子と猫の家~マンションリノベーション

●設計事例の所在地: 
東京都豊島区
●面積(坪): 
18坪
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

猫ちゃん大好きな子育て世代ご夫婦の、築34年のマンションのスケルトンリノベーションです。コンパクトなスペースの中に、ご夫婦の暮らしの価値観を過不足無く、施主の個性と遊び心があふれる設計をしています。

天井高さ2.3mの中に、立体的に居場所を配置し、回遊式で、抜け感のある空間は、面積以上にゆったりと感じられるマンションです。家族のライフスタイルにあった、オンリーワンの間取りにガラッと変わったリノベーションとなりました。

お子さん、走り回って遊んでました!家全体が遊具にもならないかな、なんてことを考えながら設計をしました。造作の上段ベットとおもちゃ収納、小上がりと立体に重ねる事で、効率的ながら、ジャングルジムの様な子供の遊び場に。小上がりで遊んだおもちゃは、サッとベット下の収納にしまって。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

猫ちゃん大好き、子育て世代ご夫婦一家の築34年のマンションリノベーションのご依頼でした。
60m2とさほど大きく無いスペースをうまく活用して、家族4人と猫1匹の楽しい暮らしがしたい。幾つかの用途を重ねる事で、効率的に場所を使いたい。
一般的な間取りでは無く、自分たちのライフスタイルにあった間取りにしたい。
食いしん坊の、猫ちゃんが快適に住める設えも考えたい。
お子さんが、遊び、寝、勉強する場をつくりたい。
リモートワークをするので、そのスペースが欲しい。
断熱をしっかりしたい。エシカルな素材を使いたい。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

コンパクトなスペースの中に、暮らしの要素を過不足無く、余白や開放感を持って生活出来る様にまず、2つの事を考えました。そして、施主の個性があふれる設計をしています。

「天井高さ2.3mのなかに立体的に重ねる」
1つ目は、用途や場を重ねる事。寝る場所、遊ぶ場所として畳の小上がりを設計しました。小上がりの下は収納にしています。お子様が大きくなった時に、自分たちだけで寝られる場所として、2段ベットの上の段だけのベットをつくり、ベットの下は、小上がり側から使うお子様の遊び道具の収納と、ウォークインクローゼット側から使う衣類の収納。マンションですので、天井高さが2.3mと低い中でも工夫して、立体的に場を設計しました。

「抜け感、開放感」
2つ目は、面積の小ささを感じさせない抜け感のある、場づくりです。3連の引き戸を開けると広いワンルームになり、北側窓から南側のバルコニーまで、光と風が抜けます。閉じた場所に設えた、リモートワークスペース、子供の勉強スペース、ウォークインクローゼットには、リビングや上段ベットから大小幾つものアーチ開口をつくり、閉塞感を無くしています。

「論理的で遊び心たっぷりな、施主の個性」
収納量を計算して、収納をつくるなど、論理的に設計する一方、遊び心もあふれた間取りとデザインになっています。グルグルお子さんが走り回れる様、上段ベットのしたにアーチ開口をつくり、子供だけが立って通れる回遊式動線です。そのアーチの横にはお籠もりヌックがチラリと。そこここにある小さなアーチの開口は、抜け感と共に、猫ちゃんの通り道に。一般的な個の部屋が無い家ですが、施主のライフスタイルにあった施主らしいマンションになっています。

依頼者の声: 

お引越し3ヶ月後に伺いましたが、お子さんが楽しそうに遊んでいるのが印象的でした。ベットに上がったり、ヌックで遊んだり、大きな引き戸を閉めて見たり。3ヶ月会わないと、ずいぶん成長するものですね。住み心地は、想定通りの使い方ができていて快適で、満足ですというお話しでした。断熱性能も上げ、サッシは内窓.一部交換したおかげで今のところ問題無さそうです。(夏冬一年暮らして見てどうか、教えて貰おうと思います)猫ちゃんもあっちにこっちにと、我が物顔で暮らしていました。色々なところに居場所がある様です。

その他の画像: 

