高齢者住宅は先々のことにも配慮し、水回り、特にトイレは寝室の近くに配置する必要があります。 高齢者住宅についてATS造家設計事務所 奥田 敦さんに伺いました。
年齢を重ねますと、建築家としていろいろなことに気が付きます。親や親戚の高齢化を間近で感じ、また、自分自身の事としても、あらためて暮らしを見直し、設計に反映するようになりました。
高齢者の問題には、個人差があります。以下の質問にお答えしたことは、あくまで一般的な回答としてご承知ください。 大きな段差ではなく、1cm未満のレベルの違いに注意しないといけません。現場の施工にも気を配り、面を取れる床材料は、角を落とします。また、当たり前のことですが、要所に手すりは欠かせません。つまずいても手すりがあれば転倒を防ぐことができます。
先々のことにも配慮し、水回り、特にトイレは寝室の近くに配置します。また、広い部屋は不要だと思います。動線を短くし、回遊できるプランなら最高です。
部屋ごとに、その場所で使うものの収納スペースを作ります。大きな押入れは必要ありません。
室内がコンパクトで、シンプルな間取りであれば、掃除も容易です。
まずは階段が不要な平屋で対応できないか、検討してみましょう。階段が必要なら、蹴上げ(一段の高さ)の寸法を小さくすることです。段数は増えますし、2階に上がるエネルギー量は変わりませんが、一段が楽に感じられて、登りやすいと思います。踊り場があれば言うことありません。
暮らし方や持ち物を見極めて、必要最小限の床面積。(蓄熱暖房機とエアコン1台ずつで家全体が快適な室温になります)前述の回遊動線・トイレ位置など、効率の良い間取り。 通風・採光窓を効果的な位置に設置。機能ばかりでは息がつまりますので、縁側や天窓を設けて庭や自然との関係性を高めたこと。(高い天井から見える大きな空やガラス庇を伝わる雨の雫は、心が和みます)
将来、車椅子生活になった場合に備えること。門から玄関へのスロープ・屋内用車椅子への移乗・廊下幅・トイレの大きさ・洗面台などを車椅子対応にするだけでなく、健常者でも使いやすいようにしています。また、四季を感じながら暮らせるよう、各居室はすべて中庭に面した計画です。
バリアフリーリフォームなどを実施する場合、自治体や介護保険からの補助金があります。
体力が落ち、介護が必要になっても、自宅での生活はできる限り続けたいものです。ただ、将来の状況は、自分でもわからないことがたくさんあります。 「老いること」を受けとめ、高齢者住宅を建ててきた建築家とよく話し合いをして設計を進めてください。
小さな小さな住まいですが、回遊できる間取り。高い天井から見える大きな空。ガラス庇を伝わる雨のしずく。
高齢の依頼者のため平屋とし、室内はバリアフリーとなっています。
外観は和風のイメージで、屋外の床は、設計当初から施主のご希望だった、鉄平石の乱張りとしています。
法案提出見送りでも
6月15日に閉幕した第208回通常国会では、建築物省エネ法の改正案が審議予定でした。・「2025年の省エネ基準適合義務化」・「2030年までのZEH水準への基準引き上げ」を含む重要な法案ですが、参議院選挙予定を見据えてか、今国会での提出は見送られました。ただし国土交通省は、建築物の省エネ化は予定通り進めるとのこと。国際公約のカーボンニュートラル2050は、待ったなしの状況です。
