コンバージョンで既存建物を有効活用・鈴木賢建築設計事務所 鈴木 賢さん


コンバージョンは一般的に既存建物を壊して新築するよりもコストが少なくて済みます。
国も既存建物の有効活用を推進していますし、環境負荷低減の観点からも注目されてる分野です。
 
コンバージョンについて鈴木賢建築設計事務所 鈴木 賢さんに伺いました。

お話を伺った建築家

 

ユーザー 鈴木賢建築設計事務所 鈴木 賢 の写真
武蔵野市吉祥寺本町2-12-2仲田ビルB1-10
0422-57-6615

リノベーションとコンバージョンの違いを教えてください

 
一般的に「リノベーション」とは、既存建物の古い材料を取り払って間取りも含めて一新する大規模な改修工事のことを指す用語で、壁紙や床材などの内装材や水回りの機器を新しくする「リフォーム」とは区別して使っていることが多いです。
「リノベーション」のことを「スケルトンリフォーム」と呼んでいることもあります。
「コンバージョン」とは「建物の用途変更を伴うリノベーション」と理解すると良いかと思います。
建物の規模や変更する用途によって異なりますが、建築確認申請が必要になる場合もあります。

新築に比べて既存の建物をコンバージョンするメリットは何ですか?

 
一般的に既存建物を壊して新築するよりもコストが少なくて済みます。
国も既存建物の有効活用を推進していますし、環境負荷低減の観点からも注目されてる分野です。

どんな建物がコンバージョンがしやすいですか?

 
まずは建物自体に傷みが少なく健全であること。
加えて確認申請書や検査済証、新築当時の設計図や構造計算書が保存されていて建物の履歴が追える建物はやりやすいと思います。

コンバージョンにかかる費用はどれくらいですか?

 
工事費に関しては、規模やどこまで既存建物に手を加える必要があるかなどの内容によりますので一概には言えません。
先程、新築するよりもコストが少なくて済むと言いましたが、既存建物がそのまま利用可能だとしても内装の解体などにはお金はかかりますので、コンバージョンであっても新築より驚くほど安い、とはならないと思います。
また設計監理料に関しては、現況調査や各種窓口(建築指導課や消防署、場合によっては保健所など)との折衝など、用途変更ならではの新築とは違った難しさがありますので、新築同等とお考え頂いた方が良いかと思います。

コンバージョンにかかる期間はどれくらいですか

 
これも規模や内容によりますので、申し訳ないのですが一概には言えません。

既存不適格の建物でもコンバージョンできるのでしょうか?

 
既存不適格の内容や変更する用途によっても変わってきますので一概にコメントすることは難しいのですが、不可能ではありません。
ただしハードルは低くはありませんので、計画の初期段階から専門家に相談されることをお勧めします。

検査済証がない建物でもコンバージョンできるでしょうか?

 
経験上、古い建物は検査済証がないケースが多いです。
当時の事業者や所有者に完了検査や検査済証の大切さが理解されていなかったことの表れだと感じています。
 
検査済証がないとコンバージョンが不可能ということではないのですが、プロジェクトのハードルは格段に上がります。
いわゆる「ガイドライン調査」を行うことで法的にクリア出来る場合もありますが、既存資料の保存状況によっては調査だけでも100万円単位でのお金が必要になる可能性もあります。
私どもの事務所では、調査費用がネックとなってプロジェクトが中止になるケースも多く、「ガイドライン調査」を行ってでもプロジェクトを進めたい、というクライアントには残念ながら未だに出会えておりません。

吉祥寺のシェアオフィス-KN-lab-で工夫した点を教えて下さい

 
限られた予算を適切に配分して、ローコストでありながらもどのように空間に統一感を与えられるか、また地下にあるオフィスなので利用者に閉塞感を与えずにいかに魅力的な空間を提供できるか、を考えながら設計を行いました。
クライアントに理解を頂けたため入居者の共有スペースに面積と予算をある程度集中させることが出来たのは幸いでした。

シェアオフィスを設計する際に注意している点がありましたら教えて下さい

 
シェアオフィスに限らず、あらゆる建築事業に共通する点かもしれませんが、事業予算と事業予定地周辺のニーズを正確に把握して、事業が成立する規模や仕様・グレードを適切に設定することが重要だと考えています。

既存の建物をコンバージョンしたい方にアドバイスがあればお願いします

 
まずは建物の状況を詳しく把握することが大切だと思います。
そして建設当時の資料(確認申請書や検査済証、設計図や構造計算書など)や建物の履歴の分かる資料があれば、より具体的に問題点や方向性が見えてくるのではないかと思います。

建物の購入・賃貸契約の前でも相談に乗っていただけますか?

 
もちろんです。
検討の初期段階からお声掛け頂いた方がプロジェクトの可能性が拡がるのではないかと考えています。
 
検討中のエリアや建物の状況を調べてアドバイスをすることも可能ですし、契約前の内覧に同行することもできます。
ご相談から初回提案までの報酬は無料としていますので、お気軽にご相談ください。

貴社に設計依頼可能なエリアを教えてください

 
基本的に日本全国どこでも(海外であっても)対応は可能です。
 
ただし遠方の場合には、必要に応じて特別経費として出張旅費交通費をクライアントにご負担頂くことになります。
一都四県(東京・神奈川・埼玉・千葉、そして私の出身地である茨城)の場合には基本的に不要です。

鈴木賢建築設計事務所 鈴木 賢さんのコンバージョン・設計事例

 

画像 建物の名称 紹介文
吉祥寺のシェアオフィス-KN-lab-

ローコストであるため施工会社とも入念に打合せを行い、シンプルでラフな空間を目指しました。壁・天井は白ペンキ塗り、床はOSBボード貼で仕上げています。

G-stays 新宿 集住→ホテルへの変更

検査済証はありましたが、元々駐車場として申請していた部分を住戸に変更していたり、開放廊下を塞いで室内化していたりと完了検査後に違法な改変が行われていました。

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