BEEK
外観
家族の調整
敷地は名古屋市昭和区の旧市街地。戦争の空襲被害も少なかったため古い住宅が立ち並ぶ旧市街地ではあるが、新しい住宅も混在しており、最近ではマンション新築のラッシュである。
今回は、二軒長屋の片側一軒を解体補修し新築を建てるという計画であるが、夫婦子供二人という家族構成ではなく、本人と両親と成人した娘の4人家族のすまいである。
大人の男性一人女性三人のすまいで、大人女性メインでありプライバシ−を重視しつつ、共用空間、特にキッチン周りを充実することにする。敷地状況から、3階建てプランとする。
北側の建物が、2階建てということもあり、北側の一部分を削り取ることにする。
1Fに父の部屋を配置するが、明るさの関係で軒はなしにしてほしいという要望があり、南面の壁を斜めに削り取ることにする。そうして、建物の形態を決定した。
東側は4階建ての事務所兼住宅で、西側は長屋の一部ということもあり、中庭以外の東西開口部は最低限とし、南面は大きな開口部を配置する。
クライアントは、当初空調機器による全館空調を検討したが、機械室の確保が難しいことから、機械室不要な「パネルシェ−ド(輻射式冷暖房)」を採用することにした。
「パネルシェ−ド(輻射式冷暖房)」を採用することにより、一階の玄関から、三階の廊下まで区切ることなく、空間をつなげる。
また、浮遊した階段の段板は、2階南面大開口部からの光により、フラットな壁面に、時間によって変化する、陰影を与えている。
今井さんが、春日井市にある住宅の
オープンハウスの広告を依頼したデザイナ-が、私の娘でした。
今井さんには、具体邸なことは何も言わず「 とにかく快適な家にすみたい 」
と他にほんの少しの要望を出しましたが、細かいところのデザインはほとんど今井さんにお任せするこにしました。
敷地面積が手狭であまり大きな建物を作ることができず階段を通して一階の玄関二階のLDK 三階の廊下までワンル-ムとなっており、暖冷房に心配していましたが、各部屋にエアコンではなく建物全体を暖冷房する輻射式 「パネルシェ-ド」を提案してもらい採用しました。ジワ―とあたたかく エアコンのような風がないので本当に快適です。
私の仕事の都合上平日の昼間でもなんとか時間を作ることができたので、建築工事中週に一度の現場での打ち合わせはほとんど出席しました。今井さんと、現場監督の横井さん、専門業者さんとのやりとりの話を聞いていましたが、本当に熱心に討論していて、私達の住まいに対して 一生懸命考えているということがひしひしと伝わってきました。
最後にオチがありました、一番家に対してワガママな意見をだしていた娘が、入居をまたず建築途中に知り合った男性と電撃結婚して嫁いでしまいました
あれだけ良くしていただいた今井さんに本当に申し訳ないことをしてしまいましたがこの家づくりを通じて、何か良い運気をいただいたと思っています。
外観
夜景
浮遊した階段
ストリップ階段
ダイニングキッチン
書斎
3F廊下
中庭
洗面 トイレ
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