植栽デザインをちりばめた空間構成のマンション・松田靖弘建築設計室 松田 靖弘さん


 
マンションの設計ではお金をかけるところとそうでない所を見極めてメリハリをつけることが大切です。
 
マンションについて松田靖弘建築設計室 松田 靖弘さんに伺いました。
 

お話を伺った建築家

 

ユーザー 松田靖弘建築設計室 松田 靖弘 の写真
大阪市天王寺区真田山町2-2東興ビル3F
06-4304-2782

 

貴社がマンションの設計を手がけたきっかけがありましたら教えて下さい

 
とくにありません。以前から知っている方が、仕事ぶりをご覧になられて声をかけてくださいました。
その方とは、10年以上前に一度集合住宅の計画をしたものの土地の問題がうまく行かずキャンセルになりました。でもその時からいつかは、と考えられていたようです。
 
ただ今から思うと不思議ですが、予感でもあったのか、実現した仕事をいただく半年くらい前に、ふとしたきっかけでNHKブックスの「都市型住宅の文化史」という本を読み、古代ローマの集合型住宅がテーマでしたがとても興味深かったので、引き続き建築家の黒沢隆氏の「集合住宅原論の試み」(鹿島出版会)を読んでいました。
これも面白く、スタッフにもこれらの内容についていろいろ話したりしていましたので、実際に仕事が来たときには、私もですが、偶然の暗合にびっくりしました。
独立してからは、これが初めての集合住宅の実施設計です。
  
でも若いころから集合住宅というテーマにはかなり興味を持っていました。
一般の方には分からないと思いますが、大学時代に見学に行った東京渋谷の屋上緑化テラスをもった「ビラ・セレーナ」、また建築家槙文彦氏の代官山アパートや「広尾ホームズ」は深く心に残っています。
それらはみな健在で、今やヴィンテージマンションと呼ばれています。
 

マンションの設計で気をつけていることを教えて下さい

 
一番は雨漏りと安全でしょうか。あとは経済的なメリハリ。お金をかけるところとそうでない所の見極めには注意しています。
 

 

マンション上下階の騒音対策はどうしていますか?

 
私の場合はRC造ばかりですので、コンクリート床スラブを構造とのバランスを考えながら厚めにし、あとは全面浮き床工法とすることで対処しています。
 

マンションの建設費用はどれくらいなのでしょうか?

 
これは、規模や構造、設備などのスペック、あと何より立地条件によって大きく異なりますので、とても一概には言えません。
でも2年ほど前から、工事の実勢価格がかなり上がってきているのは確かです。
まあその前があまりに安すぎたというのも確かなことで、疲弊しすぎた下請け業界の虚弱化にともなう再編、再生が現在の建設業界の大きな課題になっています。
 
ただ、今の大手建設会社のあまりの好業績には多少疑問が残りますが、工事価格が適正なレベルに戻ってきているとも言えると思います。
 

マンションを建設する場合の工程(流れ)を教えてください

 
とくにいわゆる「中高層」の事前公開制度がある場合、私の小さな事務所では対応が無理ですので、基本設計の了承をいただければ、そのまま実施設計まで進めて見積用の図面を作成し、たいていは複数の工務店から工事費の見積をとります。
 
合い見積はコスト調整の大きな手段でもあり、その費用の多寡だけで決めるわけではありませんが、その結果も参考にしながら施主の了解も得て工事を担当する工務店を決定します。
ただ最初の設計ではどうしてもぜいたく目になり、このときに出てきた最低見積額でもそのまま予算内で納まることはまれですので、仕様変更などをしながら工事金額を合わせていきます。
 
確認申請は、見積図面を工務店に渡してからすぐに取り掛かり、事前公開にともなう近隣説明会などは決まった工務店の協力のもとで進めます。
事前公開制度がない場合も、戸建住宅に比べると関係する近隣も多く、工事に関する説明も必要となりますので、大枠は変わらないでしょうか。
 
その後は工務店主体の場面になりますが、解体工事があれば(別途もありえますが工務店の工事に含めることが多いです)それを開始し、地鎮祭(なくても可でしょうがすることが多いですね)杭があれば杭工事に続いて基礎工事、各階の躯体工事、仮設がはずれた下の階から内装や設備工事というような手順です。
 

 

マンション建設にはどれくらい期間がかかるのでしょうか?

 
建設工事そのものは階数プラス3~4ヶ月くらいと考えていただいてよいかと思います。
その前の設計作業は、最初の基本設計はスムーズにいって3ヶ月くらい。実施設計は規模や内容にもよりますが、最低4ヶ月くらいはほしいですね。これにプラス確認申請や見積もり調整の期間として少なくとも3ヶ月くらいはみていただきたいと思います。
 

マンションのボリュームチェックをお願いすることはできますか?