法案に含まれる「義務化」や「基準引き上げ」という言葉は、住宅を計画中の方にはハードルが上がる印象があるかも知れません。が、心配はご無用です。建築家の注文住宅はもよとより、多くの新築住宅の省エネ性能は、とっくに省エネ基準をクリアしています。現在の省エネ基準は、単位や表記が変わりましたが、求められるレベルは平成11(1999)年「次世代省エネ基準」のまま。創設から20年以上経過して住宅市場に浸透し、住宅販売の現場で省エネや住み心地を重視されるようになり、技術も格段に進歩。現在では「断熱等性能等級等級4」「一次エネルギー消費量基準等級5」を超える住宅は、珍しくない存在です。
ZEH水準は未来のスタンダード
今の断熱等性能等級は国土交通省主導の建築物省エネ法に定める等級ですが、環境省や経済産業省主導のZEH(ゼロエネルギーハウス)では現況等級を超えるレベルを目指しました。建築物省エネ法とは別に、独自の「ZEH認定水準」が設定されました。民間でも省エネ住宅を推進する団体はより高度なレベルを提唱し、住宅販売の現場では現行基準を上回る省エネ性能の住宅が多く流通しています。そこで今回国土交通省も新基準として現行のZEH水準に当たる「断熱等性能等級5」「一次エネルギー消費量基準等級6」を新設、さらなる上位等級の導入も検討されています。2030年には新築住宅の「省エネ性能=ZEH水準」が義務化されます。
「ZEH水準」は、太陽光発電などの創エネ装置が必須のZEH認定とは違い、断熱性能と一次エネルギー消費量の削減率だけクリアできればOKです。地域区分で異なりますが、6地域(本州の主な都市部を含む)なら断熱性能は外皮平均熱熱貫流率Ua値で0.6W/m2K以下、一時エネルギー消費基準はBEI0.8を以下とされています。さてこれはクリアするのが大変な数字でしょうか?ポイントはそこだと思いますが、前述の通り高気密高断熱住宅を目指す注文住宅なら、クリアできるレベルでしょう。弊社作品「はなあふ家」は、「断熱性能等等級5/一次エネルギー消費量基準等級6」を超え、民間提唱のG2グレードを実現。建築主の意欲があれば、高い性能を得ることができます。
とある家づくりの現場のワンシーン。
現場では、ちょうど、栗の無垢フロアを張り始めていました。
しかし。
いい色合い、そして、風合いです。
さりげなく、いいムラ感になっているように見えますが。。
そうでもないんです。
こちらの大工さん。
納品された無垢材の梱包を全て解いて、外に出しています。
その際に、色合いやムラ感を見極めながら、
いくつかに、分けてくれています。
なにかというと。
床を張っていくときに、「自然な」ムラ感になるよう、
一枚一枚を見分けながら、張ってくれてるんですよね。
梱包を解きながら、出した順で張っていったら。。
部分的に、濃い目のフロアが集中してしまったり、
似たような木目が揃ってしまったりして、
「自然な」ムラ感ではなくなってしまいます。
梱包を解いて、分類する。
そのひと手間のおかげなんです。
それを、こちらからの依頼ではなく、
自然とやってくれる大工さんって、素敵です。
当たり前??
いや。そうでもないですから。
早く、ササっと仕事終わらせたいのであれば、
そのひと手間って、かけることできませんよね。
大工さんの仕事に対する姿勢ということも大きいのですが、
それと同じくらい大事なことは。。
適切な工期をもって、工事をしてもらうことです。
丁寧な仕事をしたら、10日かかる仕事を、
3日で仕上げるとなったら、どうなると思いますか??
実は。
そういったことって、結構起きてますから。
しっかりと工事してくれる工務店を探すか、
我々のような、第三者のプロに監理してもらうか。
いずれかがオススメです。
ちなみに。
この写真見ると、気が付くことがあります。
現場。
きれいじゃないですか??
