診療所は医師や看護師にとって使いやすい機能性を持たせることや患者の快適性を考えた建築であることは当然として、その医師の診療方針などの特徴に合わせた空間づくりが大切です。 診療所についてアルキテク設計室 鈴木晋さんに伺いました。
以前勤めていた事務所で病院の設計担当となった時に設計経験や医療福祉建築の知識を身につけました。独立した時に知人が医療施設の経験者を探しており、診療所の設計監理を依頼されました。 現在も医療施設や設備の展示会や講習会にできるだけ参加して、医療建築に関する知識や情報を更新するようにしています。
この区別は医療法が基本になっています。医療法において、「病院」とは、二十人以上の患者を入院させるための施設を有するものをいい、「診療所」とは、患者を入院させるための施設を有しないもの又は十九人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいいます。 建築基準法の用途一覧もこれに準じており、それぞれ建設できる地域が定められています。なお、入院施設がない「診療所」は特殊建築物から除外されているので、設計の基準に大きな違いがでてきます。
医療法に施設基準があり、病室の面積や構造・階段や廊下の幅などの基準が定められています。これらは、特に入院患者の数や有無によって、適用の基準が変わってきます。 また、公共性の高い建築となるので、福祉の条例などにより出入口や廊下の幅・スロープや手摺の設置等のが求められる事があります。条件によりこの福祉の基準が不要な場合でも、アルキテク設計室ではそれぞれのプロジェクトの特徴を考えてバリアフリーに務めた設計をしています。
医師や看護師にとって使いやすい機能性を持たせることや患者の快適性を考えた建築であることは当然として、その医師の診療方針などの特徴に合わせた空間づくりを心掛けています。病院など多数の医師や看護師がいる場合は、医療建築のセオリー通りの計画にすることが必要ですが、規模の小さい診療所では更に医師達にフィットした診療空間が創れることが利点だと考えています。 また、規模が小さくても公共的な役割をもつ建築となるので、周辺環境の事をよく考えてその診療所が建つ街の環境の向上に努めています。街の雰囲気が良くなることは、診療環境が良くなることにつながります。 そして、医療機器などの専門家とも連携しながらプロジェクトを進め、スケジュールやコストを調整しながら医院の開業がスムーズに進むようなマネジメントをすることも大切にしています。
清風会平野医院様は千葉県柏市の南柏地域で60年間地域に根差したかかりつけ医であり、その建て替え計画を依頼されました。 建築全体のイメージとしては病院らしくない建築を依頼されました。それは、清潔感はあるが冷たい雰囲気の空間や全面ガラス張りで親しみを感じにくいものではなく、この地域に根差した雰囲気の建築にしたいとの要望でした。 また、温熱環境も含めて患者の居心地を大切にしてほしいとも強く要望されました。
建物の形を周辺の住宅のスケールに合わせた形状としながら、地元千葉県産のサンブスギを外壁材として採用しており、地域の材料を使いながら周辺環境を捉えた建築としました。杉板や松などの木材は内部空間でも積極的に採用して、医院に必要な清潔さと患者の居心地の良さが共存した診療空間をつくりました。 また西向きの敷地形状の為、付加断熱を採用し夏冬ともに快適な温熱環境となっていることは患者の皆さんにも好評いただいています。
以前この建築家紹介センターで実現したプロジェクトで土地探しからお手伝いして実現したものもあります。購入予定や気になっている敷地がありましたら、その調査や建てられる建築のボリューム検討などの相談に対応しています。 但しアルキテク設計室は不動産業などは行っていませんので、より本格的なご相談の場合は仕事で連携している不動産の方と協力して対応しています。
医師が目指す診療環境の目標に対し、さまざまな分野の専門家がその実現に向けて力を発揮できるプロジェクトチームを作る事が大事だと思います。アルキテク設計室は設計の専門家として医療に必要な空間の知識を生かした設計をし、工事の段階では医師とつくりあげた診療所の完成に向けて施工上のリスク軽減などをマネジメントしながら監理をして行きます。 私達の専門外の部分に対しては今までの医療建築の経験を生かしそれぞれの専門かと連携をとりながら、プロジェクトが速やかに進んで行くように手当をします。この様な医療建築プロジェクトでの基礎的な力をふまえながら、医師のイメージする診療所をより魅力的で地域の皆さんにも親しんでもらえる建築となるようにしていきます。
クリニックとしての使い勝手や事業コストの他、この地域及び先生にふさわしい医療建築のかたちは何度も打ち合わせをしました。周りの山々のように重なりあう片流れの屋根や地元産の唐松の外観が、かかりつけ医としての想いを建築であらわしています。
物の形を周辺の住宅のスケールに合わせた形状としながら、地元千葉県産のサンブスギを外壁材として採用しており、地域の材料を使いながら周辺環境を捉えた建築としました。杉板や松などの木材は内部空間でも積極的に採用して、医院に必要な清潔さと患者の居心地の良さが共存した診療空間をつくりました。
サイコロを転がした様な家から『Dice」
プライバシーの配慮と豊かな暮らし方を考えた結果サイコロを転がした様な変形の家になった。
薬局の内装
蓮の花や局面を使った壁面にする事で、異空間を演出。
商業ビルを住宅にリノベーション
住宅部分と事務所部分を併設。ルーバーやR壁などを用いて変化のある空間に仕上げた。
透析クリニックと賃貸テナントビル
1階にテナントを2件、2階、3階を透析クリニックに。外観はガラス張りにし、夜間はライトアップすることで浮かび上がる様なデザインにした。
かまくらをイメージした木造戸建て住宅
雪深いこの地域にとけ込む様な外観を持つデザインをイメージ
医療施設「メディカルモール たまプラーザ」と賃貸住戸部、オーナー邸からなる複合ビル
建築や空間自体も一つの治療行為になれるデザインに取り組んだ。
賃貸住戸
オーナー住戸兼 賃貸住宅、RC造3階建て。
集合住宅は1LDKを主体とし、オーナー邸はオーナー様の趣味のアンティークの家具が生える様な空間に設えてあります。
オーナー住戸 LD
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