 
いわゆるディベロッパーのような方からで、単なる土地の吟味のためですと、実費をいただけない限りは多分お引き受けしないと思います。
私の場合、あくまでデザインについての信頼関係に基づく依頼というのが前提です。その場合は多少無理してもやります。
 

マンションの大規模修繕の設計監理なども引き受けていただけますか?

 
メンテナンスの意味が主であれば、自分の手がけた建物以外では今までにあまり経験もなく、自分の任ではないと思います。
ただ改修工事であって、それが主であれば自分のやる意味もあると思いますのでお引き受けします。
その場合はもちろん必要に応じてそういう範囲もやることになるでしょう。
 

住 真田山(じゅう さなだやま)の設計で工夫したことを教えてください

 
最上部はオーナーのご自宅ですが、それ以外の賃貸部を主体として考えるなら、やはり1階の共用部分のデザインでしょうか。
大阪市のハウジングデザイン賞をいただけたのも、都心での植栽デザインをちりばめた空間構成の評価が大きかったからだと思っています。
 
あと、住戸内の照明器具は最初からほとんど設置しましたので、照明デザイナーの協力も得て、1階の共用部も含めて全体の照明デザインにはかなり力を入れました。
 

住 真田山・平面図

 

住 真田山・1階平面図

住 真田山・1階平面図

住 真田山・2-7階平面図

住 真田山・2-7階平面図

住 真田山・8階平面図

住 真田山・8階平面図

住 真田山・9階平面図

住 真田山・9階平面図

マンションを建てたいと思っている方になにかアドバイスがありましたら教えて下さい

 
私は建築デザイン専門で、家具や植栽のデザインも得意ですが、収益計算などはあまり分かりません。
 
ですので、それを前提にお話しすると、やはり何か小さくとも「夢」を持って建物のことを考えていただきたいと思います。
経済的なことももちろん大事ですが、その夢が建物の未来をふくらませてくれるのです。
それが結果的に、出来上がってからのマンションの価値を高めてくれることになるのだと考えています。
 

松田靖弘建築設計室 松田 靖弘さんのマンション設計事例

  

画像 建物の名称 紹介文
住 真田山(じゅう さなだやま)

賃貸住宅の「旗艦物件」として要求スペックも高く、とくに最上部のご自宅は、仕上げなど細部までかなりこだわった仕様になっています。また1階のアプローチは、4台の駐車場を確保するために大きくそれを迂回し、かなり長い距離になりました。

   

I-1508、周りとは違う2世帯住宅(京都府)

ユーザー キック の写真
投稿者: 
現住所‐都道府県: 
京都府
現住所‐郡市区町村: 
京都市
依頼内容: 

周りとは違う家を依頼したいのですが、知り合いに建築家がいなくプラン・予算など知りたく投稿しました宜しくお願いします。2世帯住宅(親一人・夫婦子1)合計4人です。敷地は47坪(200-60%)変形の長方形でガレージには3台分必要です。大体のプランなど相談無料で出来る建築家さんおられましたら、ご連絡お待ちしています。
 
建築家の所在地について:
建築家の所在地にはこだわらない
 





ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

シャワーヘッドです。

同じカタチで、色違い。

よく考えてみると、シャワーヘッドというパーツに、
色を入れるって、発想がないかもしれませんね。

「シャワーヘッドは、色がない。」

そんな固定観念を取っ払ってみると、
新しい世界が見えてきます。

実は、もっと、もっと自由に発想すると、
いろんな表現ができるんだろうなぁと思いました。

そうそう。
こちらは、GROHEのシャワーヘッド。
LIXILのユニットバスで採用できます。

昨日、とある家創りのため、お客様と
ショールームデートだったんです。

その際に、ヘッドを発見しました。

お客様が、このシャワーヘッドを気にいられて
(色ではなくて、使い勝手です)
じっくり見る機会があったんです。

何度か前を通りかかっているのですが、
今まで気がつかなくて、昨日発見した感じ。

そういうのって、ワクワクしますね。
その機会を与えていただけたことに感謝ですね。

そうそう。

外壁にタイルを採用するのですが、
その候補をじっくり見学しました。

最初は、室内の光のもとで見ていたのですが、
日の当たる場所へ持って行って、見学。

直接光の当たる場所とそうでない場所とでは、
全く、見え方が異なります。

それを、しっかり共有していただきつつ、
候補を絞り込んでいただきました。

とっても表情のあるタイル。
いずれを張っても、ユニークな外観になりそうですね!!

