自然素材・和モダンの平屋+小屋裏
無垢材の屋根構造を見せてロフトと連続させることにより、部屋の広さ以上に広々感じられるリビングになっています。
フルオープン型のサッシから光と風をふんだんに取り込みます。
漆喰の白い壁も室内を明るく見せることに寄与しています。
なるべく自然素材を使って、シンプルで美しい家を、というご希望でした。
南北に長い敷地なので、中央部が暗くなったり、風通しが悪くならないようなプランを提案して欲しいということでした。
ご提案したプランが希望通りで、天然乾燥材や漆喰を使い、大工の手刻みで建てるというコンセプトも気に入って頂けました。
敷地が南北に長いので中央部に光と風を入れる必要がありましたが、低予算でしたのであまり複雑な形には出来ませんでした。
外形は単純な箱型として、中央部に階段室を兼ねた吹抜をとり、その上部に高窓を取ることによって家全体の空気の循環と光の取り入れを解決しました。
構造的には平屋とし、天井を張らずに現しにした大屋根の小屋組のスペースを生かしてロフト状の子供部屋を作り、リビングは吹抜としています。コストを抑えながらスペースを生み出す工夫です。
構造材は千葉県産の天然乾燥材を大工の手刻みで加工し、金物を極力使わない伝統構法で組み立てています。
柱や梁は現しとしてデザインすることにより、シンプルなプランの中にも豊かな意匠があり、また空間を広々と見せることにも役立っています。
仕上げは左官職人による厚塗りの漆喰、断熱も木の繊維を使うなど、ほとんどの部分が自然素材でできています。
年賀のご挨拶より、
「今年は良い家を建てて頂きありがとうございました、来年も益々のご活躍を楽しみにしております。」
外壁は焼き杉板。
天井を張らずに断熱材を屋根面に施しているので段差がついています。
大窓には防犯と目隠しを兼ねて木製の格子戸を制作しました。
梁せい27cmの梁が飛ぶリビング。伝統的な継手仕口で組まれています。左手奥には薪ストーブを設置予定。
家全体が薪ストーブ一台で暖房できるように空気の循環を考えています。
階段室より南側、リビング・ダイニングを見る。
吹抜の階段と上階の書斎の高窓。
夏場の熱い空気はこの窓から排出されます。
全ての外壁の窓の上には庇があり、夏は日差しを遮熱し冬は取り込めるような長さに調整されています。
2階の書斎、寝室、子供室は小屋裏空間、いわゆるロフトです。
建物の長手方向に大きく屋根を掛けることによって、平屋の構造ながら十分な天井高のあるロフトがとれています。
平屋建ての構造で3LDK+1を確保することによりローコスト化を実現しています。
2階の寝室・子供室前が書斎スペースになっていて、下部のリビングとつながっています。
階段の一段一段に楔を打ち込んだ丁寧な造りです。
洗面カウンターは山武杉という目の詰まった堅い木を使いました。
車知栓締めという伝統的な仕口です。柱と梁を緊結します。
夕景です。
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