リフォーム・建築家インタビュー・原田正史建築設計事務所 原田正史さん
古くなってしまった家もリフォームすることで快適に住むことができるようになります。
リフォームを得意としている原田正史建築設計事務所 原田正史さんにリフォームについて伺ってみました。
貴社がリフォームを手がけるようになったきっかけがありましたら教えて下さい。
リフォームを手掛けるようになったきっかけは、一言でいうと「もったいない」というその一言からですね。
と言っても、リフォームするか建て替えるかはお施主さんが決めること。
建築家が決めれる訳ではないので、どうしようもないことですが。
でもいい建築物が取り壊され、更地となって売りに出されたりするのを見ているとほんと悲しい思いを常にしていました。
特に町屋や合掌造りの家、養蚕農家の家、明治大正昭和に建てられた思考凝らした和洋折衷の家や数寄屋建築、などなどあげればきりがないくらいですが、保存再利用もされずゴミをなっていくのは本当に悲しい思いでした。
そんな中、以前勤めていた設計事務所で、明治に建てられた宣教師館の改修を設計させていただきました。
初めて取り組んだリフォーム物件です。
嬉しかったですね。
ほんとに良い建物でしたので、リフォームしてまた次なる機能をいれて使い続けていただくというのは設計にもやりがいがありました。
まず既存の建物を把握し、次に使う用途に合わせて設計していく。
特にエアコンなどの設備を、どのように宣教師館のイメージを壊さずに取り入れていくかが重要なポイントでした。
それがきっかけでリフォームの楽しさを知り、見た目ボロボロの住宅で柱基礎も腐っていても、継木や基礎補強などして構造をしっかりとし、デザインも新築なみにできるので、お客さんにも喜んでもらえて、リフォームの物件も多く続けています。
リフォーム業者ではなく貴社にリフォームを依頼するメリット・デメリットを教えて下さい
メリットは、お客さんの意向を踏まえつつ、設計をしてはその都度ご要望を入れていくという、枠にとらわれない設計を心掛けているので、お客さんの納得度が違うのかなと思っております。
また既存建物があるがゆえに細かなご要望もいただくので、どうしてもかなわないようなところも、アーツアンドクラフト的な設計でおさめることも可能としています。
たまに大手のリフォーム会社にお願いしていたけど、自由度がないとかしっくりこない等でお話いただくことがあります。
その場合はできるだけそのお施主様のご要望がどこにあるのか、不満な部分はどこか、改善するにはどうしたらいいかなどを読み取りながら設計するようにしています。
デメリットとしてはそれだけ設計に時間をかけているということでしょうか。
お急ぎのお客さんでも、高い買い物をするにあたって後悔してほしくないので、そのあたりをよく話し合って進めています。
リフォームで注意する点があれば教えて下さい。
それは「見えない部分」ですね。
新築と違って、基礎の設計や壁の中、天井の中など、ふさがれていて見えない部分はどうしても想定の設計となります。想定と違う部分に関しては設計の変更・工事費の増減が出てきますので、設計中もお話をし、施工会社さんとの契約でも
そのことをご説明するようにしています。
貴社はマンションのリフォームも多いようですね。マンション改修の際に気をつけていることがありましたら教えて下さい。
それはお客さんのご要望だけでなく、マンション規約・理事会・管理会社からの決まりごとを事前に把握しておくことですね。
特にフローリング不可とか、窓サッシはカバー工法で取り替え可能とか、窓ガラスはアタッチメント式ペアガラスに取り替えても良いとか。
マンションの構造や全体設備もそうですね。特に古いマンションですと床スラブ(コンクリート)の厚さが12センチしかない物件もあります。
そのような物件で、大きなスパンのスラブがあると、中央に重い物が常に乗るような設計ではクリープ現象が起きかねないですし、また工事中も音が伝わりやすいので構造を把握しておくことは大事です。
また設備も許容量が限られる場合があるので最新設備が付けられないこともあるので注意が必要です。
貴社は劇的!ビフォーアフターという番組にも登場しているそうですね。番組に出た後でなにか仕事に変化はありましたか?
あのようなメディアに出演させていただくことで一気に知名度があがり、仕事が3倍ほどに膨れ上がりました。
と言っても元々が物件少なかったので、3倍の物件となってもなんとかスタッフで対処できる範囲でしたが、こんなにも宣伝効果があるものかと驚きました。
リフォームをしたいと思っている方になにかアドバイスがありましたら教えて下さい。
小さな模様替えから大規模リフォームまで、リフォームと言っても多種多様ありますが、いままで住んでいた空間が一味違った物になりますので、気分が高揚されたり、生活スタイルも良い方向に変わってくることが多いので、少しでもリフォームしたいなと思ったら、まずその部分だけでもリフォームに踏み切るといいと思います。
キッチン機器の取り替え、便器の取り替え、浴室の取り替え、それに伴ってキッチンやトイレ、洗面室の模様替えも可能であれば検討してもらうといいと思います。思っている以上に安くすむ場合もありますので。
リフォーム施工会社はどのようにすればいいですか。
お施主様指定のところでも良いですし、なければその工事に見合った施工会社を1~3社選定し、見積比較検討し、ご説明した後に選んで契約していただきます。
選ばれなかった施工会社へはこちらからお断り連絡をします。
当然お施主様指定の施工会社でも、そのリフォーム工事に見合う能力があるかどうかは確認して見積もりし査定します。
住みながらリフォーム工事はできますか?
工事内容によります。
たとえばキッチンや浴室、便器の取り替えなどであれば数日で終わってしまうので、住みながらでもストレス少なくできます。
ただどうしても細かなホコリや知らない職人の出入り、汗臭さ等でストレスを感じる人は多いので、少し長くなる場合は、連絡取れることが前提でご旅行か、ホテルか仮住まいをおすすめしています。
その方が、職人にとっても、その日工事終了後に、一部使えるように仮復旧しなければいけない部分とかの余分な作業もしなくてすみますので、工事費もその分メリットが出てくると思います。
原田正史建築設計事務所 原田正史さんのリフォーム設計事例
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