お世話になります。第1種住居地域にコンテナを活用した店舗を建てることに関し相談です。 ■相談・依頼内容まず確認申請が必要であるかどうかが不明なため、調べていたらここにたどり着きました。地主さんからは建築物ではないから確認申請は必要ないと言われましたが、色々と調べると必要ではないかと感じております。40ft海上コンテナを5つほど組み合わせた店舗です。窓をつけたり、それぞれ行き来できるように開口したりなど加工する予定です。土地は300坪程度で建物以外は駐車場にする予定です。 元々予算がないというのもありますが、コンテナが好きなのと、再利用という観点でも活用したく、できるだけお安く確認申請を代行していただける方がいらっしゃればと考えております。 加工そのものは知人の大工さんにお願いしようと思っておりますが、そもそもコンテナを加工して置くということについて、行政手続きなど、何をしないといけないのかもあまり分かっていないところもあります。 大変失礼であるとは思いますが、ご教授いただけますと幸いです。 ■建設予定地:福岡県福津市(第1種住居地域)■土地・テナントの所有・賃貸状況:事業用定期借地■建物についての希望:コンテナ(40ft5台を予定)■ご予算:できるだけ安く出来る方を探しております 建築家の所在地について:建築家の所在地にはこだわらない
洗面台の脇にある、二つのハコ。
何かの家具だというのはわかりますよね。
こちらは。。
IKEAの家具なんですよね。
設計当初、建築サイドで製作の家具だったんですが、
減額案もかねて、IKEAの家具に変更したんです。
コストは、ビックリするほど安くはなりました。
だからといって、全ての人にそれをオススメできません。
理由は。。
製作するのが結構大変だからなんですよね。
こちらの家のご主人は、そういったことが得意ですし、
好きなんです。
なので、そういったケースに限るか、
家具の製作費用をIKEAに支払うのが得策です。
そうそう。
写真は、家具が製作途中です。
実は、ハコを製作いただいたのですが、設置スペースを
ギリギリで作りすぎて、ハコが収まらないかもということに。
お客様とわたしと現場監督で立ち会って、確認。
ギリギリすぎた棚板をカットすることになりました。
寸法上は大丈夫でも、IKEAの家具が、まっすぐに、正確な幅で
仕上がるとも限りませんので、しっかりクリアランスが必要でしたね。
IKEAの家具は、コスパがよく、デザインもいいのですが、
やはりメイドインジャパンに比べると、精度はあまりよくない。
その辺は、踏まえて、設置スペースにはゆとりを持たせましょう。
いい勉強になってしまいました(笑)
今動いている、いくつかの案件について
法的な扱いを確認するため、確認検査機関へ。
メールや電話でいいんじゃない?
そんなことないんですよ。
やはり、対面の方が、その解釈のニュアンスが
表情から読み取れますから。
別の解釈についても、文面にはできないけど、
口頭では伝えれることもあったりしますので。
昨日も、そういった意味では、
とてもいい情報を入手することができました。
相当前向きに考えていけそうです!
午後、こちらの現場へ。
ちょうど、基礎の上に土台を伏せてくれていました。
規則正しく、格子状に展開する光景が、
なんとも心地よかったです(笑)
この写真の中で、大事なポイントは。。
ブルーの素材についてです。
これ。
断熱材なんですよね。
こちらの家では、基礎の内側に断熱をする方針。
これで、床下が、屋内扱いになるので、
冬場も床下は、冷たくなりにくくなります。
この断熱材。
ちょっと見えにくいのですが、通常設置されるより
かなり安全を見た配置にしてあります。
もっと省略できるんですよ。
でも。断熱のことについて、いろいろ詳しく考えていくと、
ここまでやらないと、効果が減ってしまいます。
せっかくやるなら、徹底しておいた方がよいので。
断熱、気密については、快適さの実現に大きく影響するので、
しっかりしておきたいところです。
ただ。
断熱や気密についての知識や経験値って、
ほとんどの建築家や工務店に浸透していなかったりします。
その知識・経験量によって、惜しい状況になったりすることも。。
その辺は、しっかりと見極めて依頼先を決めることを
オススメします。
家に快適さって、あってほしいですから。
各地方自治体によって崖と助成金の制度がありますのでうまく活用できればと思います。
概ね対象となる崖地とは•崖地等で地盤面からの高さが2メートルを超える崖地、又は道路等に面する場合は1メートルを超える崖地
対象となる工事とは、•建築基準法又は宅地造成等規制法が定める基準に適合した、擁壁工事又は切土・盛土工事。•擁壁の築造に伴い原則として従前の崖と高さが変わらず、平坦地が広がらない工事。
補助の金額とは、市で定めた単価※により算出した金額、又は工事費の1/3のうちいずれか少ない額になります。限度額は400万円~500万円が自治体が多いようです。
