水害に強い家を建てたい・浸水対策を相談したい方へ|建築家に無料相談
水害に強い家を建てたい方へ

ハザードマップで色が付いている土地を検討している方、浸水想定区域で新築を計画している方へ。
「ハザードマップで浸水0.5〜3mと出ているけれど、ここに家を建てても大丈夫だろうか」
「水害に強い家にしたいが、何をどこまですればいいのかわからない」
家を建てる前だからこそ、できる備えがあります。
土地の高さ、基礎や床の高さ、間取りの工夫で、浸水したときの被害を小さくしたり、浸水そのものを防いだりできます。
ただし、どの対策が合うかは、その土地で想定される浸水の深さと予算によって変わります。
建築家相談依頼サービスでは、相談内容を投稿すると、対応できる建築家からコメントが寄せられます。
相談の投稿と建築家探しは無料です(設計・調査などの業務費用は、依頼する建築家にご確認ください)。
こんなお悩みはありませんか?
- ハザードマップで「浸水0.5〜3m」と出ているけれど、その数字をどう受け止めればいいのか分からない
- 土地を探しているが、水害の心配が少ない土地をどう見分ければいいのか分からない
- 盛土にするか、高基礎にするか、1階を駐車場にして2階に住むか、どの対策が合うのか決められない
- 水害にあったので建て替えるなら床を高くしたい。でも年をとっても暮らしやすい家にしたい
- 床を高くするといくらかかるのか、限られた予算で実現できるのか見当がつかない
- 不動産会社には「問題ない」と言われたが、建物の専門家にも見てもらってから決めたい
- 一度浸水した家を、直して住み続けるか、貸すか、建て替えるかで迷っている
どれも、土地の条件を読み解き、建物の設計で対策を考えられる建築士に相談することで、進め方が見えてきます。
浸水したら、復旧費は建築費の何割?
住宅メーカーなどでつくる住宅生産団体連合会は、設計者向けの「住宅における浸水対策の設計の手引き」(2021年7月)で、浸水の深さごとの復旧工事費の目安を示しています。
過去の被災情報をもとにした概算で、新築したときの工事費に対する割合です。
| 浸水の深さ | 復旧工事費の目安(新築工事費に対する割合) |
|---|---|
| 基礎の上端まで(床下浸水) | 1%程度 |
| 基礎の上端〜地面から1.5mまで | 30〜50%程度 |
| 地面から1.5m〜1階の天井の下まで | 40〜70%程度 |
| 1階の天井〜2階の床の上まで | 50〜80%程度 |
| 2階の床より上 | 60〜80%程度 |
床下浸水なら清掃や消毒が中心ですが、水が床より上に来ると、1階の床や壁の下地・断熱材、キッチンや浴室などの設備まで交換が必要になり、費用が一気に増えます。
また、家の中に水が入らないようにしていても、1m程度の浸水で水の浮力により家が浮き、動いてしまうおそれがあります。
家が浮いた場合は、復旧費が新築費と同じ(100%)になることもあるとされています。
つまり、「床の上まで水を来させない」ことができるかどうかが、大きな分かれ目です。
どの高さまで備えるかは、その土地で想定される浸水の深さを確かめるところから始まります。
(金額は目安で、建物の仕様や工事内容によって異なります)
土地選び・土地を買う前に確認したいこと
ハザードマップは「種類」と「規模」を見る
市区町村のハザードマップには、川があふれる「洪水」、下水や水路があふれる「内水」、海沿いの「高潮」など、いくつかの種類があります。
1つのマップで色が付いていなくても、別の種類のマップでは浸水が想定されていることがあります。
国土交通省の「重ねるハザードマップ」で、複数の災害リスクを地図上に重ねて確認することもできます。
洪水の浸水想定には、「計画規模」(10〜100年に1回程度の大雨)と「想定最大規模」(1000年に1回程度の大雨)の2つがあります。
「70年住んでいて水があふれたのは1回だけ。でもマップでは最大6m」というように、数字の受け止め方に迷う声もよく聞きます。
どちらの規模にどこまで備えるかは、費用とのバランスで決めることになるため、建築家と一緒に整理するのがおすすめです。
ハザードマップに「家屋倒壊等氾濫想定区域」がある場合
川の近くで、氾濫した水の勢いや川岸が削られることで家が流されたり壊れたりするおそれがある区域です。
住宅の設計の工夫だけでは対応しきれないことがあるため、土地を選ぶ段階で特に慎重に確認してください。
重要事項説明と、税金・保険への影響
- 重要事項説明:2020年8月28日から、土地や建物を買う前の重要事項説明で、ハザードマップ上の物件の位置を説明することが義務になっています。浸水想定区域の外でも説明の対象です
