耐震補強|建築家の設計事例

建物の使い勝手が変わったことによって、建物そのもののリニューアルを必要としました。
お客様は不要な部分は取り除き(解体)、残す部分は耐震性能を向上させ、永く利用できるようにしたいとお考えでした。

木造密集地の一角、トタンの外壁で断熱も入って居らず、また、家族の生活にも合っていない家でした。
少しでも広がりの感じられるように視線を外へずらしたり、光を取り込んだり、玄関も段差はあるが、乗り越えられるようなプランニングとしています。

以前の建物の雰囲気を残しつつデザイン・耐震性の高い二世帯住宅です。

耐震補強と同時に断熱補強をしました。
リビングから廊下へ欄間を明けたり、ガラス戸を使用したり、階段から光が落ちるようにしたり、
家の中央が日中でも明るくなるよう工夫を行いました。
間取りや、外観は親世帯のためにあまり変更はしないようにしました。

江戸時代中期(1750~1760頃)の建物で、彫刻・彩色なども美しく、当時の特徴を良く残しています。
傾斜した柱を矯正し、床下および小屋裏の腐朽部材の交換、金物での補強、そして土葺きの瓦屋根を金属瓦に葺き替えます。

都心の閑静な住宅街に代々大切に住み継いでこられた築70年のお住まいを、今回後を継がれた若いご家族(ご夫婦+二人のお子様)の為に内部を全面改修する事となりました。

今回、古家付土地を購入されたご家族は、当初は解体し建替えの予定だったと言います。しかし、現地を視察に行き建物を見たことで、その気持ちは一変しました。長い時間が経過しても廃れることのない住まいの持つ本質、例えばスキップフロアでつながる居間と食堂、整理された合理的な動線等。

築120年は超えているがはっきりとした年数は分かりません。明治時代に他から移築されて代々引き継いで住んできた大切な住居だから建て替えは考えられない。「この建物を改修することに意味がある」そんなクライアントの言葉から始まりました。

キッチンはトーヨーキッチンを気に入られていました。
小さいながらも屋上を設け、花火が見れるように。

耐震補強では評点を1.2とし、震度7弱では一応倒壊しないレベルとし、国の補助金も活用して行った。小さな北窓があるが3方部屋で囲まれほの暗いリビングダイニングにトップライトで自然光を入れることで今までより明るい部屋とし、夏の暑さや冬の寒さを解消するために床、壁、天井に断熱材を施した。

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