こちら。作業中なんですよ。
だって。道具おいてありますから。
雑然とした中ではなくて、スッキリと整理された中で
仕事してくれるのって、性格もありますが、
ゆとりもあるのかなと思います。
ありがたいことに、私が関わらせていただく現場では、
大工さんは、丁寧な仕事をしてくれる方ばかり。
ほんと。助かりますね。
分譲地とは、比較的大きな土地を何区画かに分割をする、または新たに道路を造りその周りに分割して数多くの住宅地を形成する土地のことですが、このような土地にはメリットとデメリットがあります。
まずメリットとしては、きちんと測量が行なわれ、敷地境界も明確に決められているという点が挙げられます。土地が販売される時点で敷地境界にコンクリートブロックやフェンスが設置されているケースがほとんどです。さらに、新たに多くの家族が同時期に住みはじめるため、地域コミュニティが形成しやすいという点もメリットでしょう。周囲に同じ年代の家族が多い可能性が高いというものメリットかもしれません。
逆にデメリットとしては、土地の価格が周辺相場より割高になりやすいということが挙げられます。その理由は、分譲地として宅地開発する際に新たに電気・上下水道・ガスといったインフラ設備を引き込む工事を行う必要があるからです。新たに道路を造っているような分譲地では、その道路工事費(アスファルト、縁石、L字側溝など)もかかっています。したがって、その宅地分譲開発工事費の一部が土地の販売価格に含まれていると考えるのが妥当でしょう。また、分譲地では土地をほぼ一斉に販売されるため、隣地が更地になっている場合が多く、自分たちの住まいを設計する上で、果たして隣地を購入された方がどういう家を建てるのか分からないという点もデメリットとしてあります。しかし、もちろん設計事務所としては予め隣地にどういう住宅が建つのかをあらかじめ方位、建ペイ率、容積率等を考慮して設計を行います。
中央の中庭からアプローチする家です。
介護をしながら家事をしやすい家にしたい。来客が多いので気持ちの良い客間がほしい。
生活しやすいプランでありながら、コストにも配慮したこと。既存の建具を利用しながら新しい家になじむよう設計したこと。
この家は中央に中庭があり、来客者は中庭の奥にある玄関から入ります。中庭に面した3方の部屋から庭の様々な表情を楽しむことができます。客間にはこれまで住んでいた日本家屋にあった欄間や建具を再利用し、中庭を眺めながらくつろげる空間にしています。
どの部屋も明るくて風通しのよい気持ちの良い家です。中庭の緑をいろいろなところから眺めることができて楽しいです。
以前の住まいから移設した客間の欄間。
玄関より客間をみる。
客間より中庭をみる。
分譲地のメリットは
土地が広くて隣家との間隔が広い等があげられますが、
分譲地のデメリットは
分譲地は郊外が多く交通の便が悪い等があげられます
注意点として「建築条件付き土地」であるケースが多いことが挙げられます。この建築条件付き土地というのは、「指定された建設業者でしか建てることができない」という条件付きの土地のことです。
建築会社を変更できないとか、間取りや建築プランが制限されるとか、後日にもし見積もり額が上がっても文句を言えないなどがあります
比較して最善な選択をしていただければと思います土地探しからも建築士がお手伝いできる場合もありますのでお気軽に尋ねてみてください
一級建築士、宅地建物取引士南 俊治
これから購入したいと思っている物件に検査済証がありません。申請時の平米数と完成してからの平米数に差異があり、違法建築かと思われますが、例えば取り壊すなどして、検査済証を再申請、または増築して再申請する事はできますか? 建築家の所在地について:建築家の所在地にはこだわらない
少量危険物倉庫の確認申請が取りたい。 名古屋市内の準防火地域に少量危険物倉庫を建てたいのですが、2坪ほどの建物でも確認申請が必要なことが分かりました。 申請書提出のお手伝いをしていたでける方を探しています。 建築家の所在地について:同じ都道府県・近県の建築家を希望する
ついに。。
梅雨があけて、ずいぶん早い夏の到来ですね。
私は暑さ大丈夫なので、夏はウェルカムですが(笑)
これからの季節は、その暑さが体へ負担をかけます。
オーバーヒートしないよう、コントロールしていきたいですね。
昨日、東海地方では、午前中から、30℃近い気温で、
相当な暑さ。
そんな中、街中でふと空を見上げたら、木漏れ日が。。
植栽がいい日影を創り出してくれていて、すごく涼しくて、
過ごしやすかったんですよね。
それを体感しながら、ふと思ったことがあります。
気持ちよさそうでしょう?
