住宅|建築家の設計事例

親の所有する畑を宅地に転用して住宅を新築するため、敷地の選定からの御相談頂きました。

窯業の街、岐阜県多治見市。小さな工場のある小さな町の一角。ご夫婦2人だけの終の棲家。

よく話し合い設計を進め、
新建材は極力使わず手仕事で造る。
施工まで関わり、一緒に家造りを楽しむ。

戦前長屋の建て替えです。両隣は既に3階建になっていました。敷地の間口が2間で建物は3mでの計画となりました。当初、お好みの木造で検討しましたが、1階に駐車スペースが必要なこと、採光が正面の東からしか望めないこと等から、鉄骨造で間口を有効に開放できるようにしました。

◇既存建物の事前調査を十分行い、工事着手後の変更や予算追加が生じないよう工夫しました。
◇上下、左右の隣接住戸への配慮や、騒音クレームが生じないよう事前、事後に充分手配したこと

公園を見渡す眺望を楽しむための家です。高齢となる親世帯にも使いやすい2階リビングに工夫をしました。
また、冬の寒さ対策のためにはウレタン吹付断熱のほか、基礎断熱を施し、導入コストのかかる床暖房をあえて「使わない」という選択をしました。

はなれ(普段は趣味室)と母屋の間を「garden gallery」と名付けて近隣に開放しています。先日の陶器市の際は沢山の観光客の方々に美味しい珈琲を振る舞っていらっしゃいました。「近い将来地元の若手陶芸家や芸術家のための開かれたギャラリーのような場所になれば。。。」とは依頼者の弁。

外壁は、一部吹付仕上ですが、全面タイル張りで重厚感のある外観となっています。内部は、木の羽目板を使ったり、コンクリート化粧仕上げとしたりと、空間にアクセント持たせています。

長く狭いアプローチの奥にある、閉鎖的な旗竿型の敷地に建つ木造2階建の住宅の周囲には、南側の僅な余白を残し、隣接建物がぴったりと囲んでいた。既存建物は、内部も小さく間仕切られ、昼間でも真っ暗に近い。また、幾度かにわたる改修や増築の跡も多く見られた。

施工会社の選定から携わり、設計の意図を自ら説明することで工事業者の理解を得ました。工事金額の妥当性を追求し、ご依頼主様の納得のいくご予算で工事契約を行うことができました。

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