茶の間に家族が集う二世帯住宅|桜川の家

●設計事例の所在地: 
東京都板橋区
●面積(坪): 
60.1坪
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

旗状敷地に立つ2世帯住宅。外観は道路から見える部分に対して、大きな開口と片流れ屋根の黒いボリュームが印象的に顔を出しています。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

1階親世帯、2階子世帯の完全分離型の二世帯住宅です。ともにオール電化住宅です。
1階の親世帯部分はバリアフリーを考えオール引戸。それだけではなく、玄関から真っ直ぐ居間に入ることが出来るベンチ付きの引戸や、ダイニングの入口に2本引きの引き込み戸を使って車椅子を想定した幅員の確保など、使い方に踏み込んだ計画となっています。
2階の子世帯では、主寝室とトイレ以外扉のない、大型ワンルームの住宅として、24時間空調を採用しました。(空調システムは、息子さんのご友人で24時間空調を大学で研究している方からのご提案です。)
扉がないことは「場」の領域化が良くも悪くも曖昧になります。ダイニングは天井を高く、リビングは天井の低い代わりに畳の空間として目線が下に行くように等々、高さ方向の変化をつけていくことによって「○○をする場所」が体感として感じられるようにつくりました。

依頼者の声: 

完成1年後にお客様からいただいた言葉です。
~~~~~~~~~
私たちが希望する住まいを文章や簡単な絵にまとめて、白崎さんの事務所を訪問しました。2世帯を建てるにあたって、建築家を探しているときインターネットで白崎さんの作品を見て、依頼してみたいと思い、突然のアポイント、訪問をさせていただきました。
完全分離の2世帯住宅としたいことや、デザインイメージなど、家に対する様々な思いを伝えたところ、後日、3案のプラン提案をいただきました。
どれも捨てがたいプラン。 ん~、悩ましい。
その後は親世帯、子世帯、両方の希望やモノ選びは長時間に渡り、さらにキッチンとリビング空間、照明やスイッチ、外構など、本来、建築家に頼るべきところを自分たちが納得いくまで打ち合わせさせていただきました。(私と妻は建築学科卒業のため、こだわり過ぎだったのかもしれません(笑))
まずはキッチンとリビングです。キッチンとリビングさらに和室とセカンドリビングは一体性を持たせつつも、部屋の用途ごとに適度な段差をわざと設けたい。そんな要望をかなえるプランを何案も作っていただきました。当初はアイランドキッチンを強く希望していましたが、面積とその他の要望を考慮すると壁付けキッチンのほうが納まりがよいとのこと。その案に私も妻も納得。いまでは、子供たちが元気に走り回れる伸びやかな空間となっています
次に照明計画です。廊下の照明は夜起きたときにトイレまで行ける明るさがあれば十分と言う考えからフットライトを設けたい。さらにアップライトはこの位置にしたいなど、設置場所の要望を伝えました。極めつけは照明器具選びで、暖かみがある光が好みであったため、LED照明の色温度まで要望を出してしまいました。自分たちでショールーム廻りもしましたが、白崎さんにも多くの時間を割いていただくことになってしまいました。完成すると、大きな特徴的な窓から、暖かみのある灯が出迎えてくれています。
家の外観には焼杉の提案をいただき、感激でした。まさか焼杉が使えるとは!!さらに板塀にもその焼杉が使いましょうという提案も受けました。二重の喜びです。
またコンクリート打放しの壁の型枠にも焼杉が用いられ、無機質になりがちな壁が、有機的な素材によりやわらかな表情を生み出しています。
まだまだこだわったところは多くありますが、白崎さんには技術や予算を踏まえて、できること、できないことを明確にしていただき、納得しながら進めることができました。そして機能性やデザイン性だけでなく、心地よさや安らぎ、家族とのつながりを感じることができる大切な生活基盤をデザインしていただきました。
住み始めてから1年経ちますが、白崎さんと作り上げた基盤を基に、幸せを感じながら生活しています。

その他の画像: 

2階子世帯のダイニングと小上がりの居間、その奥にソファのあるセカンドリビング。
ひとつながりの空間の中で、天井の高さと床のレベルに変化を付けることで、場所ごとの表情をつくり出しています。

2階子世帯のダイニングとキッチン。大きな開口から光が降り注ぎます。

2階子世帯のセカンドリビングから居間とダイニングを見たところ。
小上がりの畳は、フローリングのダイニングやセカンドリビングと馴染む色のカラー畳を採用しました。写真右側のカウンターは、ご主人の書斎コーナー、子供たちの勉強コーナー、セカンドリビングのテレビ台を場所ごとの用途が変わります。

2階の廊下。建て主様こだわりの照明計画です。日中は、二つの天窓から光が十分に光が入るようになっています。

2階の子供部屋。竣工当時はお子様たちが小さかったので、部屋にはドアも間仕切りも設けず、ダイニングとつながるプレイルームになっています。

子世帯の2階に上がる階段。蹴込板に穴あき合板を使い、足元に優しい光が入るようにしています。

1階親世帯の玄関。正面の障子は居間につながっていて、ベンチに腰を下ろしたまま、直接居間に入れるようにしています。

1階親世帯のダイニングと書斎コーナー。

1階親世帯の居間。家族が寛ぐ「お茶の間」は、家の中心にあって、南側のデッキと庭につながります。

1階親世帯、ダイニング。左側には小上がりの居間、正面の小窓は対面式キッチンにつながります。居間の畳は、フローリングの色に馴染むカラー畳を使っています。

設計者

ユーザー (有)シーズ・アーキスタディオ 白崎泰弘 の写真
オフライン
Last seen: 3日 6時間 前
登録日: 2012-07-24 10:12

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