ポイントは。。
ウッドデッキじゃないですよ(笑)
ご覧いただきたいのは、2階の窓に取り付いている
外付けの電動ブラインドなんです。
木漏れ日を見ながら、隙間から光が差し込んでくる様子から
ブラインドを連想しました。
ブラインドって、家の内側に、カーテンの代わりに
つけたりするイメージの方が多いと思います。
ただ。
こちらの家のように、外に設置できる、アルミ製の
ブラインドがあります。
内と外で何が違うの?と思いますよね。
全然違います。
何が違うのかというと、日差しを遮る能力が違います。
外側についている場合、日射熱が内側へ入るまでに反射しますが
内側の場合、すでに、日射熱は、内側に進入してますよね。
この差って、結構大きいんです。
特に、こういった吹抜けの窓の場合は顕著です。
吹抜けの上の大きな窓があって、軒もなくて、空が見えている。
たくさんの光が入ってきて明るいし、開放感が素敵!
そんな、素晴らしいヴィジョンがあります。
夏場の強い日差しが、リビングに直接、しかも、
大きな窓を通して入ってきたら、なかなかな熱量。
窓が小さいとか、細いとかであればよいのですが、
大きなFIX窓だったりすると、すごいですから。
そんな時には、外側にブラインドつけると、
全然違いますよ。
しかも、電動で、羽の角度を変えることができるので、
完全に閉じてしまうこともできますし、
時間帯によっては、日差しを反射させて取り込むこともできます。
結構な優れものなんです。
もし、リビングの上に、大きな吹き抜けがあって、
そこに、大きな窓を設置するのであれば、
採用を検討してみてもよいかなと思います。
そうそう。
こちらは、とあるクリニックの現場。
現場監督と立ち会って、打ち合わせをしてきました。
徐々に、間仕切りができてきて、空間がイメージできる
ようになってきてますね。
ビル内部で、空調がきいていない中なので、
かなり、現場の環境として、厳しいのですが、
職人さんが、頑張って、コツコツと進めてくれていました。
ほんと。
頭が下がります。
現場は順調に進んでいます。
今後の変化が楽しみですね。
「住宅として建てられた建物をデイサービス施設として使いたい」「事務所として建てられた建物を店舗として使いたい」という場合に用途変更という手続きが必要になる場合があります。 建物を建てる際には確認申請という手続きをしますが、その際に、建物の用途を明記する欄があります。建物の用途によってクリアするべき条文などは違います。違う用途として使用する場合は、当然、その用途に合わせた条文をクリアする必要が出てきますそのため、確認申請に準じた手続きを行ってチェックする必要があります。 場合によっては特に改修などを行わずに使用できる場合もあります。しかし、用途を変更するということは、適合するべき基準も違います。何らかの改修工事を必要とする場合が多いようです。用途変更について、詳しくは下記のページをご覧ください。 用途変更の手続きを依頼したいあなたへ
ただし、用途を変更しようとする部分が200m2以下の場合は用途変更の手続きは不要です。(以前は100m2以下だったのですが、令和元年6月25日に施行された改正建築基準法で200m2以下に改正されました)
条文は下記のとおりです。建築基準法第6条は確認申請が必要な建物について書かれた条文ですが、その中で下記のように記載されています。 建築基準法第6条1項1号
別表第一(い)欄に掲げる用途に供する特殊建築物で、その用途に供する部分の床面積の合計が二百平方メートルを超えるもの
ただし、手続きが不要になっただけで基準法・その他の法律は守らなければいけません。建築士に基準法・その他の法律を確認してもらい、用途変更後の用途に合わせた改修などを行う必要があります。200m2以下の用途変更・改修などを計画されている方は、ぜひ下記から相談・依頼の投稿をお願いします。
家作りに役立つ情報をお送りします。ぜひご登録ください。
お仕事を依頼した建築家: アトリエスプリング 石原潔さん...
相談させていただき、建築家の方にお話を聞いていただけたのは大変有意義でした。現在も継続中ですが、自分の相談の仕方がまずかったのか、返信いただけたのが限られた人数に...
2015年の残暑が厳しい頃にこのサイトに依頼を掲載させていただきました。多くのお返事を頂き、数人の方とのやり取りを経て、ほぼ直観的に(?)TAM建築設計室の新井さんに我が家の『家づくり』...