入居者が快適に過ごすことができるグループホーム・株式会社　一級建築士事務所　建築工房　ＳＯＬ 木村　聡一さん

グループホームの設計では事業を行うクライアントの思いを受け取りプランニングしていくことが重要です。
グループホームについて株式会社　一級建築士事務所　建築工房　ＳＯＬ 木村　聡一さんに伺いました。

グループホームとはなんですか？

　
グループホームには、対象者が「認知症高齢者」と「障害者」の2種類があり、正式名称は「認知症対応型共同生活介護」と「共同生活支援」といい、家庭的な環境で介護スタッフのサポートを受けながら共同生活を行う施設となります。

グループホームの設計で気をつけているポイントを教えて下さい

　
第一に考えることは、事業を行うクライアントの思いを受け取りプランニングしていくことです。
入居者が快適に過ごすことができる建物・空間、食事・入浴など介護しやすい動線、安全・安心な生活環境を維持するための管理方法、建設工事費・ランニングコストなど、いろいろある要望のなか何を主軸として考えているのか優先順位を確認していきます。
　
グループホームLHでは、高齢者の握力が弱くなってくるため握るのではなく手のひらを置けるよう逆三角形の手摺を設けたり、トイレの介助がしやすい「FUNレストテーブル」を設けたりしました。また、室内の出隅や柱型など直角ではなくR形状にして空間イメージを柔らかくし、身体をぶつけても怪我しにくいようにしました。

グループホームを開業したいがなにからはじめたらよいかわからない方の相談にも乗っていただけますか？

　
初回は無料でご相談させていただきます。
その後、調査・プラン・工程・書類作成等必要な業務内容のお見積りをさせていただきますので、ご依頼していただきたいと思います。

その希望をどのように叶えましたか？

1. グループホームの勝手口と特別養護老人ホームの勝手口が向かい合うように計画し、レベル差も少なく車椅子・ストレッチャー等で移動できるようにしています。
2. 1階に地域交流センターを設け通常時は地域交流イベントなどに使用、災害時は避難場所として活用し、避難者が入浴できるように浴室を設けました。
3. 2～3階は管理しやすくいよう介護職員室の正面中央に食堂を設け、障害物がなく死角ができないようにし入居者の動向がわかりやすくしました。

貴社が設計するグループホームの特徴を教えて下さい

　
今回写真提供をしているグループホームは一般的な鉄骨造の施設ですが、集成材を利用した木造で住宅のような家庭的な雰囲気の設計も可能と思います。
ご要望をお聞きしながら良い施設ができるように対応させていただきます。
　

株式会社　一級建築士事務所　建築工房　ＳＯＬ 木村　聡一さんのグループホーム・設計事例

画像	建物の名称	紹介文
	グループホーム　LH	計画敷地が同じなので、毎年度、補助金の協議書作成時にプランをより良いものになるように少しずつブラッシュアップしいきました。 計画建物の内部は既設建物（特老）に勤めている職員に介護のしやすい部屋やトイレを確認しながら設計しました。