- 住宅ローン減税:2028年(令和10年)以降に入居する場合、浸水被害防止区域・土砂災害特別警戒区域などの「災害レッドゾーン」に建てる新築住宅は、住宅ローン減税の対象外になります(建て替え・中古住宅・リフォームは対象)
- 浸水被害防止区域:都道府県が指定する区域で、住宅を建てるには許可が必要になり、居室の床の高さを基準水位(想定される浸水の高さ)以上にすることなどが求められます
- 市街化調整区域:浸水が深く想定される区域などでは、2022年4月から住宅の開発許可が厳しくなっています。詳しい基準は自治体ごとに異なります
- 火災保険:2024年10月から、水災の保険料の目安が市区町村ごとに5段階に分かれました。地域によって保険料が変わります
同じ「浸水想定区域」でも、想定される深さや区域の指定によって、建て方も費用も大きく変わります。
土地を買う前に建築家に見てもらうと、「この土地なら床をどこまで上げればいいか」「その分、建物にかけられる予算はどうなるか」まで含めて判断できます。
土地探しの進め方は土地探しの段階から建築家を活用するメリット >、盛土の注意点は盛土の問題点とは? >もご覧ください。
水害に強い家にするための設計の工夫
住宅生産団体連合会の「住宅における浸水対策の設計の手引き」では、浸水対策の考え方を次の3つに整理しています。
- 住宅の中に水を入れない
- 水が入るのを防げない場合は、被害を小さくし、早く元の暮らしに戻れるようにする
- 命を守るためには家の外への避難が最優先。そのうえで、家の中での避難も考えておく
想定される浸水の深さに応じて、たとえば次のような工夫を組み合わせます。
床の上まで水を来させない
- 敷地全体を盛土して高くする(擁壁や地盤改良が必要になることがあります)
- 基礎を高くする「高基礎」にする
- 1階を柱だけの空間(ピロティ)や駐車場にして、住まいを2階より上に設ける
- 床下の換気口や配管まわりのすき間をふさぐ、下水の逆流防止弁を付ける
水が入っても被害を小さくする
- リビングや水まわり(台所・浴室・トイレ)を2階に置き、浸水後も暮らし続けられるようにする
- コンセントや分電盤、給湯器・エアコンの室外機などを高い位置に設ける
- 床下点検口を設けて、水が引いたあとの清掃をしやすくする
- 浮力で家が浮かないよう、建物と基礎をしっかりつなぐ(ハウスメーカーの耐水害住宅には反対に、浸水すると家がわざと水に浮き、敷地の四隅のポールにつながれて流されず、水が引くと元の位置に戻る仕組みのものもあります)
いざというときに逃げられる
- 平屋より2階建て以上にして、上の階に逃げられるようにする
- 2階のバルコニーや屋根に出られる窓など、救助を待てる場所と経路をつくる
ハウスメーカーの中には、浸水対策をまとめて「耐水害住宅」として商品にしているところもあります。
建築家に依頼する場合は、その土地で想定される浸水の深さと予算から、必要な対策を一つずつ選び、間取りや暮らし方と合わせて設計していきます。
高基礎については水害対策になる高基礎 >、高床の家については災害に考慮した高床の家 >でも詳しく紹介しています。
今の家のリフォームでできる浸水対策
すでに建っている家でも、リフォームでできる浸水対策があります。
住宅生産団体連合会の「住宅における浸水対策の設計の手引き」で、既存の住宅にも使えるとされているものの例です。
- 窓や出入口に止水板・止水シートを付ける、止水板付きのシャッターにする
- 建物のまわりを、水を止められる塀や止水板で囲う
- 床下の換気口や、配管が外壁・基礎を通る部分のすき間をふさぐ
- 下水が家の中に逆流しないよう、逆流防止弁を付ける
- コンセントを高い位置に移す
- 床下点検口を設けて、浸水後の清掃をしやすくする
一方で、敷地を盛土で高くする、基礎を高くする、水まわりを2階に移すといった対策は、家を持ち上げたり間取りを大きく変えたりする必要があり、リフォームでは難しいことが多くなります。
一度浸水した家の場合は、直して住み続けるか、建て替えるかを、建物の傷み具合とこれからの暮らし方・費用から比べて考えることになります。
自治体によっては、止水板の設置などに補助金を出しているところもあります(東京都中野区・大田区、熊本市など)。
多くの場合、工事の前に相談や申請が必要なので、計画の早い段階でお住まいの市区町村に確認してください。
リフォーム全般についてはリフォームを建築家に依頼する >もご覧ください。
建築家に相談すると何が違う?
