音響"、"空調"、"通気"、"サーキュレーター"、"サイン"といった設備や、"ピクチュアウインドウ"、"手摺窓"、"飾り棚"、"植栽枡"といった空間演出として複合的に用意しました。
「色による空間調整」:ゆるやかにつながった各エリアを特徴付けるため、上記の「開口部(穴)」を用いて色を採りこんだ光をベースの白の面に点描しました。この光は季節や時間による太陽の入射角によって刻々と表情が変化します。クリニックのCIカラーは青、緑、ピンクです。点描する色はこれらと薄い色味の木のナチュラルカラーとしました。