窓から見える、木の緑を眺めながらの暮らしは気持ちよさそうですね。オープンなタイプのリビングダイニングキッチンです。既存の給排水の位置から、キッチンは壁付けにしました。その代りに造作カウンター(作業+家電置場+食器棚)を製作することで、対面空間になりました。家族が色々な場所に自然にいられる、そんなリビングです。

家電置場を兼ねた、ダイニングカウンターが開放的にリビングとつながっています。カウンターの下に、ゴミ箱や家電を設置。施主の使い方にピッタリあった、超機能的な造作家具です。カウンターの扉はオーク材。天板は左官の質感。木板貼りの天井材も板目のオーク材です。リビング壁面のタモ集成材の棚・カウンターと一緒に、木があることで、やわらかい空間になりました。アクセントウォールのグレーがピリッと効いてます。

バルコニーと一体になったリビングです。リノベーション前は2部屋に分けられていた間取りをオープンにすることで、開放感のあるリビングになりました。間仕切壁を少なくすると抜け感が変わってきます。

リモートワークも多い施主のために、リビングの壁面に、ワークスペースとなるカウンターを造作しました。本棚、書類置場、パソコン用の壁付けモニターのある造作家具です。最上段はキャットウォーク。壁の棚はキャットステップも兼ねています。天井近くに設置したスピーカーは施主の祖父がおもちだったもの。地震で揺れた時に落下しない様に、吊りボルトで落下止めしています。窓のそばには猫用のゲージ。外を眺めるのが好きな猫ちゃんの為に、ゲージから外を見られる窓のそばに配置しました。

隣の小上がりで、お子さんが遊んでますね。施主憧れの、木板貼りのキッチン天井。天然のオーク材ですが、不燃加工をしていて、火をつかうキッチンでも安心です。リビングとの間のダイニングカウンターは、造作でオリジナル製作。ティッシュやリモコンを置くオープンな場所をつくったり、使い方に最適な設計を細かくしています。オーク材の箱部分んと、左官調の天板の組み合わせです。壁付けのキッチンは使いやすい、LIXILの既製品。既存は天井高さが低かったので、天井を全て無くし、コンクリートに塗装をしています。唯一天井をつくったキッチンだけにダウンライトが組み込まれています。

猫ちゃんによるもう一つの施主検査がおこなれました。お引越しの朝。早速、家じゅう探検したそうです。作り付けの机はお子さんが大きくなったら勉強する机。背面には、教科書を置く様になるのかな?マンガかな?

勉強や仕事をするのには、オープンすぎる場所よりも、ちょっと隠れた場所の方が集中するんじゃないか迷われた施主。アーチ壁を潜った先に机をつくりつけました。隠れてはいるんですが、勉強している様子がリビングやキッチンからちらっと見え、な~んとなく様子を感じられる配置になりました。

無印良品のカゴで揃え収納した、脱衣所です。ランドリールームらしくて、おしゃれ。天井のバーは、洗濯物やちょっとしたタオルを掛けたり、多目的に使えてすごく便利に使って頂いている様です。コンパクトなスペースなので、洗濯機など家電含めて何を入れるか綿密に考えてレイアウトした脱衣所です。

洗面化粧台の場所はかなり悩み、紆余曲折しました。よくあることなんですが、元々の洗面脱衣所はかなり小さく、収納が出来ませんでした。そこで、リノベーションでは洗面を脱所の外に出して、廊下(玄関の横)に洗面化粧台を設置しました。オープンな場所なので、いつも綺麗にしておかなくてはいけないですが、施主は整理整頓して使っていました。可愛らしいブラケット照明は施主支給。作家さんの製作です。

間接照明を仕込んだスリットは、トイレットペーパーを置く、隠し収納に。隣のユニットバスの大きさを確保する為に、トイレのスペースができるだけミニマムに苦心して配置しました。

設計者

ユーザー 小木野貴光アトリエ一級建築士事務所 小木野貴光 + 小木野仁美 の写真
オフライン
Last seen: 1日 39分 前
登録日: 2012-07-24 10:28

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