●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
ここでは、関わる全ての人が地域資源の価値を再考するために「資源の再配置化」をコンセプトにしており、建築家は、段階的に地元の小中学生や大人と意見交換を繰り返しながら、施工業者と一緒になって住民にも実行できる建設プロセスを構築しています。ここで出た廃材の利用方法や施設の将来像や新しい活用方法の提案→実行に関わることができる「地域接続型」の再築計画が実践されています。この施設は、産直販売や情報展示など様々な用途で活用できるような「まちの玄関」と、地元農家で育った野菜や果実をその場で調理できる「まちのレストラン」となる調理エリアからなり、2階の床をほとんど撤去することで2階窓からの暖かな自然光を取り込み、さらに既存躯体の中に挿入した厨房ボックスは、新しさと古さを融合させるためあえて新しい無垢材で包むことで、利用していただく全ての世代の人に懐かしく、居心地の良い空気が緩やかに循環する開放的な地域交流空間を創出しています。今後、第3期として2階の一部を民泊に改修し新しいステージへ進む予定です。