「住宅設計のコツって何ですか?」と学生や若い設計者から聞かれることがありますが、正直コツなどありません。
駄洒落や冗談に聞こえるかもしれませんが、コツコツやるしか方法はありません。
ただし、私が住宅設計において常に心掛けていることが二つあります。
ひとつは、住宅を建てる敷地(土地)を十分読み込むことです。敷地は、二つとして同じ敷地は存在せず、ひとつひとつの敷地が唯一であることを認識することが重要です。 たとえ、宅地開発された分譲地で隣り合う土地が同じ広さの土地であっても、それぞれ位置が異なり、隣地の状況も違うのです。
では敷地を読み込むとは具体的にどういうことかと言うと、その敷地が持っている情報を細かく拾い上げて分析をするということです。 敷地内の高低差、道路幅員、方位、敷地境界はじめ電柱や電線、マンホールの位置、敷地の真ん中に立って東西南北の状況(隣地、隣家、眺望等)といった目視で確認出来る情報と目に見えない法規的な情報(建ぺい率、容積率、高さ制限、斜線制限等)を調査分析することが重要で、これらをしっかり把握することが敷地を読み込むということです。 敷地へも時間をずらして何度も足を運ぶことで得られる情報が異なり、設計の手がかりが増えることも多くなります。
もうひとつは、建て主さんへ住まいに対する希望や要望を伺うヒアリングで、細かい部分に至るまで詳細にご家族の皆さんから伺い、新しい住まいに求めているものを引き出すことです。したがって、住まいに関することだけではなく、普段の日常生活や休日の過ごし方、家族それぞれの趣味といった込み入ったところまでヒアリングで伺います。 かといって、建て主さんからの要望をそのまま丸ごと受け入れるようなことは決してせず、本当にこの家族の住まいに必要なことは何なのか、ヒアリングでメモした内容を十分咀嚼して読み解くことを心掛けて設計しています。
以上の二つが住宅設計を行ううえでの大切な柱というか幹であり、住宅設計のコツは設計に入る前の情報の分析と整理ではないでしょうか。
共働き家族の時短の家です。鳥が大きくつばさを広げたようなシンプルなプラン。はぼ平屋で子供部屋だけが2階にあります。
共働きのため、育児と家事の時間短縮が可能な家事動線を第一に希望されました。
クライアントの奥様が、岐阜県可児市で行った講演を聞き、その価値観に共感してオファーを頂きました。
敷地形状より南東にプローチを兼ねる前庭を作り、それを囲むようにそれぞれの部屋を直列に配置しました。そして第一の要望である育児や家事の時間短縮が可能な動線を実現しています。また、薪ストーブのある土間や畳の間、ソファなどを介在させ、効率だけではない心の安らぎが得られる空間となるように配慮しました。
「つばさの家に住んで、丸2年になりました。住んでからの感想などお伝えしたいと思っていましたが、私の中で、1,2年は住んでみないと感想をしっかりお伝えできないと思っていました。丁度2年たち、自分の中で色々感じていることなど、率直にお伝えしたくて、メールさせていただきました。とりとめもなく、書かせてもらいますね。
・リビング、キッチンは広いですが、なんとなく区切られているようで、なんとなくつながっているようでいい感じです。家族が同じ場にいますが、自分のしたいこともできます。 ・「3畳あれば、十分」とおっしゃていたことが実感しています。天井も高さがあり、落ち着くサイズで私の部屋は、お気に入りの場所です。よく寝れます。 ・家の向きですが、「南東の光は贅沢で一番いい」と言ってみえましたね。屋根など色々な計算もあるとは思いますが、住んでみて、本当に贅沢なんだなぁとありがたい限りなんです。夏は昼間涼しく、朝は、朝日が入る。そして、暗くない。…そして、風が気持ちよく抜ける家です。有難いです。・お風呂は、マットなシンプルな白壁ですが、正解でした!光沢や柄もいいかな、と思っていましたが、きっと飽きていただろうと今なら思います。 ・空間が、気持ちよく、美しさも感じます。家の中を眺めるときれいだな、としつらえを見て感じています。 ・子ども達がのびのびゆったりと過ごしています。…そして、風が気持ちよく抜ける家です。有難いです。住むにつれ、先生たちにお願いできてよかったと、縁に感謝です。大切に住んでいきたいと思います。子どもの友達が来て、「この家落ち着く。僕の家よりいい!」とうちより新しい家に住んでいる子が言ってくれました。とりとめもないメールでごめんなさい。お忙しいと存じますが、どうぞお体を大事にされ、素敵な家をこれからもどうぞたくさん作ってください!楽しみにしています。また、ブログチェックさせてもらいますね。 では、また、お会いできるのを楽しみにしています。」
無垢材で作った木製ドアと枕木のアプローチ。
玄関の大きな土間空間。日当たり良い奥のスペースは、奥様ご希望の屋内の物干し場。
