●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
敷地は、三重県の北西部にあります。広さ300坪の畑には梅の木が規則正し植えられていて、その一部を宅地転用しました。東側および南側は遠くまで開け、日当たりがとてもよく、西側には鈴鹿セブンマウンテンの美しいスカイラインが望めます。
中央に玄関(サンルーム)を配置し、その北側にリビングや水廻りなどの共有エリア、南側は寝室や客間などの個室エリアとしました。バリアフリーの床と大小の建具で、生活のシーンにあわせ大きくつながったり、小さく閉じたりすることが可能です。
冬期は玄関のトップライトで、太陽の恵みを十分受け取ります。その暖かい空気を、建具の開放により南北のエリアに分配します。
夏期は玄関のハイサイドライトを開けるとそこが換気塔になり建物全体の自然換気が行なわれます。
また、床面全体に土壌蓄熱式輻射床暖房システムのサーマ・スラブを施工しています。建物の下の地面の温度制御を行い、建物全体の温度を一定に保ちます。さらに温熱効果を高めるため、屋根、外壁に外断熱工法と開口部にペアガラスを施工しています。
ほぼ平屋で梅の木のあいだに横たわるようなたたずまい。広い敷地に、おおらかな自然環境であるがゆえに、内外共にゆったりとした空間がふさわしい。太陽や空、山々などのすばらしい自然環境を味わいながら、気持ちよく生活できる住まいです。