●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
敷地は三角形で南向け斜面地。ただし斜面をあがってしまえば、北向きではあるけれど馬見古墳群のなかでも最古の佐味田宝塚古墳(4世紀後半)と隣接する公園や池が、樹木のむこうにひろがっている。市街地調整区域でもあるこの隣地は将来にわたって建物がたてられる可能性の少ない風景である。われわれにとっては料理のしがいのあり、モチベーションのあがる敷地形態である。なにしろ土地代を削って、建築に費用をかかかるかもしれないが、設計の工夫でなんとかしてくれという内容である。さらに古墳側への眺望とブラインドレスな空間づくりの可能性も容易に予見できる土地だった。