南東の光にあふれる、タテに長いリビングダイニング。一番奥は多目的に使える畳の間。
リビングの薪ストーブコーナーはご主人のお気に入り。
天井と床が木で覆われた温かみのあるインテリア。オレンジのソファがアクセントになっている。
畳の上でゴロンとなれる畳の間は、家族の憩いのスペース。
学校のような下駄箱
時短廊下
通り抜けのできるファミリークロゼット
道路側からの外観
家にクライミングウォールを作ることで、家で体を動かして運動不足を解消することができます。 クライミングウォールについてもり建築デザイン工房 森 隆生さんに伺いました。
元々は施主様のご要望です。 楽しめる家をということで話を進めている中で、施主様から「最近、ボルダリングにハマっているんです」「クライミングウォールって作れるんですか?」という言葉がスタートでした。 今から6年ほど前でしたので、ブームに火がついた頃だったと思いますが、これは面白い!って思いました。
運動不足解消として「家で体を動かせる」ことではないでしょうか。 新型コロナ関連が終息しても、これからテレワーク等が増加するかと思いますし、家での楽しみ方にも変化があると思います。 時間に余裕ができて「家で趣味を楽しめる」といった、いわゆる「おうち時間を楽しめる家」にメリットを感じます。
まずは安全性の確保です。下地の状況は当然ですが、爪付きナットの緊結状況を1ヶ所づつ全てチェックしました。
構造用合板12mmを二重張りにしています。
ドリルで約100ヶ所の穴を空け、裏側から「爪付きナット」を下地の合板にくい込むまで打ち付けてもらいました。 大変な作業となりましたが、大工さんに根気よく施工してもらいました。 その穴に表面からホールドをボルトで止めたら完成です。ホールドは、いつでも位置を変えることができます。
ボルダリングホールド(108個)約6万円、ターザンロープ(シャックル付)約2万円、クラッシュパッド約4万円で、合計 約12万円。 これは施主支給としネットで購入していただきました。 建築工事としては、構造材の補強、下地合板、仕上げのOSB板、塗装、大工さんの手間代で、約15万円でした。
クライミングウォールから降りる時はどうするのか?を考えました。目標のホールドまで登ったら普通に降りてくることもいいんですが、+αの「楽しみ方」も考えました。 そのために、目標まで登った時に2Fホールにたどり着けるよう吹抜を設け、+αの「楽しみ方」として、アスレチック感覚になりますが、2F天井から吊るしたターザンロープで1Fまでスルスルっと降りてきます。 2F天井に露出した化粧梁を設けたのもそのためです。
規格住宅ではありませんし、工法や仕様に制約がありません。 「一生を楽しむ家をつくろう!」を合言葉に、今回のクライミングウォールのような「楽しめる完全オーダー住宅」を設計をしています。施主様の「楽しみ」を私に伝えていただければ形にできる。それがメリットです。
安全性の確保が重要ですから、しっかりと現場を見てもらえる方に依頼すること。そして今回、「まちかどの家」では垂直壁としましたが、上級者の方は角度をつけた壁にすることでボルダリングが一層楽しめるのではないでしょうか。
これからの家創りは、「住むだけの家」ではなく、「楽しめる家」に変化してくると思います。おうち時間を楽しめる、家族の笑顔があふれる家創りを、これからもしていきたいと思います。 無料建築相談を随時おこなっておりますので、お気軽にお問合せいただき「楽しみ」を私に伝えていただければと思います。
まちかどに建つ狭小住宅。
施主様からは、自然素材・デッキバルコニー・土間・楽しめる吹抜!というご要望。
床は無垢のフローリング&杉板の古材。 壁面には木毛板と出来る限りの自然素材を採用し、室内をポップで楽しい空間に仕上げた。
地震 水災害や 最近の大型台風に強い家の建築を考えています。 コンクリート住宅で 構造設計。 設備設計。省エネ住宅等に詳しいセカンドオピニオンをお引き受け下さる専門家は おいでになられますか? 建築家の所在地について:同じ都道府県・近県の建築家を希望する
車のショールームですね。
道路に面して、ガラス張りで、天井は吹き抜け。
売り出し中の新車が、いくつか並んでいる。
車が中心で、そのまわりを
オフィス向けの打ち合わせテーブル+チェアがあり
ちょっとした商談スペースになってる。
ほんと。
よくある光景ですよね。
よく考えてみると。
吹き抜けであることってあまり意味がないかもしれません。
もちろん。
天井低すぎても圧迫感はありますが。。。
車の展示がメインで、商談やコミュニケーションは
付属といった考え方なので、滞在するスペースは疎かです。
道路に面してガラス張りで、車をたっぷり見せたい。
でも、昼間は、外の光がガラスに反射して、
せっかくの車たちは見えにくくなっている。
なんで。こんな話を書いたのかって?
