Palace Fujii 【小淵沢山荘)
テーマは、アラビックと上品なイタリアンの融合。
一見して日本人の住まいとの判断に難しくないこの環境で、いかに違和感なく、あたかも昔からそこに存在していたような。
そんな佇まいを追求しました。
「大地や森林と共存しているような建物。」
「人は、自然に逆らうことはできない。」
これが、クライアントの口癖、ポリシー。
そのため、OMソーラーと薪ストーブを採用している。
キルフェボンを始めとする私の作品、作風に興味を持っていただき、直接お会いして、空間についての想いを聞いていただき、共感していただきました。
前述のテーマ「アラビックと上品なイタリアンの融合」も、クライアントと共に追求させていただいた結果辿り着いたものです。
トルキッシュプラスターが入手できず、漆喰でしあげたのですが、基礎の凍結深度同様、漆喰の凍結&破裂が懸念され、新たな工法を導入しました。 工法は秘密です。
「私が派手好みだったら、すぐにでも雑誌に掲載させていただろうが、申し訳ないね。」 というのが、クライアントのコトバでした。
「OMソーラーと薪ストーブも、とても効率よく機能している。」と喜んでいただいています。
控えめと、奥ゆかしさが、私とクライアントの共通のポリシーだったので、この山荘は、ひっそりと八ヶ岳の麓にたたずんでいます。
裏口のように見えて、実はここが玄関・・・の手前の門。
門の内側には、パティオが広がっている。
門を中心とした全景を道路から遠巻きに見る。
県有林払い下げの森林をくぐると、その向こうに、門が。
玄関ホール
自然光と影、人口光と影を併用。照明は、イタリアンアンティーク。
壁、天井は、本漆喰調色ラフ仕上げ。
直径6.3m、天井高5.0mの円形リビング。
座卓は、直径1.8mのアンティーク。
人工照明は、間接照明とフロアライトのみ。
キッチン。
メンテナンスを重要とされていたので、一部システムキッチンを採用。
その他は、アンティークウッドによる製作。 ニッチェは、漆喰塗り込み。
照明は、イタリアンアンティーク。
ゲストルーム。
建具と床タイルが、きわだってコンセプトを反映している。
天井照明は、月のクレーターをイメージ。
ゲストルームから寝室、茶室方向への廊下。
曲線、局面は、「アラビック」には欠かせない。
主寝室。
ジュータンと建具でアラビックを反映。
茶室。
天然素材のみの室床仕様で、新しい和室のスタイルを試みました。
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