ある画家のアトリエ

●設計事例の所在地: 
大阪府泉南郡
●面積(坪): 
78㎡(23坪)
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

木立の中に奥ゆかしく建つ、そんな佇まいになればいい。
そこには、特別な光や気配が存在する。
静けさや、心地よい緊張感をまとった、人に寄り添う場所。
住まい手と、そんなイメージをふくらませながら建ちあがりました。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

一人の画家が、キャンバスの向こうに、そして自分に向き合い、一つの絵画を生み出し、鑑賞する場所。
そこは、住宅に求める居心地の良さとはまた違う、静けさや、緊張感を纏った場所。
そこに、劇的な何かは必要ない。ここでしか生み出されない、特別な光や気配が存在する。
このアトリエは、そんな場所であるべきだと思った。
確かに変化する日常の中に何かを捉え、表現する画家は、その変わるけれども変わらない、
雲の動き、水音、緑の濃淡、一日の陽の移ろいを感じながら、
またキャンバスに向き合う。

その他の画像: 

木立の中の小径をアトリエを望みながら辿るアプローチ

大谷石を敷き詰めたギャラリー兼玄関 正面に坪庭があり、右手は畳の間前室。障子で前室を囲いながら足元先に障子の光を感じます。

正面開口にはガラス戸、網戸、太鼓障子が壁内に引き込まれています。緑を身近に感じられる空間です。

壁から持ち出された軽やかな木製階段。手摺は、ふっと手にしたくなるような形状を考えました。

ソファーに座って、しっとりとした北庭とギャラリーの絵画を眺められます。

階段踊り場からは、ハイサイドライトの格子越しに庭のシンボルツリーの緑や、庭の草花等、また違った景色を楽しむことができます。

床柱を用いず、スリットを設けたモダンな設えの床の間

鴨居に仕込まれた照明が天井を照らしアトリエ全体に光が拡散されます。

2階ロフトは別名川見の間。床に座って丁度いい高さの開口です。

家からもれる灯りを見てほっとする。そんな佇まいでありたいと思います。

設計者

ユーザー 乗松得博設計事務所 乗松得博 の写真
オフライン
Last seen: 3年 6ヶ月 前
登録日: 2016-02-29 10:09

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