Hair&Spa essence seed

●設計事例の所在地: 
新潟県上越市
●面積(坪): 
27.6
●建物の種類(大分類): 
商業施設
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

Hair & Spa essence は、国道に面した交差点の一角に建てられた。「一人ならこの広さで十分」——そんな思いから始まった、小さなサロンである。

コストをできるだけ抑えたくて選ばれた〈コンテナ起業〉。余った敷地には、当初予定していなかったものの、株立ちのケヤキと芝生の庭を設けたところ、それが思いのほか好評だったという。

この時の建築には私たちは関わっていなかったが、その後、事業拡大に伴う増築の際に声をかけていただいた。

ひとりの起業家が事業を広げていく姿を、コンテナひとつから街角をつくり上げていく姿として表現する——そんな、ささやかでありながらも独自の建築文化が、今、芽生え始めている。

そして生み出される建築は、起業のダイナミズムを、確かに刻んでいく。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

当初から計画されていた増築ではなかったため、まずは敷地内に増築のための「残地」を探すことが、大きなポイントとなった。

国道に面した敷地南側には、最も未利用のまま残っていた法面があり、そこに擁壁を兼ねた建築を増築する案が選ばれた。不定形な敷地形状と高低差の処理は容易ではなかったが、むしろその制約が、場所に即した建築のかたちを自然と導き出してくれた。

「この敷地の端に、こんなに使える空間があったんですね」と施主に言われた時、私自身も、最初からその可能性に気づいていたわけではなかったことに、あらためて気づかされた。

私たちは、こうした建築を設計し、実際に建てるというプロセスを通して、身の回りにひそむ場所の可能性や面白さに、少しずつ気づいていくのだと思う。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

上越妙高前フルサットの設計実績を評価してご依頼いただきました。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

FURUSATTO(フルサット) は、ひとりの起業家が事業を拡大していく過程を、コンテナひとつから街角をつくり出す姿として表現し、多くのメディアに取り上げられたプロジェクトである。その姿勢に共感し、フォロアーとなった人たちの中に、今回のプロジェクトオーナーがいた。

オーナーは、2016年にコンテナひとつで美容室「Hair & Spa essence」を開業した。当時の建築には私たちは関わっていなかったが、事業が軌道に乗り、拡大するタイミングで増築の相談をいただいた。

この取り組みは、まさに“ひとりの起業家が、コンテナひとつから街角をつくっていく”という姿を表現するものとなった。そして今、そうした営みから、ささやかではあるが独自の建築文化が芽生え始めている。生み出される建築は、確かにその起業のダイナミズムを刻み込んでいる。

増築においては、国道に面した敷地南側の未利用地に着目し、擁壁を兼ねた建築を設ける案が採用された。不定形な敷地形状や高低差の処理には課題も多かったが、むしろその条件が、場所に即した個性的な建築形状を自然と導き出してくれた。

擁壁としての役割を担いながら、敷地外の環境との接続を意識し、周囲の景観要素と調和する建築を目指した。また、起業時のコンテナ店舗の特徴を受け継ぎ、シンボルとなっている株立ちのケヤキと芝生の庭を、敷地内の環境として、そして町への景観資産として活かす設計とした。

依頼者の声: 

細かなところまで本当によく考えられていて、一発で気に入りましたと言っていただけました。完成してからも、毎日感動を味わっていると聞き、私たちも本当にうれしい気持ちになりました。

その他の画像: 

当初から計画されていた増築ではなかったため、まずは敷地内に増築のための「残地」を探すことが、大きなポイントとなった。

国道に面した敷地南側には、最も未利用のまま残っていた法面があり、そこに擁壁を兼ねた建築を増築する案が選ばれた。不定形な敷地形状と高低差の処理は容易ではなかったが、むしろその制約が、場所に即した建築のかたちを自然と導き出してくれた。

「この敷地の端に、こんなに使える空間があったんですね」と施主に言われた時、私自身も、最初からその可能性に気づいていたわけではなかったことに、あらためて気づかされた。

私たちは、こうした建築を設計し、実際に建てるというプロセスを通して、身の回りにひそむ場所の可能性や面白さに、少しずつ気づいていくのだと思う。

国道側からの見え方は、行きかう人々に興味関心を持ってもらう目的で大きな変化を
持たせている。

囲われることで華やかさを増したケヤキと芝生の庭

内部は、まるで洞窟のように、包み込まれるような魅力的な空間となっている。

隣接する国道の喧騒から切り離されるように設計されたカッティングスペースは、まるで洞窟の中にいるかのような静けさに包まれている。

既存の株立ちのケヤキが立つ庭を、少し低い位置から静かに見上げるセルフセッティングスペース。視線の高さが変わることで、木々の存在がより豊かに感じられる場所となっている。

シャンプーブースはあえて照明を抑えることで、より一層“洞窟のような”静けさと包まれ感が際立ち、深いリラックスを誘う空間となっている。

設計者

ユーザー ナカノデザイン一級建築士事務所 中野一敏 の写真
オフライン
Last seen: 10時間 24分 前
登録日: 2025-04-21 11:52

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