実は。
知り合いで、とてもお世話になっている経営者の方から、
車のショールームの改装について、ご相談をされて、
昨日、現地で、雑談をしてきたんです。
何か新しく刷新したい。
せっかくだから、思い切って刷新したい。
見た目だけじゃなくて、使い勝手なんかも
しっかり考えたい。
そんなことだったんです。
基本的に家づくり専門の建築家なんですが、
お世話になった方からのご相談なので、
珍しく引き受けさせていただくことにしました。
話は戻るんですが。
よく見かけるショールームって、
ビルディングスタイルそのままで、正直味気ない空間。
ご相談いただいた会社は、地域密着で、
とても温かみのある会社なんですよね。
何を思ったか??
殺風景で、味気なくて、車主体の展示場を、
アットホームで温かみのある家のような空間へ
変化させてみたらどうかって思ったんです。
それであれば、家専門である私の関わる意味合いも強いし
その辺では見かけない、地域の方のたまり場になるのでは。
そんな風に考えたんです。
なんだかワクワクしてきたんですよね。
このプロジェクト。
期間と予算とのバランスで、どこまでになるのかはわかりませんが
ここにしかない、ユニークな居場所になるよう、
しっかりと関わらせていただこうと思います!
楽しみが一つ増えました。
古民家は、昔から美しい日本の里山の風景に溶け込んできました。 しかし、人口の都市への集中に伴って、毎年沢山の古民家が空き家となり、放置されれば、朽ち果てていきます。 私は一人の建築家として、この古民家を一棟でも多く遺していきたいという想いから、7年前に京都・丹波地方にあった一軒の古民家を買い取り、再生して活用しています。 古民家が空き家となる大きな理由は、後継者が都会へ出てしまうことですが、他にも現代の住宅としては住みにくいということがあります。 「暗い」「寒い」「使いにくい」が、古民家が住みにくい3要素だと、私は考えています。そして、その3要素を改善していくことを、古民家再生の設計上の課題としています。
改修前の外観です。 明確な建築時期はわかりませんが、近所の方の話から考えると、おそらく大正の初期に建てられた、このあたりのごく一般的な兼業農家の住宅だったと思われます。 屋根はもともと茅葺で、葺き替えが困難になったおそらく数十年前に、鉄板の菱葺きを被せた状態になっています。
古民家は軒が深いので、室内が暗いため、家の中央にある6畳間の天井を撤去して、屋根に穴を開けて窓を設けました。 鉄板を切り取ってめくると、茅葺き屋根が出現します。茅の厚みは30㎝くらいあって、切り取った茅で庭が一杯になりました。
外壁と床下、小屋裏には断熱材を入れて、窓はペアガラスの建具に入れ替えました。 構造的に必要な耐力壁などの補強を行ったほかは、室内の意匠はなるべく元のまま残しています。
もともと囲炉裏の煙出しと柴置きに使われていた小屋裏は、来客用の寝室として使用しています。 蒸し暑い夏場でも、屋根の窓を開けると、家中の空気が一気に抜けます。分厚い茅の屋根は断熱効果が大きく、部屋の中はひんやり涼しく快適に過ごせます。
古民家は、失ってしまえば二度と取り戻せない、小さな日本遺産です。 この灯りをいつまでも灯し続けて、里山の命を継承していきたいと思います。 詳しくはWebサイトもご覧下さい。https://aoitoshiki.com/works/old_fork_house/
現在、京都と福井で、2棟の古民家再生が進行中です。
