●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
下町のおおらかに流れる川の隣の立地です。敷地に平行して緑化護岸、車道、植栽帯、歩道、中川が高さを変えながらストライプ状に並んでいます。これらと内部の様々な居場所からの視点を効果的に結びつけるために、水平軒下空間や水平パノラマ開口を設けました。(軒下アプローチから緑化護岸、寝室から空、子供リビングから植栽帯、リビングから植栽帯と空、ダイニングから中川、屋上から空と4ケ所の花火大会、スカイツリー等々) この水平パノラマラインをなぞりめくり上がったような庇は防汚機能だけでなく通気口も兼ねており各層でベンチレーサーになっています。上記性能に加え省エネ等級4も満たした高性能の外郭を形成しています。
内部は階や床面積未算入のスペースを取り込み、厚さ60㎜の板がいろんな居場所をつくりつつ、テーブルや腰掛、ステージや飾り棚、滑り台やシアター客席、勉強机や収納、ソファと様々な用途を含みながら、ほの暗い脚元の空間から遮るものが何もない明るい屋上へと途切れることなく連続しています。