- 土地を買う前に見てもらえる:ハザードマップや土地の高さ、周りの状況から、その土地でどこまでの対策が必要かを、建物の設計の立場で判断してもらえます
- 第三者の立場で見てもらえる:建築家は土地の売買から利益を得ていないため、土地の気になる点も率直に伝えてもらえます
- 浸水の深さと予算のバランスで決められる:盛土・高基礎・ピロティ・2階リビングなど、いくつもの方法の中から、費用と暮らしやすさを比べて選べます
- 暮らしやすさと両立できる:床を高くしても玄関までの階段やスロープ、庭とのつながりなど、毎日の使い勝手まで考えて設計してもらえます
- 許可や手続きにも対応:浸水被害防止区域の許可や、盛土・擁壁が必要な場合の手続きもあわせて相談できます
浸水対策について相談したい方は建築家相談依頼サービスへ
建築家相談依頼サービスは、相談内容を投稿すると、対応できる建築家からコメントが寄せられるサービスです。
- 相談の投稿と建築家探しは無料(設計・調査などの業務費用は、依頼する建築家にご確認ください)
- 複数の建築家の考え方を比べられる:コメントが複数届くことも多く、対策の考え方や進め方を見比べてから、依頼する人を選べます
- 土地を買う前でも、意見を聞くだけでもOK:設計を頼むと決めていない段階でも相談できます
- 地域を選べる:土地の事情にくわしい近くの建築家を希望することも、所在地にこだわらず探すこともできます
相談内容はニックネーム・都道府県とともにサイト上で公開され、会員建築家からコメントが届く仕組みです(メールアドレスは公開されません)。
水害に備えた家を手がける建築家たちの声
水害対策になる高基礎・芦田成人建築設計事務所 蘆田成人さん
三方を水路に囲まれ、数年前に冠水したことのある土地で、床の高さを一般的な60cmから100cmに上げた住まいを設計しました。
費用は基礎の立ち上がりを高くした分だけの増額で、それ以上に高くする場合は構造計算で壁の厚みや鉄筋の間隔を確かめる必要があるそうです。
アプローチの距離がとれればスロープを設けてバリアフリーにもでき、床下を収納に使う場合は湿気対策が必要とのこと。
「どんな基礎でも、設計どおりに施工されているかを確かめる監理が大切」と話しています。
インタビューを読む >
災害に考慮した高床の家・久保田英之建築研究所 久保田英之さん
湖に面した敷地で水害を心配する依頼者のために、近隣の状況を聞き取ったうえで、床を通常より1mほど高くしました。
床が高くなった分、デッキとデッキ階段、ベンチを兼ねた段を設けて、庭とリビングが自然につながるようにしています。
高床にする方法として、基礎そのものを高くする方法と、一般的な基礎のまま木の床束で床を上げる方法があり、基礎を上げるほうが費用は少しかかるそうです。
インタビューを読む >
水害に強い家の設計でよくある質問
Q. 土地を買う前でも相談できますか?
A. できます。
むしろ、買う前に相談していただくと、その土地で必要な対策と費用の見通しを立ててから判断できます。
候補の土地の所在地(市区町村まで)と、ハザードマップで分かっている浸水の深さを書いていただくと、建築家も答えやすくなります。
Q. 浸水想定区域でも家は建てられますか?
A. 多くの場合は建てられます。
ただし、都道府県が指定する「浸水被害防止区域」では住宅を建てるのに許可が必要で、2028年以降に入居する新築住宅は住宅ローン減税の対象外になります。
市街化調整区域では開発の許可が厳しくなっている場合もあります。
区域の指定や基準は自治体ごとに異なるため、土地を決める前に確認しておくと安心です。
Q. 床を高くすると、費用はどのくらい増えますか?
A. 方法と高さによって大きく変わります。
基礎の立ち上がりを数十cm高くする程度なら、増えるのは基礎の工事費が中心です。
1m以上高くする、1階をピロティにする、敷地全体を盛土するといった場合は、構造計算や擁壁・地盤改良が必要になり、費用も増えます。
浸水したときの復旧費と比べながら、どこまで備えるかを決めるのがおすすめです。
Q. ハウスメーカーの「耐水害住宅」と何が違いますか?
A. ハウスメーカーの耐水害住宅は、決められた浸水対策の仕様を備えた商品です。
建築家に依頼する場合は、敷地ごとに想定される浸水の深さや土地の形、予算に合わせて、盛土・高基礎・間取りの工夫などを組み合わせて設計します。
変形地や高低差のある土地、店舗や駐車場と組み合わせた家など、商品の仕様に当てはまりにくい場合にも対応しやすいのが特徴です。
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