建売のチラシなどで、玄関とLDKの間を扉で区切る平面図を見ることがあります。温度の影響を受けやすい玄関や廊下を、リビングや個室から切り離す工夫ですが、視線が分断され、広さや開放感は感じにくいかも。せっかくの敷地を小さく使うのはもったいない気がしますが、背景には従来の日本の家屋の断熱性能の低さがありそうです。玄関や廊下が寒いから区切る、区切るから狭い・・・。
断熱性能を高めれば、空間を細かく区切らずとも、暖かく、広々した、自由度の高いプランが可能です。住宅全体の断熱性能を高めることで、広い空間や吹抜けも可能な、オープンな間取りを楽しむことができます。
住宅の断熱の要諦は、1 断熱 外壁、屋根天井、床の隙間を極力減らし、隙間からの空気の侵入を防ぐ2 気密 開口部(窓や扉)の断熱性能を高める3 換気 室内温度を保持できる換気扇を採用するこの3点を同時に進めることで、断熱性能の向上は図れます。
外壁の断熱から検討しましょう。冬は外壁からの侵入が、家に入る冷気の30%を占めます。外気の影響を最小限にする工夫が壁の厚みで、その典型は旧家の蔵でしょう。蔵の壁は竹と縄を編んだところに土を塗って絡ませて、それを何重にも重ねて、厚みは数十センチに及びます。 土は天然の断熱層、地中のように厚い土の層で守られる蔵は、一年を通して温度が安定すると言われます。残念ながら昔ながらの湿式の壁は時間もコストもかかるので、住宅建築の現場では採用されませんが、断熱性能の高い壁を作る目的で様々な技術が開発されています。
一般的な建売住宅では、グラスウールやロックウールの断熱材を柱の間に挟み込んで、断熱層を作ります。 しかし固形の断熱材には、取り付けの過程で隙間やズレが生じやすい問題がありました。 断熱材の隙間ができると、冬の冷気が壁の中に入り込み、断熱効果が薄れるだけでなく、壁の中で結露が生じてカビや腐食の原因にもなります。そこで近年、注文住宅の現場では、発泡性の断熱材を吹き付ける方法が広く採用されるようになりました。筋交いや配線の隙間で固形の断熱材が施工しにくく、外気の抜け道になりやすかった部分も、溶液を吹き付けて発泡する断熱材で隙間なくカバーできるようになりました。
さらに断熱効果を高める方法として、室内断熱にプラスする形で、外部に断熱材を外張りする方法も増えてきました。イメージとしては、室内の断熱を施した建物に、固形の断熱材を外から貼り付けて魔法瓶のように建物を包み込む断熱です。二重の防御という意味で、弊社では「ダブルバリア」と呼んでこの方法を推奨しています。
断熱といえば水平方向に広がる壁を考えますが、上と下、垂直方向の断熱も外せないポイントです。「おばあちゃんの家に行くと足元がスースーする・・・」なんて、感じたことはありませんか。あるいは築年数が経ったマンションの最上階、真夏の暑さに閉口した経験は?長く断熱に関心が薄かった日本の住宅事情ですが、特に垂直方向の断熱は重要視されてこなかったので、屋根(天井)と床(基礎)に断熱材が入っていない建物が今だに多いのが実情です。注文住宅では、暑さ寒さをコントロールして、一年を通して快適な室内環境を作ることができます。適切な断熱で、「家が一番気持ちいい!」と思える空間を実現したいですね。
このコラムは、注文住宅を計画する方の参考になることを目的に、弊社の経験に基づいて書き下ろします。トピックス、技術、経験の内容は、主観に基づくことをご了承ください。
家作りに役立つ情報をお送りします。ぜひご登録ください。
建築士さんの知り合いがいないなか、1件1件探して連絡するよりも格段に効率よくいろんな建築士さんのお話を伺うことができ、大変たすかりました!...
・お仕事を依頼した建築家: H2DO一級建築士事務所 久保 和樹 様 ・建築家相談依頼サービスに投稿する前にどんなことで悩んでいましたか...
契約した建築家名・事務所名を教えて下さい 小島真知さん ...