猫と暮らす中庭のある家・天工舎一級建築士事務所 安井俊夫さん


猫は室内で飼うことが理想ですが、中庭部分を設けることで猫も屋外に出ることができます。
 
猫と暮らす家について天工舎一級建築士事務所 安井俊夫さんに伺いました。
 

お話を伺った建築家

  

ユーザー 天工舎一級建築士事務所 安井俊夫 の写真
神奈川県小田原市荻窪314正和ビルみなみ302
0465-35-1464

 

貴社が猫と暮らす家をてがけるようになったきっかけを教えて下さい

 
家のご要望を伺っているときに、クライアントから「猫」のキーワードーが出たことが始まりでした。
それまでにもペットとして猫を飼われているクライアントはいらっしゃいましたが、「南足柄の家」のクライアントからは、明確な「猫への配慮」を、ご希望をいただきました。
それも少しだけ難しいご要望だったので、悩みながらも楽しく対応させていただきました。

猫と暮らす家の価格はどれくらいでしょうか?

 
ハッキリと金額差を調べたことは無いので、明確にどれぐらいのUPになるかを判断することは難しいです。
ただ扉に設けるくぐり戸(猫が通る小窓のような出入口)の設置や、トイレスペースの確保、換気、汚れ防止の内装材や水回りの確保などまで含めたら、建物工事費の2%ぐらいから4%ぐらいになるかもしれませんね。
「南足柄の家」は、中庭を設けた家だったのですが、その中庭で猫が遊ぶことは構わなかったのですが、そこから外へ出て行けないようにというご希望だったため、外部にも少しだけ配慮をしています。
  

猫と暮らす家の間取りで注意している点を教えて下さい

 
猫とのヒアリングが出来ないので、あくまでも想像でしかないのですが、日当たりの良い落ち着ける場所や、グルグルと走り回ることのできる回遊性。
それからジャンプして上ったり下りたりできる場所があると、喜んで貰えるのかもしれないと考えています。
 
「南足柄の家」では、梁の上を歩いて貰えたら良いなぁと考えてみました。
 
まぁ、足を滑らせる可能性もゼロではありませんし、猫だってやがては足腰も衰えますから、狭くて高い場所には、滑り難い素材を利用することを考えておく必要もあると思います。
 

 

猫と暮らす家のインテリアで注意している点を教えて下さい

 
彼らは面白そうな物を見付けると、それが高価な花瓶でも、値の張る電気スタンドでもお構いなしに手を出しますよね。
ですから建築工事においては、そういった什器備品の類を設置しないようにしています。
 
またどうしても必要な機器類に関しては、壁の中に埋め込むようにして出っ張りを無くせば、彼らの遊び道具にはならないのかもしれません。
 
でもそれほど気にしたことは、過去にはありませんでした。
きっとどの家の猫たちも、お行儀が良かったのだと思います。
 

猫と暮らす家ではどのような壁紙を採用していますか?

 
壁紙を採用するときには、消臭効果のある壁紙や防キズ、撥水効果のあるものを選んでいます。
また将来の補修などを考えれば、特徴のある個性的な壁紙ではなく、将来も廃番になることなく、きっと残っていそうな壁紙を選ぶと良いかもしれませんね。
 

平屋の猫と暮らす家も設計していただけますか?

 
ご要望をいただければ、喜んで考えます。
 

猫と暮らす家の玄関で注意している点を教えて下さい

 
意図的ではありませんが、過去に設計させていただいた家は、どれも玄関扉を開けてしまえば、すぐに外に飛び出せるような格好にはなっていませんでした。
例えば室内側に玄関ホールの扉があり、そこで猫をブロックしたえうで玄関扉を開けることが出来るよう、あるいは玄関扉の外側に、猫が出ることのできない別の扉を設けたりしています。
 
飼い主さんが意図的に外に出してあげる場合は良いのですが、ちょっとした隙をついて外に逃げ出してしまえるような恰好は避けたいと考えています。
扉の形状やデザインに関しては、クライアントの好みもあるので、それ以外で配慮しておきたいですね。
 

 

猫と暮らす家のリフォームも引き受けていただけますか?

 
勿論です。
 

南足柄の家で工夫した点を教えて下さい

  
すでにお話してしまったこともありますが、この家の猫は「家の中だけで飼いたい猫」だったので、家の外には出られないことが前提条件でした。
 
と言っても、完全に家の中に閉じ込めてしまうことは可哀想だったので、建物の平面をコの字型とし、中庭部分を設けることで屋外を確保し、同時にコの字の開いている場所から外へ出て行かないように、閉じてしまう工夫を施しました。
猫だけが見上げることのできる空を、用意したことになりますね。
 
その後、クライアントから、「猫が脱走した」というご報告はいただいていないので、たぶん上手くいったのだと思います。
  

 

ハウスメーカーや工務店ではなく、貴社に猫と暮らす家を依頼するメリットを教えて下さい

 
「猫と暮らす家」だけの話ではなく、設計事務所とハウスメーカーさんとでは、造ろうとしている建物が違っているような気がします。
 
例えば猫のためにペットショップを回ってみたり、猫カフェにも行ったりしましたが、そんなことをしなくても「猫のいる家」ならば机上でも想像できると思うのですが、「猫と暮らす家」となると、想像だけでは足りないことを、実際に見て触れて補う必要があるのかもしれません。
 
でもそれって無駄な時間なのかもしれませんが、でもそんな無駄な時間が、クライアントの、あるいは猫の満足度に繋がっていくのかもしれないと、けっこう真面目に考えています。
 

天工舎一級建築士事務所 安井俊夫さんの猫と暮らす家・設計事例

  

画像 建物の名称 紹介文
南足柄の家

若い御夫婦の家なので、和風モダンのテイストを演出しながらも、粋な感覚を残したいと考えました。配色も基調は、白と黒の二色だけ。アクセントカラーも極力抑え、人が住むことで加わる色を想像しながら考えています。

 

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