半日ほど、デートにご一緒していただきました。

とっても愉しい時間を共有させていただけて
ありがたい限りです!

細川の二世帯住宅

●設計事例の所在地: 
愛知県岡崎市
●面積(坪): 
61.02坪
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

ダイニングテラス(子世帯)

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

中庭のある二世帯住宅。

その他の画像: 

リビングの入り口からダイニングを見る。(子世帯)

キッチンからダイニングを見る。(子世帯)

周辺は自然が残る古い集落。外観はその風景とのなじみを第一に考えています。
手前の平屋が親世帯、中庭を挟んだ奥の2階建てが子世帯です。

親世帯の寝室。
リビングとつながった寝室は移動や温度差の面で、体に負担が少ない。
中庭から子世帯の様子も伝わってきます。

株式会社 自由工房

●設計事例の所在地: 
静岡県静岡市
●面積(坪): 
46
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

暮らしの中心に設けた居間と食堂。南東側と南西側の2つの庭に面します。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

4人のお子さんが元気に暮らす住まい。
「ひとつ屋根の下の感じ」を持った住まいになることを心掛けました。
どこにいても笑い声が聞こえ、けんかをしてもなんとなく気配が伝わるような家です。

その他の画像: 

Kマンション

●設計事例の所在地: 
東京都文京区
●面積(坪): 
131坪
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

打ち放し仕上げのシャープな縦のラインと、曲線の屋外階段とを組み合わせています。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

二世帯住居と賃貸住居を建設して、事業として成立するか悩んでしました。
「多額の借金を背負うので、空室が心配です」

依頼者があなたに依頼した決め手: 

二世帯住居部分のプランが気に入られた事と、賃貸部分に於いても近隣の需要を反映したプランである事でした。又、「工事費を抑えて、事業計画として無理の無い提案をした事」が依頼を受けた決めてだと言われました。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

空室に付いては、一括借り上げ(サブリース)方式も提案、紹介して空室に対する不安を少しでも解消出来たと思います。外観、間取りも入居者のターゲットを絞り、人気の打ち放し仕上げを選びました。
又、共用部分をコンパクトにしてレンタブル比を高めました。

依頼者の声: 

「お願いして良かった。自分たちの住まいも満足ですが、貸室も完成後2ヶ月で満室となり、入居者にも喜んで貰えています」という言葉を頂きました。

その他の画像: 

Kマンション・平面図

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

昨日の夕方以降は、事務所でデスクワークに集中。

ここ数週間の間に、いくつか家創りの計画案を
考える機会に恵まれていました。

ほんと。
声かけていただいて、ありがたいですね。

昨日、一区切りになる、最後のひとつを考案。

ここ数日考えてきていた、いくつかの計画案の中で、
やっとひとつの案に収束することができました。

ふと思い立って、直近に考案した、
その複数の計画案を並べて、見てみました。

なかなか、興味深いですね。

もちろん。
敷地も、予算も、ご要望も、十人十色なのですが、
全く違うカタチなのは、当たり前なのかもしれません。

それにしても、
求められている諸室の要件(規模以外)に
大きな違いがあるわけではないんですよね。

玄関、LDK、階段、主寝室、子供室等。

実は、その配置や関係性に強弱があったり、
優越があったりします。

どんな生活スタイル、動線で過ごしていきたいのか。
それがもとになっています。

「家事動線は大事!」

よく伺いますし、もちろん配慮して計画しています。

でも。。。

家事動線の中で、何を大事にしているのか、
どんな動きが好ましいのかは、実は違ったりするんです。

「家事動線」という言葉でも、幅があるんですよ。

そういった、微妙な生活スタイルの違いについて
いろんなお話をさせていただく中で、
感じたり、お伝えいただいたりして、
計画案に盛り込んでいくんです。

設計が進んでいく中で、
その動線が変化していくと、間取りも変化していきます。

何度も何度も、変化します。

その変化の積み重ねによって、
最適で最善な間取りを創り上げていきます。

そんな、じっくりと、しっかりとした家創り。
させていただいてます。

全ては、豊かな未来の実現のために!

きじまのいえ

●設計事例の所在地: 
静岡県静岡市
●面積(坪): 
37
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

正面からみる。アプローチ左手は取り壊した蔵の基礎石垣。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

老朽化した大きな住まいや蔵を取り壊して、平屋のコンパクトな住まい。
住まいの中心キッチンと食堂を配置して、その南に小上りの畳みの居間を設けています。

その他の画像: 
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